ローンやお金のこと2022.02.17

一戸建てに似ているけど違うテラスハウス。住宅ローンの審査が通りづらいってホント?

一見、一戸建ての佇まいと似ている家屋のテラスハウス。不動産用語では、長屋住宅・連棟住宅とも呼ばれています。
同じような建物で、テラスハウスとは別にタウンハウスという家屋も存在しています。
住宅の種類は一戸建てかマンションかの2択しかないと思われがちなのですが、テラスハウスやタウンハウスも予算や地域、家族構成によってはお得に買える物件かもしれません。
しかし、メリットやデメリット、またテーマにもあるように住宅ローンについて知っておくことも大切です。学習をしておくべきことも必要なので、今回の記事ではテラスハウスの購入について勉強していきましょう。

テラスハウスと一戸建ての違いは?

一戸建てとテラスハウスは非常に似ている物件なので、建物自体の違いをよく理解しておきましょう。
一番の違いは、隣家が壁で繋がっていることです。京都の街並みを想像すると長屋住宅が分かりやすいのですが、お隣と土地で分かれている一戸建てとは違い、壁一枚で仕切られている住宅をテラスハウスと呼びます。
また、同じような形状でタウンハウスという物件種類もありますが、テラスハウスと同様、連棟住宅となり、最大の違いは、タウンハウスは土地を共有、テラスハウスは土地まで分割されているため、個人の所有となる点です。

テラスハウスのメリット

大まかな一戸建てとの違いを理解した上で、テラスハウスのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。

自由度はマンションよりも高い

分譲マンションは、マンション毎に管理組合が結成されており、管理規約が定められています。各専有部分の所有者は、この管理規約を遵守しながら生活をしていかなければいけません。
マンションによってはペット不可、ピアノなどの音の出る楽器不可と規約に制限を設けていることもあります。
専有部分は自分の物とはいっても、大小の利用上の制限があるのはマンション特有と言えるでしょう。
一方でテラスハウスはマンションとは違い管理規約などは存在しません。居住する上での制限が設けてある場合もありますが、自由度の面ではマンションよりもテラスハウスに軍配が上がります。

一戸建てよりも価格が安い

構造上、隣家と共有しているので、建築費を一戸建てと比較すると安いコストで建築ができます。これに紐付けされるように購入する際も比較的安い価格で購入ができると言えるでしょう。
しかし、万が一売却を検討に入れているなら注意も必要です。テラスハウスは再建築不可のケースや、隣家と切り離しがしたくてもできないという観点から、資産価値が低下することも見込まれます。
老朽化しても建て替えることができないということもあり、なかなか買い手がつきづらいことも十分念頭に入れておきましょう。

一戸建てのような感覚で住める

1階と2階が住空間となるので、一戸建てと同じ感覚で住めるのはテラスハウスの魅力の1つと言えます。
上下階への生活音を気にする必要もないので、小さなお子様のいる家庭は過ごしやすいでしょう。
しかし、隣家とは壁で仕切られているため、お隣への騒音は配慮が必要となります。

テラスハウスのデメリット

次にテラスハウスのデメリットも見ていきましょう。

隣家への騒音

メリットの要素と背中合わせとなるのが、隣家への騒音の配慮です。上下階は気にする必要がなくとも、隣家とは壁だけで仕切られており、木造建築となると尚、気を配る必要があるでしょう。
最近のテラスハウスは、防音にも配慮された構造や設計となっておりますが、少し前に建築されているテラスハウスは防音設備が伴っていないこともあるので注意が必要です。

採光や通風

一戸建てのように四方に窓を設置できず、隣家に面している壁部分は必然的に窓の設置ができません。
これはマンションでも同様ですが、風通しや採光に関しては、理想通りにならない部分があるかもしれません。

売却しづらい

メリット部分でも少し触れていますが、建物の構造上、隣家と切り離しが出来なかったり、再建築不可の建物もあるため、資産価値が下落する可能性もあります。
再建築が不可となると売却時にかなり不利となるため、購入時よりも値下がりすることも考えられるでしょう。

テラスハウスは住宅ローンの審査が通りづらい?

住宅ローンを金融機関から借りるときは必ず審査が入るものです。債務者の属性から、建物や土地の評価も基準に加わると言われており、テラスハウスは再建築不可などのデメリット要素から、万が一の場合、債権を回収することが見込めないと評価とされることが多いのです。
このことから、金融機関はテラスハウスを購入予定の債務者に対して、融資をためらうとされています。購入を検討する際は、事前に不動産会社を通して金融機関に確認してから資金計画を立てましょう。

最近のテラスハウスは?

最近のテラスハウスは現代風のモダンな造りが多く、昔の長屋住宅のイメージはありません。価格帯が安く、モダンで一戸建ての様に生活をすることができるというのはとても魅力的な物件ですが、一方でデメリット要素にも注意をしなければいけません。
不動産の中では比較的安価とはいえ、高額な買い物です。じっくりと考えて購入を検討しましょう。

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著者
一戸建てに似ているけど違うテラスハウス。住宅ローンの審査が通りづらいってホント?

札幌手稲店 野口 祥子

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