マンションのこと2022.02.03
シニア向け分譲マンションは売却しやすいのか?
高齢者に適した住まいとして、「シニア向け分譲マンション」が増えています。
このような特殊な分譲マンションで心配されるのが、売却するときのポイントです。
高齢者の住まいとなることで売却しにくいのでは?という不安もあるでしょう。
通常の分譲マンションとは異なり、特別な仕様となっている物件もあります。
今回は、シニア向け分譲マンションの売却についてご紹介します。
シニア向け分譲マンションとは?どんなマンションなのか?
シニア向け分譲マンションとは、さまざまな仕様やサービスのものがありますが単純にシニアの入居者を対象としたコンセプトマンションです。
何歳以上と法律で定められたものではなく、物件によっておおよその年齢制限を設けた物件が多いでしょう。
また老人ホームなどとは異なり、自立して生活できる高齢者が対象となる物件です。
年齢制限以外にも、シニア向けサービスや共有施設があることが特徴と言えます。
・シニア向け分譲マンションによくあるサービスや共有施設
① バリアフリー
② レストラン・カフェ施設
③ シアタールーム
④ カラオケルームなど娯楽施設
⑤ フィットネスジム
⑥ 図書室
⑦ コンシェルジュサービス(安否確認、見守りサービス、その他緊急対応)
⑧ 生活支援サービス(掃除、洗濯など)
このように、物件によって魅力的なシニア向けサービスや施設が、数多く揃っています。
物件内で十分に楽しめる環境となっており、体の負担を減らしたいシニア層に嬉しい住まい環境が整っています。
また、医療機関と提携している物件や介護サービスなどがついた物件もあり、将来的な不安も軽減できるでしょう。
シニア向け分譲マンションは売却しやすい?
シニア向け分譲マンションは、通常の分譲マンションと変わることなく所有権を得ることができます。
自己資産となるため、問題なく売却や相続も可能です。
良く比較される老人ホームの場合は、単なるサービス利用施設のため、料金を支払っても自分の資産になるものはありません。そのため売却も相続も不可能です。
そのようなこともあり、シニア向けの物件は需要が増えてきていると言えるでしょう。
そこで気になるのが、売却のしやすさはどうなのかということです。
シニア向けとなることで売却がしにくくなってしまうのでは?という不安もありますが、通常の分譲マンションと売却条件は変わらないので、売却がしづらくなってしまうということはありません。
売却物件数が少ない種類なので、需要と供給のバランスによっては希少性が高いと言える一面もあります。
しかし、物件の条件次第では、売却価格を下げざるを得ない場合もあるでしょう。
不動産の価値は、どんな物件であろうとも、立地条件が占める割合が非常に大きいです。
売却のしづらさを解消するためには、購入する段階で好立地なマンションを選ぶことが大切です。
シニア向け分譲マンションの売却で気を付けたい注意点
シニア向けになることで売却がしづらくなるということはありませんが、一般的な分譲マンションの売却と異なる点がいくつかあります。
①サービスや共用施設が充実している分、管理費が高い場合がある。
②購入検討者は高齢者が中心と考えられるため、予算が低く売却価格を抑えて売らなくてはならない可能性がある。
③賃貸物件としての運用もできるが一般物件よりも難しい。
特別なサービスや共用施設を備えている以上、どうしても管理費が高くなりがちです。
需要とのバランスですが、行き過ぎたサービスで管理費がムダに高くなってしまっている物件は要注意でしょう。
そして、シニア向け分譲マンションを探している層は高齢者やその家族です。
一般的な物件の検討者に比べると予算が限られる人が必然的に多くなります。
また、所有権があるので賃貸物件としての運用も可能ですが、若い年齢層が好んで選ぶ物件仕様ではなく、また年齢制限があるので、賃貸にはあまり向かないでしょう。
売却の際はメリットを打ち出しデメリットをカバーする
シニア向けの物件であっても、分譲マンションは所有権を得ることができるため売却も可能です。
一般的な物件と比べて、シニア層にとって住まい環境の快適性は高いものの、管理費の高さや購入者層が限られることから、売却の際には工夫が必要です。
充実した共用施設や安心できるサービスを前面に打ち出し、購入検討者さんにポジティブな生活イメージを抱いてもらえるような広告を出しましょう。不動産会社にも協力を仰ぎながら物件の魅力をアピールし、確実な成約を目指しましょう。