不動産売却のコツ2021.12.16
任意売却には種類がある?6種類の任意売却の方法を解説します
任意売却とは、住宅ローンが支払えず、やむなく債権者の同意を得て不動産を売却する手段を言います。
収入が大きく減ってしまった場合や、病気になってしまったケースなど理由はさまざまです。
任意売却と一言で言っても、複数のパターンがあるため安易に売却手続きを進めるものではありません。
よく任意売却の選択肢を理解して、進めるようにしましょう。
今回は、任意売却の種類についてご紹介します。
6種類もの任意売却の方法とは!?
任意売却は、自分がその立場になって初めて知る方も多いでしょう。
任意売却には6種類の方法があり、どの方法がベストなのかも状況によって異なります。
任意売却の方法はこちらになります。
①単純売却
②買い戻し
③買取
④親子間売買
⑤売却後賃貸
⑥抵当権抹消請求
この6種類が主な任意売却の方法であり、それぞれの特徴も異なります。
単純売却
任意売却の中でも、通常の売却に1番近い方法となるのが「単純売却」です。
① 不動産売却の告知
② 買い手が見つかったら引っ越し
③ 引き渡し完了
④ 代金清算
⑤ 住宅ローン支払い
売却までの流れは通常の売却と大きな差はありません。
任意売却の中でも、比較的値段を落とさず売却できる方法であり、少しでも高く売却するためには単純売却がおすすめです。
唯一、難しい点と言えば、買い手が見つかるタイミングがわからないので、引っ越しの計画がしにくい点があります。
ただし、このデメリットは通常の売却でもあることなので、想定して考えるようにしておきましょう。
買い戻し
任意売却の中の「買い戻し」という方法は、その名の通り、一度は売却しますがその後買い主から買い戻す方法です。
買い戻しの大きな特徴としては、一旦、賃貸契約ということで、その物件に住み続けることができます。
引っ越しをしなくて済む点も大きなメリットと言えるでしょう。
そして、その後支払えるタイミングで買い戻すことができる方法です。
「住宅ローンが支払えなくて売却するのに、そんなことできるの?」と思ってしまいがちですが、例えば「あと数年後に退職金でまとまった収入がある」といった場合には、買い戻しの方法が検討できるでしょう。
ただし、後日確実にその予定があるということが大きなポイントです。
曖昧な収入予定では、買い戻しの方法が成り立たないので注意しなくてはいけません。
買取
買取は、とにかく早く売却を済ませたい方向けの方法です。
任意売却の方法の中でも1番早く売却できる方法ですが、デメリットとして売却価格が低くなってしまうことがあげられます。
例えば、競売の日程が迫っている場合には、単純売却のように買い手を待っている時間はありません。
売却価格は低くなってしまいますが、買取業者に早く買い取ってもらうことを優先している方におすすめの方法です。
親子間売買
両親、兄妹、親戚など親族関係で売買をする方法が「親子間売買」です。
親族間での売買となるため、任意売却の中では精神的なストレスが比較的少ない方法となります。
親族間なので、売却後もそのまま住み続ける相談もしやすいでしょう。
ただし、金銭的な問題なのでトラブルにならないように注意しなくてはいけません。
売却後賃貸
「売却後賃貸」は、上記でも説明した「買い戻し」に近い方法です。
不動産は売却するけど、そのまま住み続けたいという方が選択する方法になります。
近年では「リースバック」と言われており、不動産の売買契約と同時に賃貸借契約を結びます。
売却後は購入者を大家さんとして、自分自身は賃借人として住み続けることが可能です。
ただし、住宅ローンはなくなっても家賃が発生するため、メリットがあるかよく考えて決める必要があります。
抵当権抹消請求
任意売却は、債権者の同意を得て売却することが前提です。
しかし、債権者の同意を得られない場合は、通常の任意売却ではなく「抵当権抹消請求」という方法になります。
どうしても債権者の同意を得られない場合には、この方法しか残っておらず最終手段と言えるでしょう。
このように任意売却といっても、6種類とも特徴が異なり、状況によってどの選択肢がベストなのかも変わってきます。
ベストな売却方法を6種類の中から選択しましょう
任意売却は、それぞれの家庭の事情で仕方なくというケースに発生します。
6種類の任意売却をご紹介しましたが、時間に猶予があるのならば、なるべく1円でも高く売却できる可能性のある単純売却がおすすめです。
メリット・デメリットを理解して、最適な方法を選ぶようにしましょう。