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引越しや住み替えのこと2021.10.04
老人ホーム入居で自宅は売却すべき?親名義のまま売る方法も確認!
こんにちは!
イエステーション北章宅建 札幌手稲店の星です。
親が老人ホームに入ることになったら、親が住んでいた自宅はどうすべきでしょうか?
誰も住む予定がなくそのまま空き家にするくらいなら、早めの売却がおすすめです。
今回のコラムでは、老人ホームに入居した親の自宅について考えてみましょう。
「親が老人ホームにいても売却は可能なのか?」「もし売却したくないと言われたらどうすればいいのか? 」という疑問についてや、親が認知症になってしまった場合の自宅の売却方法なども解説します。
親が老人ホームに入居した場合、住んでいた自宅は売却すべき?
結論としては、その後誰も住む予定がなくいずれ売却するのであれば、親が老人ホームに入居したタイミングで早めに自宅を売却しましょう。
家は誰も住まずに空き家にしていると、あっという間に傷んでしまいます。
空き家であっても定期的に掃除や換気、周辺の草刈りなどが必要となり、手間も多いです。
そして、家を所有しているだけで固定資産税や火災保険料、電気・水道代などの費用がかかります。
早めに不動産を手放すことで、こういった手間や費用がなくなりますよ!
さらに、老人ホームへの入所には入所金や月会費などがかかりますし、その後も医療費や介護費、消耗品の購入などの費用が必要です。
自宅を売却してまとまったお金が入れば、親の生活費や医療費などの費用に充てることができます。
また、マイホームの売却では不動産の売却利益が3,000万円以下であれば譲渡所得税がかからない「3,000万円の特別控除の特例」があります。
この特例を受けるためには「自宅に住まなくなってから3年目の12月31日までに売却する」という条件があります。(※その他にも、特例を受けるための適用要件がありますので、詳しくは国税庁の「マイホームを売ったときの特例」をご確認ください)。
特別控除の特例に適用されない場合、自宅の売却で譲渡所得税がかかってしまう可能性が!
もし、「もう誰も住まないし、いずれは売却しよう」と思っているなら、維持費が積みあがらないうちに、税金の特別控除の特例を受けられるタイミングで売却を検討しましょう。
老人ホームに入居している親名義の家は売却可能?
不動産の売却は、所有権者本人の同意が必要です。
親がもう住んでいない空き家だからといって、親の持ち家を子が勝手に売却することはできません。
とはいえ、老人ホームに入居していては親本人が売却の手続きを進めるのも大変。
「自宅を売却しても良い」という親の同意があるのなら、「委任状」を作成してもらうことで、所有者本人の代理人として不動産の売却手続きが可能です。
委任状には、「不動産の売却について代理人に委任する」旨と委任者・代理人の氏名・住所の記入、実印を押印します。
その他、売却する不動産の情報、価格や引き渡しといった売却条件、委任する権限の範囲(契約、支払い、引き渡しまで委任するのか)についても明記。
本人確認として印鑑証明書や住民票も必要です。
委任状による代理人は、親族以外を任命することもできます。
報酬はかかりますが、トラブルを避けるために弁護士や司法書士といった法律の専門家に依頼するのも良い方法だと思います。
親が認知症・売りたくない場合の売却方法や対処法もご紹介
売却について親の同意をとれない場合はどうしたら良いでしょうか。
老人ホームへの入居で自宅を離れるとしても、思い入れのある自宅を手放すのに抵抗を感じる方は多いですし、寂しいと思う気持ちも分かりますよね。
「でも空き家の管理は大変だし、今後の医療費として資金が必要…」という場合は、「リバースモゲージ」という不動産ローンを利用してみてはいかがでしょうか。
リバースモゲージとは、自宅を担保に融資を受けることができる高齢者向けのローン商品です。
自宅を手元に残しつつ資金を得ることができるので、医療費や介護費などにも充てられますし、親が亡くなったら、自宅を売却することで残りのローンを一括返済します。
融資の受け方は、まとまった資金を一括で受け取るタイプや一定額の融資を毎月(または毎年)受け取るタイプなど、商品によってさまざまです。
ただし、融資限度額は金融機関でも変わりますが、一般的な不動産評価額の5~7割程度と低め。
一戸建てのみ対象となっていることが多いので、条件などをよく確認してから検討しましょう。
また、親が認知症の場合は「意思能力」がないので、不動産の売却はできません。
意思能力がない状態では不動産売買契約などの契約が結べないからです。
そのような場合で不動産の売却を進めたい場合は、意思能力のない本人に代わって財産管理や契約を行う「成年後見制度」の利用が必要です。
家庭裁判所へ申し立てをして成年後見人を選任。
そのうえで「居住用不動産処分の許可の申立て」を行い、家庭裁判所から売却の許可を得ることで、売却が可能となります。
成年後見制度を利用して不動産を売却する流れについて、こちらのコラムでも詳しくご紹介しています。
認知症の親の不動産は売却できる?成年後見を利用して売却する流れ
成年後見人制度を利用して不動産を売却するのはとても時間がかかり大変です。
できれば親が元気なうちに、不動産売却を進めておきたいものですね。
老後に認知症などで判断力が低下した際、後見人になってもらう人をあらかじめ選んでおく「任意後見契約」などもぜひ検討を。
元気なうちに後見人を選んでおけば、いざというときにも手間や負担を減らして代理での手続きができますよ。
まとめ
・親が老人ホームに入居した場合、住んでいた自宅は売却すべき?
不動産は所有しているだけで維持費がかかるので、今後誰も住む予定がないなら早めの売却をおすすめします。自宅に住まなくなってから3年目の12月31日までの売却なら、「3,000万円の特別控除の特例」が適用されます(その他適用要件あり)。自宅を売却した資金を医療費や介護費などに充てることもできます。
・老人ホームに入居している親名義の家は売却可能?
不動産の売却には所有者本人の同意が必要です。本人が手続きできないなら、「委任状」にて不動産売却について委任を受け、代理人として売却しましょう。代理人は親族以外も可能です。トラブルを避けるため、弁護士や司法書士といった法律の専門家へ依頼することもおすすめします。
・不動産を売りたくない場合、親が認知症の場合はどうしたらいい?
「思い入れのある自宅を手放したくないが資金は必要」という場合は、自宅を担保に融資を受ける「リバースモゲージ」の利用も検討を。親が認知症で意思能力がない場合は「成年後見人制度」の利用が必要です。家庭裁判所への申し立て・選任が必要となり、時間がかかってしまいます。
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