不動産に関する手続き2025.03.15

不動産売却で必要な「印鑑証明」を解説。タイミングや入手方法も

こんにちは。イエステーション北章宅建 美唄店の小河です。

不動産売却を検討している中で、「印鑑証明が必要と聞いたけれど、なぜ必要なのだろう?」「いつ準備すれば良いのか?」といった疑問をお持ちではありませんか?

特に初めて不動産を売却される方にとって、どのような書類がいつ必要になるのか、事前に知っておきたいと思うのは当然です。

今回は、不動産売却時に必要となる印鑑証明について詳しく解説します。

印鑑証明とはどのような書類なのか、不動産売却のどのタイミングで必要になるのか、また入手方法や準備のポイントなどについてもご説明しますので、ぜひ参考にしてください。
印鑑登録

 

不動産売却時に必要な「印鑑証明」とは?

まずは、不動産売却時に求められる「印鑑証明」とはどのようなものか、確認しておきましょう。

 

印鑑証明とは「本人の印鑑が正当なものである」と証明する書類

印鑑証明とは、正式には「印鑑登録証明書」といい、本人が実印として使用している印鑑が正当なものであることを証明するための重要な書類です。

市区町村が発行するもので、あなたの印鑑が公的に登録されていることを示します。

印鑑登録を済ませた証として、市区町村の窓口で発行される印鑑証明書には、登録された実印の印影が記載されています。

この印影が実際の印鑑と一致することで、書類に押された印鑑が確かに登録された本人のものであると証明できるのです。

 

印鑑証明が不動産売却時に必要な理由

不動産売却において印鑑証明書が必要な理由は、不動産売買取引の正当性と信頼性を確保するためです。

例えば、実印を押印した書類に印鑑証明書を添付することで、「この押印は間違いなく本人によるものであり、本人がこの取引に同意している」ということを第三者に対して証明できます。

つまり、印鑑証明を提出することは、売り主自身の権利を守るためでもあり、取引の安全性を高めるための重要な手続きなのです。

 

不動産売却で印鑑証明が必要になるタイミング

不動産売却のプロセスでは、主に2つのタイミングで印鑑証明書が必要になります。

それぞれの場面での役割を見ていきましょう。

タイミング1|不動産売買契約を行うとき

1つ目のタイミングは、買い主との売買契約を締結する際です。

不動産売買契約書に押す印鑑は、法的には実印でも認印でも契約の有効性に違いはありません。

しかし、不動産売買は高額な取引となることが多く、実務上、取引の安全性を高めるため、多くの場合で実印が求められます。

買い主が安心して購入するために、売り主がその不動産の真の所有者であることを証明し、契約の信頼性を格段に高めることが重要なのです。

もし契約当日に売り主本人が立ち会えず、代理人が契約に出席する場合は、売り主本人が書いた委任状に実印を押印し、印鑑証明書を本人の印鑑証明書に加えるだけでなく、代理人の印鑑証明書も必要になります。

 

タイミング2|残金決済・引き渡しのとき

2つ目に印鑑証明が必要になるのは、売却代金の決済と物件の引き渡しを行うタイミングです。

売り主、買い主、不動産仲介会社、司法書士などの関係者が一堂に会する、売買取引の最終ステップとなります。

具体的には、下記の2つの手続きに、印鑑証明が必要です。

  • 所有権移転登記の申請
  • 住宅ローンの抹消登記

所有権移転登記の申請では、不動産の所有権を買い主に移転する際、登記申請書類に実印での押印が求められます。

押印が確かに本人によるものであることを証明し、なりすましや無断での不正な不動産売却を防ぐことにつながります。

また、住宅ローンが残っている場合には、売却代金でローンを完済した後、不動産に設定されている抵当権を抹消する手続きも必要です。

抵当権抹消登記にも、所有権移転登記と同じく、なりすましなどを防ぐ理由から、売り主の実印と印鑑証明書が必要となります。

なお、不動産売却では印鑑証明書以外にも多くの書類が必要です。

どのような書類が必要なのか、準備のタイミングについても知りたい方は、「不動産売却の必要書類は?必要となるタイミングについてもご紹介」で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。

 

不動産売却時に印鑑証明を入手する方法とは

HOW?

印鑑証明書は、現住所の市区町村役場・役所の窓口で取得できます。
入手方法として、必要な準備、かかる費用の目安をご紹介しましょう。

 

印鑑証明を入手する手順

まず、印鑑証明の取得申請には、下記のものが必要です。

  • 印鑑登録証(印鑑登録カード)
  • 窓口に行く方の本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
  • 発行手数料(自治体によって異なる。通常300円程度)

窓口で「印鑑登録証明書交付申請書(請求書)」に必要事項を記入し、上記のものと一緒に提出すると、その場で印鑑証明書が発行されます。

また、代理人による取得も可能で、印鑑登録証(カード)を持参すれば、基本的には委任状なしで発行してもらえます。

ただし、自治体によってルールが異なる場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。

 

窓口申請以外にも「コンビニ発行」できる場合もある

近年では、事前にマイナンバーカードの取得と設定が必要ですが、「証明書コンビニ交付サービス」を利用して、印鑑証明を入手する方法もあります。

コンビニエンスストアに備え付けの多機能コピー機で、印鑑証明書を始めとする各種証明書を発行できるサービスです。
役所の窓口が開いていない早朝や夜間、休日でも取得できるので便利ですよ。

ただし、事前に自治体で印鑑登録を行なっていることが条件となります。
また、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れていると発行できません。

 

印鑑証明は売却手続き上「2枚」は必要となる

不動産売却において、基本的には売買契約時と残金決済時にそれぞれ1通ずつ、計2通の印鑑証明書が必要となります。

住宅ローンを売却代金で完済し、抵当権抹消登記を行うなら、さらにもう1通用意する必要があるでしょう。

また、もし売却不動産が共有名義である場合は、共有者全員の印鑑証明書が必要です。
例えば、夫婦で共有している不動産であれば、夫と妻それぞれの印鑑証明書が必要になります。

 

印鑑証明書の有効期限についても知っておこう

印鑑証明書の有効期限は、登記申請の際には発行日から3カ月以内のものが求められます。

そのため、残金決済の日程が決まったら、その日から逆算して3カ月以内の印鑑証明書を用意する必要があります。
期限切れにはご注意くださいね。

不動産売買契約書への添付については、法的な規定はありませんが、一般慣例として、通常3カ月以内に発行されたものが求められることが多いです。

あらかじめ、仲介を依頼する不動産会社に確認しておくことをおすすめします。

 

まとめ

●印鑑証明は不動産売却で重要な役割を持つ
印鑑証明書は、実印で押印された印鑑が本人によるものであることを証明する大切な書類です。
不動産売買のような高額取引では、取引の安全性を高め、なりすましや不正売却などのトラブルを防ぐために必須となります。

●不動産売却時に印鑑証明は2つのタイミングで必要
不動産売却では、売買契約時と残金決済・引き渡し時の2回にわたって印鑑証明書が必要です。
住宅ローンがある場合は、抵当権抹消登記用にさらに1通必要となります。

●印鑑証明書は3カ月以内のものを用意
登記申請に使用する印鑑証明書は発行日から3カ月以内のものが必要です。
共有名義の不動産では、共有者全員分の印鑑証明書が必要になるため、事前に準備しておきましょう。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
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著者
不動産売却で必要な「印鑑証明」を解説。タイミングや入手方法も

美唄店 小河 利也特に担当している岩見沢東部、三笠市、美唄市、奈井江町は地元という事もあり、細かな対応に自信があります。 不動産売買仲介のみならず、買取、賃貸仲介、管理等不動産に関する事はどのような事でもご相談ください。どうぞ宜しくお願いします。

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