2022.04.07地域歴史情報
札幌〜石狩をつなぐ「石狩モノレール構想」の現在
北海道で問題となることの一つは、「積雪の多さ」ではないでしょうか。
夏場は公共交通機関にほとんど影響がないものの、積雪量が多い石狩市では交通渋滞や運行取り止めが多く発生しています。
そんな中、実は1985年に新たな公共交通機関である「石狩モノレール」を開通させようという構想があった事をご存知でしょうか。
今回は石狩モノレール構想の概要や現在の状態についてご紹介していきます。
雪の影響を受けない!石狩モノレール構想とは?
石狩市は北海道の他の地域同様、冬には豪雪地帯となるため、度々公共交通機関が影響を受ける地域です。
雪で道幅が狭くなるため交通渋滞が発生しやすく、スリップ事故や玉突き事故なども起こりやすくなります。
積雪により自家用車はもちろん、バス、タクシーなどの道路を走る乗り物はまともに影響を受けるため、通勤や通学には大きな影響を及ぼします。
道路渋滞や事故により時間通りに動けないことは、多くの人々が持つ長年の悩みだったのではないでしょうか。
そこで考案されたのが、空中を走るため雪の影響を受けにくい特徴があるモノレールを用いた「石狩モノレール構想」でした。
この計画は、出発地を石狩湾新港として花川の住宅街付近を通り、札幌の地下鉄麻生駅もしくは栄町駅をひとつなぎにするというものでした。
しかし、計画だけが進んだものの実現されなかったのには様々な理由があるようです。
札幌〜石狩を繋ぐのに苦労した歴史
そもそも石狩市にはどういった鉄道の歴史があるのか見ていきましょう。
石狩市と札幌市をつなぐために、明治時代頃から多くの案が発案されては実施できず・・・ということを繰り返してきた歴史があります。
札幌市は北海道の県庁所在地ということもあり、人口が多いことはもちろん、あらゆる施設や店舗が揃っており、通勤、通学にも便利な地域です。
そんな便利な地域と石狩市を容易につなぐことができれば、市民の生活は快適になること間違いなしとして様々な案が浮上したとされています。
実際、1920年には馬車鉄道である軽石軌道が、1956年には石狩鉄道株式会社が開業したものの、どちらもたった数年で廃業、運行中止となってしまいました。
魅力的な案はたくさん出たものの、費用面等の問題で実現されるものはなく、その後10年ほどは鉄道に関する特別な動きはありませんでした。
1985年に発案された石狩モノレール
そんな中1970年代になると北海道開発庁により「石狩湾新港地域開発基本計画」が発案され、札幌までのスムーズなアクセスを整備することが一つの指標として掲げられていました。
この指標を受け、1985年に日本モノレール協会がついに「石狩モノレール構想」を発表し、現実的な内容であったことから当年にモノレールを導入することを可決したのです。
石狩モノレール構想は現在凍結状態
画期的な交通手段として発案された石狩モノレールは、一見、問題なく導入できたのではないか?と感じられます。
しかし、可決までの道のりを辿ったにもかかわらず、残念ながら現状は凍結している状態です。
多額の費用と人口減少が要に
石狩市の主要地域や施設を巡回する予定であった石狩モノレールですが、実現に至らなかったのには2つの理由が存在します。
一つ目は建設費用が850億円と膨大な金額であったこと、二つ目は石狩市全体の人口減少が始まっていたことです。
このような理由から現在は凍結状態となっているのです。
まとめ
石狩モノレール構想は魅力的なアイデアであるものの実行するには難易度が高いため、現在は凍結されていますが、今後、何らかの形で市民の負担を軽減する案が浮上することを願っています。
イエステーション石狩店は、石狩市、石狩郡当別町、石狩郡新篠津村エリアに特化した物件を数多く扱っている店舗となります。
最寄り駅は地下鉄南北線「麻生」駅でバス乗車20分、中央バス「花川南1-5」停より徒歩1分の場所にございます。
石狩市花川南の「若葉通」に面するイエステーションの看板が目印です。
地域密着ならではの細かなサービスを心がけており、初めて売買を検討されるお客様でも入店しやすい店舗、相談のしやすいお店づくりを目指しております。
お近くにお越しの際はお気軽にお立ち寄りください。
このブログへのお問い合わせは
石狩店 古木 篤広過去の経験や知識を活かして、お客様のお悩みや不安を解消する、最善と思われるご提案をさせていただきます。 お住替えや不動産売却などのお取引を通じて皆様のお役に立てるよう頑張ります。 不動産に関するご相談お待ちしております。