不動産売却のコツ2023.06.30
3階建ての家は売れない?スムーズに売却するコツを紹介。
こんにちは。イエステーション北章宅建 後志店の梅津です。
3階建ての家の売却を検討中の方には、「売れないと聞いたけど本当だろうか?」と不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに3階建ては、平屋や2階建てに比べて数が少ない物件。
スムーズな売却には事前に特徴と売却のコツを押さえておくことが重要です。
今回のコラムでは、3階建ての家が売れないといわれる理由と、売却のコツを解説します。
3階建ての家の特徴もご紹介しますので、あわせて参考にしてください。
3階建ての家は売れない?特徴を確認
3階建ては、一般的な2階建て・平屋物件と比べると、長所短所を総合的に見て、売りづらいといえる物件です。
理由はのちほど説明しますので、まずは3階建ての特徴を確認しておきましょう。
平屋や2階建ての特徴は、「一戸建てなら平屋と2階建てどちらが売れやすい?」にて解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。
3階建ての家の特徴は、大きく次の3つに分けられます。
- 敷地面積が狭い傾向がある
- 立地が良い
- 各階で用途を分けやすい
それぞれ解説します。
敷地面積が狭い傾向がある
地価が高い地域では広い土地の購入は難しく、狭い土地を上手く活用するために3階建てを採用する人は多いといえます。
面積が狭い土地になるべく広い家を建てたい場合、階数を増すことで床面積を広げることができるからです。
立地が良い
生活に便利な施設や公共機関がある土地は、人気が高いので価格が上がる傾向が強いです。
代表的なものが、駅周辺の土地ですね。
人口が増えるほど、利便性のある土地は需要が増します。
狭い土地の効率利用を図るためはもちろん、商業地に近い地域は建築基準法で定める高さの制限がゆるやかな事情もあり、3階建てが採用されやすいのです。
つまり、3階建ての家は、都市部では特に立地が良い傾向があるといえます。
各階で用途を分けやすい
フロアが3つに分かれているため、空間を目的ごとに細かく分けやすいのが3階建ての大きな特徴です。
階段で空間が区切られることで、プライバシーを保ちやすく、二世帯住宅など複数世帯の利用にも向いています。
3階建ての家が売れないといわれる理由・原因は?
3階建ての家が売れないといわれる理由や原因は、購入者によっては次のようなイメージがあり、買い手が付きにくい傾向があるからです。
- 階上・階下への移動が多い
- フロアごとの使い勝手が悪い
- 高さがあるから耐震性が心配
- メンテナンス費用が高くつく
- 敷地が狭いので駐車スペースが取りにくい
1つずつ解説していきます。
階上・階下への移動が多い
3階建てと聞くとまず思い浮かぶのが階段での上り下り。
足腰に問題がない場合は苦に感じないかもしれませんが「なるべく階段移動は避けたい」と感じる方は多いでしょう。
幼い子どもがいるご家庭では、抱きかかえての移動が増えるかもしれません。
また、家事動線の問題もあります。
間取りの都合によっては、2階にある洗濯機で洗濯し、1階にある物干し竿で干し、洗濯後の衣服を3階のクローゼットに入れる…というケースも考えられ、手間と労力が増える可能性が高いです。
フロアごとの使い勝手が悪い
3階建ては各階で用途を分けられるメリットがある反面、用途を各階に振り分けることで、建てた人のこだわりが反映されやすい特徴があります。
複雑な間取りやデザインであるほど、人によっては使いづらいと感じてしまう恐れも。
例えば、核家族世帯には、二世帯住宅用に備えた2つのキッチンは不要です。
キッチンやバスルームなど用途が決まった部屋がすでにあるフロアは、床面積の都合上、ほかの用途への割り振りが難しいでしょう。
高さがあるから耐震性が心配
3階建ての家は、建物の幅に対して高さがあるイメージが強く、地震が起きたときに大きく揺れることを想像される方も多いです。
耐震性の心配から購入を避けられてしまう場合があります。
メンテナンス費用が高くつく
中古物件を買う際、外壁や屋根の塗装、給水・排水管など住宅設備の補修、劣化部分の点検といった将来発生しうるメンテナンス・修繕費用を気にされる買い手は多いです。
3階建ての家は高さが増した分、足場を高く組んだり、足場のスペースを確保したりする手間が増えますし、雨漏りなど不具合が起こったとき、修理箇所の特定が困難になることも想定できます。
業者にかかる手間が増えると、負担分を考慮して金額が増えるケースがほとんどのため、築年数が古い物件ほど、購入を避けられる恐れもあります。
敷地が狭いので駐車スペースが取りにくい
3階建ての家は土地が狭い傾向があり、居住空間をなるべく広く取るために駐車スペースの余裕がないケースも。
駐車場があっても、スペースの都合で1台分のみということもあるでしょう。
住宅購入希望者が多いファミリー層は自家用車の所有者も多いため、ニーズを満たせず、買い手の幅を狭める理由になります。
3階建ての家をスムーズに売却するコツ
3階建ての家は売りづらい物件ですが、次のような方法で買い手の不安を解消してあげると、スムーズに売却できる可能性が高まります。
- 住人ならではの情報を買い手に伝える
- ホームエレベーターなどの設置が可能か調べる
- 耐震診断を受ける
- 信頼できる不動産会社を選ぶ
それぞれ解説していきます。
住人ならではの情報を買い手に伝える
間取りやデザインのこだわりは、なぜそのデザインにしたかという理由とあわせて、不動産会社に伝えましょう。
シンプルな間取りのほうが万人受けしやすいですが、こだわりのデザインはターゲットを絞り込んだ場合に買い手のニーズにぴたりとはまる可能性もあります。
中には、一見しただけではわからない独自のメリットもあるかもしれません。
また、「この間取りはどう使えば?」という不安の解消にも役立つでしょう。
買い手との交渉は基本的に不動産会社が行います。
周辺環境など、住民ならではの「住みたくなる情報」も担当者と共有しておき、買い手にアピールしてもらうことが大切です。
ホームエレベーターなどの設置が可能か調べる
個人の住宅に設置可能な「ホームエレベーター」や、階段などの段差をイスに座った状態で上り下りできる「階段昇降機」は、階段での移動に不安がある人の強い味方です。
「物件の立地はいいけど、上り下りが気になるな…」という購入希望者は多いはず。
ホームエレベーターなどが設置できれば、人の移動だけでなく、上下階への荷物の移動もしやすくなります。
設置可能か調べておき、購入希望者に可否を説明できるようにしておくとスムーズですね。
耐震診断を受ける
耐震性の不安を解消する対策としては「耐震診断」があります。
耐震診断とは、建築士など専門家が、家の基礎や地盤の調査、柱や壁・鉄筋や梁などの状態から、建築基準法の定める耐震基準を満たしているか確認を行うものです。
物件の説明の際、法に則った耐震性を備えていると提示できれば、買い主の不安解消につながるでしょう。
家の材質や広さ・築年数によって変動しますが、延床面積が120㎡の家であれば、費用は20〜30万円ほど(㎡当たり2,000〜2,500円ほど)が目安です。
場合によっては高額な費用が必要になるので、費用対効果を不動産会社と相談しつつ、検討してみてはいかがでしょうか。
信頼できる不動産会社を選ぶ
3階建ては多くはないタイプの物件のため、取引実績がある不動産会社に任せることをおすすめします。
すでにターゲットとなる顧客がいる、販売ノウハウがあるといった可能性が高いからです。
また、3階建てのメリット・デメリットの知識があれば、買い主側の不安も理解してサポートしてくれるでしょう。
また、誠実さも担当者を選ぶ大切な要素といえます。
親身になって対応してくれるかどうかは、査定時の対応でも判断可能です。
複数社に査定依頼をし、査定結果や対応を比較検討して選びましょう。
不動産会社に直接売却する方法もある
不動産売却は、不動産会社に買い手を探してもらう「仲介」が一般的ですが、直接売却する「買取」という方法もあります。
買取価格は仲介での市場価格より安くなる傾向がありますが、すでに買い手がいるので、仲介よりもスピーディーに売却できます。
「早く現金化したいのに、なかなか売れなくて困っている」という方におすすめです。
売却できない場合は賃貸の検討も
3階建ては立地が良いケースが多いので、賃貸物件として利用する方法もあります。
購入の場合はハードルが高くても、一定期間であれば利便性の良い家に住みたい需要が期待できます。
家は空き家にすると劣化スピードが早くなるため、売却のめどが立たない場合は、賃貸で募集してみるのも方法の一つです。
まとめ
●3階建ての家は、階数を増すと床面積を広げられるため「立地は良いが面積は狭い土地」に建てられることが多いです。階段で区切られた空間は用途を分けやすく、プライバシーを保ちやすい特徴があります。
●3階建ての家は階段の移動が多い、フロアの使い勝手が悪い、耐震性が心配といったイメージを持つ人もおり、売りづらさにつながっています。
●スムーズに売るためには、ホームエレベーターが設置できるかどうか調べたり、耐震診断を受けたりなどして買い手の不安を解消することが大切です。仲介で売却が上手くいかない場合は、不動産会社に直接売却する「買取」や、賃貸に出す方法もあると知っておきましょう。
北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
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著者
後志店 梅津 大樹小樽生まれ、小樽育ちです。 自身で不動産購入と売却を行った経験もあり、売りタイ方・買いタイ方のお気持ちに寄り添ったご提案をできればと思い、日々活動しております。今後はより一層地域に密着して活動して参ります。 不動産のお困り事は、私、梅津にお任せ下さい。
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