不動産管理コラム

不動産管理のこと2024.04.30

アパート経営のカギは損益分岐点の考え方!計算方法も解説

こんにちは。イエステーション北章宅建 不動産管理部の佐々木です。

アパートを経営するにあたり、損益分岐点を把握することはとても重要です。
損益を把握していなければ、アパート経営がうまくいっているのか分からず、決して良い状況とはいえません。

そこで今回は、アパート経営の損益分岐点について解説。
損益分岐点の考え方や計算方法、長期で考えることの重要性などもあわせてご紹介しますので、ぜひご覧ください。

電卓

 

アパート経営の損益分岐点の考え方とは?

アパート経営において重要となる損益分岐点とは、損失と利益の分かれる点のこと。
つまり、コストと売上高が同じで、利益がゼロの状態のことを指します。
不動産投資をするにあたり、ぜひ知っておきたいポイントです。

アパート経営では、利益は家賃収入や礼金、駐車場収入、自動販売機の収入などが該当します。
一方、コストとしては、管理会社に支払う手数料や清掃費、共用部分の光熱費や修繕費、火災保険料、地震保険料、仲介手数料などが発生します。

つまり損益分岐点は、アパートの管理などに必要なコストと、家賃や駐車場費用などの収入が同額の状態のこと。
収入がコストを上回って利益が出れば、アパート経営は黒字であるということになります。

 

アパート経営における損益分岐点の計算方法

アパート経営の損益分岐点の計算式は次のとおりです。

■アパート経営の損益分岐点(%)=(諸経費+アパートローンの返済額)÷満室時の家賃収入

アパートローンがある場合は諸経費と合算し、それを満室時の家賃収入で割ります。

例えば、家賃6万円・全8室のアパートを経営していて、諸経費が月20万円、アパートローン返済額が月7万円だとした場合は、次の計算になります。

■(20万円+7万円)÷(6万円×8室)円=0.5625

つまり、このアパートの損益分岐点は入居率が約56%の時点で、それを超えると黒字になるということがわかります。

 

アパート経営における損益分岐点は長期目線が重要

アパート

アパート経営はいつ何が起こるかわかりません。
空室期間が予想以上に長く続いたり、設備が故障して高額な修理費が発生したりする場合もあります。
そのためアパート経営の損益分岐点は長期で考える必要があります。

突発的に発生する高額な支出によって一時期は赤字になったとしても、それまで黒字が続いていたり、今後も黒字が続いていったりすれば、アパート経営が傾くほどの影響は与えません。
逆に、ギリギリ黒字の状態が続いていた場合は、思いもよらない支出が発生したときに、一気に赤字になってしまう恐れもあります。

短期では赤字になる可能性も高いため、アパート経営は長期的な目線で見て、安定した経営を長く続けられるよう努めることが大切です。

 

アパート経営において売却も一つの選択肢

アパートを経営するにあたり、長期的に見てどのくらいの利益が出るのかが重要になります。
毎月の家賃収入などの利益ももちろん大切ですが、家賃収入が下がったり、高額な修繕費用などが発生したりする場合は、アパートを売却するのも一つの方法です。
アパートを売却することで大きな収益を得られます。

運用中はマイナスでも、売却して利益を得ることで、投資全体として見るとプラスになる可能性もあります。

 

損益分岐点を考慮したアパート経営のコツ

アパート経営を成功させるには、次のポイントを押さえましょう。

  • 運転資金を確保する
  • 空室ができにくいアパート経営をする
  • 利益が出ていない場合も確定申告をする

アパート経営には毎月コストがかかり、さらに設備が故障するなどした場合は、大きな支出がある場合も。
いざというときに備えて、運転資金はしっかり確保しましょう。
毎月損益分岐点ギリギリの経営をしていると、いざというときに運転資金を確保できません。

アパート経営を成功させるには、空室ができにくいアパートにすることが重要!
入居者ターゲットを絞った広告の打ち出しや、宅配ボックスといったニーズの高い設備の導入など、空室を出さないために対策をとりましょう。

周辺の競合物件との家賃に差がないかをチェックすることも大切ですよ。
アパートの家賃の設定方法については下記コラムで詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
家賃設定の根拠とは?算出方法や決め方のコツを解説

なお、利益が20万円以下の場合は確定申告が不要ですが、アパート経営で利益が出ていないときも確定申告するのがおすすめです。
確定申告をすることで損益通算が利用でき、赤字分を所得から差し引いて所得税や地方税などの税金を抑えることができますよ。

 

まとめ

●アパート経営の損益分岐点の考え方
アパート経営において重要となる損益分岐点とは、損失と利益の分かれ目のことで、利益がゼロの状態のことを指します。アパート経営では、利益は家賃収入や礼金、駐車場収入、自動販売機の収入など、コストは管理会社に支払う手数料や清掃費、共用部分の光熱費や修繕費などが該当します。アパート経営の損益分岐点は「(諸経費+アパートローンの返済額)÷満室時の家賃収入」で計算することができます。

●アパート経営における損益分岐点は長期目線が重要
アパート経営の損益分岐点は長期で考える必要があります。突発的に発生する高額な支出によって一時期は赤字になったとしても、アパート経営が傾くほどの影響は与えません。短期では赤字になる可能性も高いため、長期的な目線で見て、安定した経営を長く続けられるよう努めましょう。将来的にアパートを売却して利益を生み出すのも一つの選択肢です。

●アパート経営のコツ
運転資金を確保することや、空室ができにくいアパート経営をすることで、長期的に利益を生み出しましょう。また、アパート経営で利益が出ていない場合も確定申告をするのがおすすめ。確定申告をして損益通算を利用することで、所得税や地方税などの税金を抑えることができます。

北章宅建では、都市部以外の賃貸アパート・戸建てを中心に不動産管理を行なっております。
不動産管理のことでお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

 

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アパート経営のカギは損益分岐点の考え方!計算方法も解説

栗山店 佐々木 博明不動産オーナー様の大切な資産の管理と、入居者様の住環境維持に努めてまいります。些細なことでもお気軽にご相談ください。 どうぞ、よろしくお願い致します。

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