不動産売却のコツ2025.08.19

土地売却前の土壌調査って?必要なケースや費用相場を解説

こんにちは。イエステーション北章宅建 石狩店の古木です。

土地の売却を考えるとき、「土壌調査は必要なのだろうか?」と疑問に思う方は少なくありません。

特に工場跡地やガソリンスタンド跡地などでは、土壌汚染の有無が気になり、どのように対応すべきか不安になることもあるでしょう。

土壌調査は、法律で義務となる場合もあれば、任意で実施する場合もあります。

そのため、土地売却をスムーズに進めるには、土壌調査が必要になるケース・不要なケースの確認や調査の流れなどを事前に理解しておくことが大切です。

そこで今回は、土地売却前に土壌調査をする必要性から、土壌調査を行うメリットをご紹介。

土地売却における土壌調査の流れと費用相場、さらに汚染が見つかった際の対処法まで整理して解説します。
土壌調査

 

土地売却前に土壌調査は必要?必要になるケース・不要なケースから確認

土壌調査は全ての土地で義務化されているわけではなく、法律で定められた特定のケースでのみ必ず行う必要があるとされています。

ここでは、土壌調査の基本的な意味と、土壌調査が必要になるケース・不要なケースを整理して解説します。

 

土壌調査とは?

土壌調査とは、土地に有害物質(重金属・揮発性有機化合物など)が含まれているかどうかを確認する調査のことです。

土壌調査は段階的に行われ、主に次の種類があります。

  • フェーズ1(地歴調査):過去の土地利用状況(住宅地図、航空写真、登記簿など)を調べ、汚染の可能性を確認する
  • フェーズ2(概況調査):地歴調査でリスクがあると判断された場合に、実際に土壌を採取して分析する

また、フェーズ1、フェーズ2の調査に際して汚染が確認された場合は、汚染の範囲や深度を把握するために、詳細調査が行われます。

売却時に汚染の事実を告げずに取引をすると、売り主は契約不適合責任を問われ、買い主から損害賠償や契約解除を求められるリスクも。

そのため、土地売却にあたっては、必要に応じて調査を行い、正しく告知することが重要です。

 

土壌調査が義務となる主なケース

土壌汚染対策法では、下記のケースで土壌汚染の状況を把握すべく、調査実施の義務を定めています。

  • 有害物質使用特定施設(例:ガソリンスタンド、クリーニング工場、めっき工場など)を廃止する場合
  • 3,000㎡以上(有害物質使用特定施設の敷地はは900㎡以上)の土地で掘削・盛土などの大規模な形質変更を行う場合
  • 都道府県知事が「健康被害のおそれがある」と判断した場合

上記ケースに該当する場合、売り主は必ず調査を行わなければなりません。

自治体によっては独自の条例により、上記以外のケースでも土壌調査を求められる場合があるため、事前に確認が必要です。

 

義務ではないが土壌調査が推奨されるケース
下記のケースでは、義務ではありませんが、土壌調査が必要になることが多いです。

  • 過去に工場や化学物質を扱う事業所があった土地
  • 特定有害物質を使用する施設の跡地

 

土壌調査が不要と考えられるケース

一方、下記のケースでは土壌調査は不要とされることが多いです。

  • 住宅地として長期間利用され、汚染の履歴が見当たらない土地
  • 農地として利用されてきた土地(ただし農薬や除草剤の影響がある場合は要注意)
  • 特定有害物質を扱った履歴がない事業所跡地

ただし、上記の「不要」とされるケースでも、買い主の意向や金融機関の判断で土壌調査が求められる場合がある点にはご注意ください。

 

土地売却時に土壌調査を行うメリット

土壌調査は必ずしも法律で義務付けられているわけではありません。

しかし、土地の売却前に自主的に調査を行うことで、売り主には大きなメリットがあります。

ここでは代表的な利点を整理して紹介します。

 

① 買い主からの信頼性が高まり、契約がスムーズに進む

土地取引において、買い主が不安を感じるのは「汚染の有無が不明なこと」です。

調査結果を提示することで、買い主は安心して購入判断を行うことができ、契約までのプロセスが円滑になります。

また、金融機関が融資を行う際に、土壌調査の有無を条件とするケースもあるため、調査済みであることは交渉を有利に進める材料になるでしょう。

 

② 売却後のトラブルを未然に防げる

もし売却後に汚染が発覚し、売り主がその事実を知っていながら告知していなかった場合、契約不適合責任を問われ、損害賠償請求や契約解除に発展するリスクがあります。

あらかじめ調査を実施して結果を提示しておけば、こうした紛争を防げます。

また、土地売却に際して、地中に埋設物が残っていることもトラブルになりやすい要因です。

下記のコラムでは、その対処法を詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
土地売却時に地中埋設物が見つかったら?調査方法や撤去について知ろう

 

③ 適正な売却価格を提示できる

調査を行い「土壌汚染なし」と確認できれば、買い主に安心感を与え、市場価格に近い値での売却が期待できます。

仮に汚染が確認された場合でも、その内容と浄化費用を見積もることで、価格交渉において明確な根拠を持って対応できるでしょう。

 

④ 将来の計画に余裕を持てる

調査を先送りにして売却直前に汚染が見つかると、工事や買い主との交渉で大幅なスケジュール変更を迫られる可能性もあります。

事前に調査を行えば、結果に応じて売却計画や資金計画を柔軟に組み立てられるため、取引の不確実性を減らせます。

 

土地売却における土壌調査の流れと費用相場もご紹介

土壌調査を依頼する前に、「どのような手順で進むのか」「費用や期間はどのくらいか」「費用を誰が負担するのか」といった疑問を解消しておくことが大切です。

ここでは、土地売却における一般的な土壌調査の流れから費用相場、業者選びのポイントまで整理して解説します。

 

土壌調査の一般的な流れ

土壌調査の一般的な流れは下記の通りです。

 

① 専門業者へ相談・見積もり依頼

まずは指定調査機関や専門業者に相談し、土地の規模や利用履歴をもとに見積もりを取ります。

 

② フェーズ1:地歴調査(約2週間~1カ月)

過去の土地利用状況や登記簿、住宅地図、航空写真などから汚染の可能性を確認します。

 

③ フェーズ2:概況調査(約2〜3週間)

実際に土壌を採取・分析して、有害物質の有無を調べます。

 

④ 詳細調査(汚染が見つかった場合、さらに数カ月かかるケースも)

汚染範囲や深度を明らかにするため、ボーリング調査などを実施します。
調査の結果をもとに、浄化措置など対策工事の実施を検討します。

 

⑤ 報告書の提出

結果は報告書としてまとめられ、契約や価格交渉の資料として活用できます。

地歴調査と土壌サンプリングの分析など概況調査が完了するまで、トータルで最低でも1カ月程度が目安です。

しかし、土地の規模や汚染リスクの有無によっては、詳細調査も必要となり、数カ月かかる場合もある点に注意が必要です。

 

土壌調査の費用相場

続いて、費用の目安は下記の通りとなります。

  • フェーズ1(地歴調査):数万円〜30万円程度
  • フェーズ2(概況調査):20万円〜60万円程度
  • 詳細調査(ボーリング調査):20万円〜80万円程度

費用は土地の面積・地質・対象となる有害物質の種類などによって大きく変動します。

 

土壌調査の費用は誰が負担する?

調査の費用は、基本的には売り主が負担するケースが多いです。
これは、売り主に告知義務や契約不適合責任があるためです。

ただし、買い主側が融資や用途の都合で調査を求めた場合には、買い主が費用の一部または全部を負担するケースもあるため、契約前に明確に取り決めておきましょう。

 

信頼できる専門業者を選ぶポイント

業者に土壌調査を依頼する際は、まず環境省が認定する「指定調査機関」から選びましょう。

指定調査機関は、環境省の公式サイトから検索できます。
環境省「土壌汚染対策法に基づく指定調査機関

その上で、次のような点もチェックすると安心です。

  • 実績や経験が豊富か(同じような土地・案件での調査経験があると安心)
  • 費用や調査計画を丁寧に説明してくれるか
  • 結果に基づく助言や追加対応ができるなど、アフターフォロー体制が整っているか

公的に認定された調査機関の中から、さらに実績や対応力のある業者を選ぶことで、より正確で安心できる調査結果につながります。

 

土壌調査で汚染が見つかった場合の対処法

対処法
土壌調査で汚染が判明すると「もう土地を売れないのでは?」と不安になる方も多いかと思いますが、売却方法はありますので安心してください。

主な売却方法について見ていきましょう。

 

浄化工事を行なってから売却

汚染土壌の掘削除去や薬剤による中和処理などを実施してから売却する方法です。
工期がかかる分、売却までに時間は必要ですが、市場価格に近い金額での売却が期待できます。

 

価格調整による売却

浄化費用相当額を売却価格から差し引いて売却する方法です。
買い主が浄化工事を行うことを前提とした取引となるため、売却手続き自体は比較的早く進められます。

 

現状渡しでの売却

汚染の存在を必ず告知した上で、現状のまま売却する方法です。

利用目的が限定されるため価格は下がりやすいものの、商業用地や駐車場として活用したい買い主には、有効な選択肢となることもあります。

 

不動産会社に直接売却する(不動産買取)

不動産仲介で買い手を探すのではなく、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。

買取価格は市場価格より低くなる傾向があるものの、販売活動が省けるので、迅速に現金化できる点が大きなメリットです。

どの方法を選ぶかは、費用負担の余力や売却までの緊急度、買い主の条件によって異なります。

判断に迷ったときは、不動産会社に相談すると適切な対応を検討しやすくなります。

 

まとめ

●土地売却時の土壌調査は、法律で義務となる場合と任意で行う場合がある
工場跡地やガソリンスタンド跡地などは、土壌汚染対策法によって調査が義務付けられています。
また、買い主や金融機関から調査を求められるケースもあります。

●土地売却前の土壌調査は売り主に大きなメリットをもたらす
調査結果を提示することで買い主からの信頼が高まり、スムーズな契約につながる、売却後のトラブルを未然に防げるなどのメリットがあります。

●土壌調査は信頼できる専門業者に依頼をする
土壌調査の依頼は、公的に認定された指定調査機関の中から、実績や対応力のある業者を選ぶことが大切です。

●土壌調査で汚染が見つかっても売却方法は複数ある
土壌汚染が見つかった場合、浄化工事を行なってから売る方法のほか、浄化費用を考慮して価格を調整して売却する、現状渡しで売る、不動産会社に直接売却する(不動産買取)といった選択肢があります。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
空き家に関する相談や無料査定、相続問題など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

 

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著者
土地売却前の土壌調査って?必要なケースや費用相場を解説

石狩店 古木 篤広過去の経験や知識を活かして、お客様のお悩みや不安を解消する、最善と思われるご提案をさせていただきます。 お住替えや不動産売却などのお取引を通じて皆様のお役に立てるよう頑張ります。 不動産に関するご相談お待ちしております。

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