2019.07.03地域歴史情報

未分譲のニュータウン『望洋台4丁目』の実態とは?!

さてこれまで4回に渡る小樽市桜(桜町)の概要や歴史についてご紹介して参りましたが、その中で、昭和56年から始まったニュータウン『望洋台』の開発についても触れてきました。

望洋台は桜町から分離して派生した地区ですが、三菱地所と地元小樽の商工会、そして小樽市のタッグで主に伊藤組の手によって造成工事がされました。

小樽市道『望洋線』に沿って形成されたニュータウンで、道路幅を広くとっており、また、望洋線に面さない区画に関しては、自動車のスピードが出すぎず、景観を保全するためにゆるくカーブした造成になっています。

 

ニュータウンだということもあり、凝った意匠の建物が多く、おしゃれな街並みであるということが出来るでしょう。

現在も三菱地所レジデンスによって『おたる望洋パークタウン』という名前で分譲中です。

…ん?( ´゚д゚`)

航空写真で『おたる望洋パークタウン』が白い枠で囲われていますが、画像中央左に、何かもう一つ枠があります。

一体これは何なのでしょうか。

前回紹介した、平成中盤の桜地区一帯の航空写真を見てみましょう。

この画像の下4分の1と右下3分の1が望洋台のおおよその範囲です。

三菱地所の広告の囲われている部分と見比べてみましょう。

…そう、囲われたもう一つの枠というのは、航空写真左下の茶色い区画という訳です。

この部分を拡大してみましょう。

件の『望洋線』の両脇に四角い区画が製氷皿の氷のように並んでいます。

実は、これが前回軽く触れたまだ分譲されていない用地、『望洋台4丁目』なのです。

ちなみに、もう一度昭和50年代の航空写真も見ておきましょう。

この時点ではまったく造成される気配はありませんね。

 

…で、この製氷皿の氷ですが、何故分譲されていないのでしょうか。

恐らくは需要と供給の関係から、過剰供給による値崩れを防ぐ為でもあり、既に分譲中の望洋台1~3丁目を先に完売させることで虫食い・歯抜けのないしっかりと密度のある住宅地にしようという意図なのでしょう。

 

では、望洋台4丁目はどのようになっているか、各種検索サイトで検索をしてみても、何もひっかかりません。

現状、何もないので当然と言えば当然なのですが。

望洋線を通って、現地に赴いてみましょう。

 

どちらも望洋線中心に札幌方面(南東側)から撮影したものです。

写真左手(南側)は擁壁となっており、写真右手(北側)は擁壁のない雛壇状になっています。

上り車線と下り車線のそれぞれにバス停留場用のスペースが設けられています。

まず北側の雛壇地となっている場所を見てみましょう。

道路から奥に9~10段の奥行があり、街灯や電線についても既に整備されていることが分かりますね。

地面を見ると上水道の水栓や都市ガスの配管があることが分かります。

 

道路は綺麗に舗装されていますが、立入り禁止となっていますので、中に立ち入ることは出来ませんでした。

立入禁止の怖示のある敷地に立ち入ることは、軽犯罪法に違反する場合があります。

ですから、怖示の外の色々な角度から身を乗り出して撮影をしています。

 

綺麗に造成された土地であるにも関わらず、敷地には雑草だけでなく樹木まで生え始めてしまっています。

海辺の高台ならではの清涼な風が気持ちよく、山々も見晴しもよいのですがその中にぽつんとこの造成団地があるという状況がアンバランスで、ある種のゴーストタウンのような雰囲気を感じます。

通常、ニュータウンの造成というのは完成した部分から売りに出されてゆきますから、このように『望洋台4丁目』として一つの町名が丸々未分譲のまま残っているという事は、まず考えられません。

この情景は、他ではなかなか見られないものです。

 

次に、南側の擁壁になっている用地を見てみましょう。

 

 

こちらも入口は鉄パイプの柵で封鎖されており、立入禁止の怖示があります。

 

しかしながら、北側の入口が封鎖されていませんでしたので、法的に問題がないものと判断し、内部を確認しました。

南側の敷地は道路より高くなっており、階段で登っていくようになっています。

ただ、徒歩でなければ敷地に入ってゆけないという訳ではなく、先の写真のように車道と接続しています。

 

 

敷地内に立ち入ると、更に不思議な感覚に襲われます。

新しい造成地であるため、南側は何段もの擁壁となっており、ゆるやかな角度の傾斜で土砂崩れが起こらないようにという配慮を感じます。

 

錆びた鉄柵に囲まれているのは、雨水を溜め込んで道路の浸水を防ぐ雨水調整池と思われます。

航空写真を見るに北側にも同様に雨水調整池がありますね。

当初塗装されていたと思われる白いペンキが僅かに残るばかりで、錆びた茶色の部分の方が多くなってしまっているのが、造成からの年月を感じさせます。

 

…と、まぁ、望洋台4丁目がいつ頃分譲開始されるのかは分かりませんが、折角ここまで分譲した用地ですから、いつかは売りに出されるのでしょう。

国税庁の発表する路線価も、きちんと各道路に付されているんですね。

某自治体の課税担当者に聞いた話では、こういった自治体も絡んだ未利用地について固定資産税が課されているか否かは、自治体の裁量によるところも大きいとの事で、固定資産税が課されているのかどうかは知る余地もありません。

 

現在、望洋台4丁目を取り扱ったウェブコンテンツはまったくありませんから、いつかこの地区の分譲が始まった時には、、当記事が分譲以前の様子を記録した貴重な資料になればと考えてこれを記しました。

 

当記事は小樽・後志エリアで1283件(平成24年1月1日~平成30年12月31日実績)の取引実績を誇るイエステーション小樽店:北章宅建株式会社のスポンサードコンテンツです。

桂岡町をはじめとした後志エリアでの不動産売買は豊富な取引実績を持ち、小樽・余市・手稲・石狩に店舗を有しフットワークの軽いイエステーション:北章宅建株式会社への依頼をお薦めします。

細井 全

 

【参考文献】
◇国土地理院 航空写真各種
◇三菱地所株式会社社史編纂室『丸の内百年のあゆみ : 三菱地所社史』平成5年

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