2019.09.09不動産売買についての考察
【最近は分かり易さが不動産売却のトレンド】『~紙からインターネットへの移行による売却要点の変化について~』
北章宅建株式会社の坂本です。
という不動産売却に関するコラムを書いてきました。
今回は、ここ最近の不動産売却のトレンドについて書いてみたいと思います。
目次
1、個人間仲介から自社物件の販売への変化
2、リフォーム済み住宅が売れるわけ
3、インターネットの普及によって不動産取引の何が変わったか~分かり易さへの変化~
4、手間のかからない住宅と思ってもらうのが不動産売却のキーワード
5、売主様から見た分かり易さの追求には不動産買取も選択肢に
6、イエステーション北章宅建株式会社は分かり易さを追求します
個人間仲介から自社物件の販売への変化
ここ数年、リフォーム済み住宅が良く不動産売買の市場に出回る様になりました。私個人の不動産業界歴は14年ですが、札幌、小樽、岩見沢、江別、石狩などの道央圏でリフォーム済み住宅を売買の現場でよく見る様になったのはここ5年から10年かなと思っています。
このリフォーム済物件の殆どは不動産会社が売主様から買取を行い、リフォームを施して、自社物件として販売しています。不動産業界の中では、売主物件、業者物件、社有物件等とも呼ばれています。
それこそ私が不動産業界に飛び込んだ2005年頃はまだ個人売主の仲介物件が多く、買主様が必要応じてリフォーム工事を行うという流れが主流でした。今でも取引の主流は件数と取扱金額から見ると個人間仲介だと思いますが、現場の感覚として、その比率は年々小さくなっていっているのではと感じます。
リフォーム済住宅が売れるわけ
リフォーム済住宅には【不動産の購入費用+リフォーム費用+不動産業者の利益】が計上されています。自社物件なので販売価格から仕入れ原価を差し引いた分が粗利益となります。この粗利益は不動産仲介手数料の3%+6万円より高く設定されていることが多く、仲介物件を購入して買主様が自分でリフォームを行うより割高になる事があります。
不動産を探されている方も良く勉強されていて、不動産売買相場には敏感だと思うのですが、リフォーム物件は多少割高な価格設定でも売れている事が多いです。なぜ売れるのかと考えると、ここには買主様から見た【分かり易さ】が大きく影響しているのではと感じます。
インターネットの普及によって不動産取引の何が変わったか ~分かり易さへの変化~
私が不動産業界に飛び込んだ2005年頃の不動産情報紹介の流れを書いてみます。
住宅情報 略語:ジェイジェイ
①チラシで売りたい方を集客する。
②物件をお預かりする。
③住宅情報誌に掲載する。 (当時はジェイジェイ(住宅情報の略)と呼んでいました) 「ジェイジェイ載せたか」「ジェイジェイにあの物件出ているぞ」等
④チラシに掲載する。
⑤店舗に来店いただく。
⑥店舗内で情報誌、チラシに掲載し切れていない物件も含め紹介を行う。
⑦複数件の物件をご案内する。
⑧申し込みを頂く。
という一連の流れがありました。
翻って2019年現在はこのような流れになっています。
①インターネットで売りたい方を集客する。
②物件をお預かりする。
③ポータルサイトに掲載する(例、アットホーム、スーモ、連合隊、ヤフー等)
④インターネット経由で物件ピンポイントで問い合わせがある。
⑤問合せ物件を現地でご案内をする。
⑥申し込みを頂く
という流れに変化しています。
昔はそれこそ不動産会社でしか得られない物件情報という物も数多くありました。住宅情報誌、チラシ等の紙面の幅の都合で全ての不動産情報を掲載し切れないので、そのお店に足を運んで資料をお見せして初めてその物件が売りに出ている事が分かるという具合です。
(花沢不動産の店頭に店頭チラシがいっぱいありますね)
(この時代は、店頭に行かないとこういった情報には触れられませんでした)
会社員時代の勤め先の元常務から「昔は土地に売地看板をつけたら、隣の人が他の人に取られないために自分で看板を引っこ抜いて、そのまま契約まで進む事もよくあった」と教えてもらった事も思い出します。
不動産会社が抱える情報と買主様が抱えている情報に大きな差があったのです。
インターネットの普及前は、不動産を探したり、申し込みをしたりするのに、何件も不動産会社を回ったり、それこそ看板を抜くといった労力とそれなりの時間が必要でした。
(不動産の価格が上がるという前提であるのであれば、労力を惜しまず不動産を取得するという動機も働いていたのだとも思います)
現在は、インターネットに基本的には全ての物件情報が掲載されています。スマホ一つでいつでも外観も室内も間取りも見ることが出来、ストリートビューで隣近所の様子も分かります。
情報を見るだけならわざわざ不動産会社に来店しなくても朝でも夜でも可能になっています。不動産会社が保有している情報と、買主様が持っている物件情報に大きな差は無くなりました。
(勿論、その他の取引の要点等の情報には現在でも差があります)
(不動産価格が上がり続けるという土地神話も無くなって久しいです。何より人口減少がより進み始めて、不動産保有が絶対的な安心感とは言えなくなっている状況にもあります)
住宅ローン金利も2005年で今が底と言われていたのですが、2019年現在は1%を切るそれ以上の低金利になっていて、返済年数との組み合わせで、少し高めの不動産も手が出る様になってきてもいます。
こういった中で不動産を探すのに時間をかけない、かけたくない、購入してからの手間(工事の発注等)を考えるなら、事前に修繕されているリフォーム済み物件が分かり易くて良いよねというお客様の声を頂く事も増えてきています。
手間がかからない住宅と思ってもらうのが不動産売却のキーワード
分かり易さや、手間のかからなさを重視する買主様が増えている中で、多少割高でもリフォーム済み物件が売れていくのはインターネットの普及等も大きく影響していると思います。
但し、全ての不動産をリフォーム済み物件にするにはリスクもあるので、全部の物件でそういった売り方が出来るわけではないというのも分かります。当社も不動産買取後にリフォームをして販売する事がありますが、中には赤字で売却する事もあります。リフォームをしたから100%想定した価格で売れるというわけではない事は相場商品としての側面も持っている不動産の場合、これは十分にあり得る事でもあります。
リフォームを施す程のリスクを負えない中で、仮に分かり易さを追求するのであれば、
①物件内の片づけをして、清掃をして空き家にする。
②入居中で売却される場合はきれいに掃除や整頓をする。
③庭の草刈り等を行っておく。
④物件状況報告書をしっかりと回答する。
⑤歓迎の姿勢で物件を見て頂く。
(お見せできない箇所がある等があれば、その解消をする)
⑥買主様の希望による建物診断に協力頂く。(金銭負担はありません)
等が考えられます。
不動産物件の印象を良くする努力を行い、情報を公開する姿勢が不動産売却を進める重要な要点になります。
売主様から見た分かり易さの追求には不動産買取も選択肢に
とはいっても、「早期に売却を確定させたい」、「忙しくて時間が取りにくい」、「労力をそんなにかけられない」というご要望を頂くこともあります。
(遠方にお住いの売主様や、相続で受けられた不動産、普段忙しい方や、体力的に難しい場合、上記ご要望をよく頂きます)
その様な場合、買取も同時にご検討いただくと、より多面的な要素でその後の道筋が決められると思います。やはり物件によってはどうしてもリフォームをした方が良い状況の物があったり、ご事情によって仲介で時間をかけるよりはという売主様もいらっしゃいます。
活用していない空き家や、住宅の場合、当社では基本的に仲介と買取の両面で提案を行っていますが、年々買取を選択される方の割合が増えています。売主様も買主様も分かり易さを重視する要点は同じであるなと感じます。
イエステーション北章宅建株式会社は分かり易さを追求します。
買主様に対しては、物件情報の積極的な公開、リフォーム済み物件の供給、地域担当による物件情報以外の個別性の強い情報提供などを通じて
売主様に対しては、地域専門担当者による個別情報を基にした精度の高い販売予測のご提案、買取と仲介での両面でのご提案などを通じて
そして、各協力会社との一体でのサービス提供による出来る限り手間のかからない不動産売却、取引方法の提供を通じて
売却される方、購入される方にとって分かり易さ、手間のかからなさ、高い業務品質の両立を追求したサービスの提供へ努力してまいります。
空き家、不動産、住宅の売却の際にはぜひこういった考えを持っている当社【イエステーション北章宅建株式会社】へぜひお気軽にご相談ください。きっと皆様のお力になれると思います。
今後ともよろしくお願いします。
過去ブログ
お役立ち情報
【人口減少下でも不動産は売れます ~不動産と人口と世帯数の関係性について~】
【同じ不動産でも売り出し方で売れ行きは大きく変わります ~空き地、空き家が増える時代における不動産売却方法~】
【安心安全な不動産売却、取引とは】『~不動産取引は情報伝達が何よりも大切です~』
【住宅売却時に建物診断(インスペクション)は必要か】『~古い住宅、空き家でも建物診断無しで安心して売却可能です~』
【北海道の不動産査定・売却相場|おすすめ不動産会社ランキング 】に紹介されました。
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