不動産売却の基礎知識2021.04.22

地番と住居表示は何が違う?意味の違いを解説

不動産の場所を表す表記には、地番(ちばん)と住居表示の2種類があります。

どちらも、私たちが普段使っている「住所」のように思えますが、実はこの2つには明確な違いがあります。どのように違うのか見ていきましょう。

「地番」は法務局、「居住表示」は市町村が定めた表示

地番とは、土地一筆ごとに割り振られている固有の番号のことで、法務局(登記所)が定めた住所を指します。

一方、住居表示は、「住居表示法」という法律に基づいて市町村が定めた住所。郵便物を出す場合などに使われており、地番とは違う別の番号です。

不動産は地番で登記・管理されているため、法務局で登記簿などを調べる時は地番で検索します。

1962年に住居表示法が施行される前は、例えば「△△1丁目◯◯番」の土地の住所は「△△1丁目◯◯番地」というように、住居表示には慣習的に地番が使われてきました。

しかし、町界が道路などの実際の境と必ずしも一致していなかったり、分筆や合筆を繰り返すうちに地番が整然と並ばなくなり、住居表示がどの場所を指すのか特定することが難しくなっていきました。特に市街化が進む地域では混乱が大きく、生活に不便で郵便配達などにも悪影響が出ていたのです。

この解決策として導入されたのが、住居表示法に基づく住居表示制度です。住居表示は、一言で言うと住所をわかりやすく表示する制度。住居表示の住所は、「町名・字名(あざめい)+地番」ではなく、「町名・字名+街区符号(がいくふごう)+住居番号」、または「道路の名称+住居番号」で表されます。◯丁目は、登記では漢数字、住居表示ではアラビア数字を用います。

住居表示は特に都市部で積極的に導入され、政令指定都市では京都市を除いて採用されています。
一方で、農村部や古くからある住宅地などでは、住居表示が実施されていない地域もあり、地番が住所として使われています。所有する不動産が実施地域か未実施地域なのかについては、各自治体の公式サイトなどで確認できます。

日常生活で使われる住居表示はどう決まる?

住居表示の番号の付け方は道路方式と街区方式があり、ほとんどの自治体が街区方式を採用しています。道路方式は欧米で一般的な方式で、日本で導入している自治体は、山形県東根市と北海道浦河町だけ。「道路の名称」と、当該道路に接しているか当該道路に通ずる道沿いの建物につけられる「住居番号」を用いて、住居を表示します。

街区方式は、道路や鉄道、恒久的な施設、河川などを境界とした区画をブロック(街区)とし、1つの町名は複数の街区で構成されます。街区の規模はおよそ面積が3,000〜5,000㎡、戸数が30戸程度を標準としています。なお、昔からの町(通り)の区割りに配慮して、1つの区画を背割りで複数の町名に分ける場合もあります。背割りとは、区画内の家屋や建物の背面を境に区画として分ける方式です。

住居表示の住所は、「町名・字名+街区符号(がいくふごう)+住居番号」で表示します。

このうち「街区符号」とは、道路などで区画された街区に、町ごとに一連の番号を振り、その番号に「番」をつけて表したものです。原則として、駅や役場のような市町村の中心に近い街区を1番とします。

「住居番号」は、市町村の中心に近い街区の角を起点として、そこから時計回りに10m間隔で基礎番号をつけます。建物の出入口にある基礎番号を住居番号が、その建物の住居番号となります。建物の建て替えなどにより玄関の場所が変わった場合、住居番号も変更になることがあります。

マンションなど共同住宅の場合は、基礎番号(団地などでは棟番号を用いる場合もある)に部屋番号を付けて表示することもあります。例えば、第2棟3階4号室の住居番号を「2-304号」と表示するケースです。

まとめ

改めて整理すると、「地番」は土地の場所、権利の範囲を表すための登記上の番号で、「住居表示」は建物の場所を表す番号で、一般的に「住所」といわれる表示です。

住居表示は、建物の場所を誰もが分かるように整理した表記であるため、登記する土地を特定するための「地番」との関連性はありません。住居表示の実施された地域であっても、登記上で土地の所在を示す表記はあくまで地番です。

地番は登記で使うもの、住居表示は郵便配達で使うものと覚えておきましょう。

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地番と住居表示は何が違う?意味の違いを解説

札幌手稲店 野口 祥子

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