マンションのこと2023.08.28
マンション売却で壁紙の張り替えは必要?不要?費用相場もご紹介
こんにちは。イエステーション北章宅建 江別店の寺杣です。
「マンションを売却したいけど、壁紙の張り替えは必要だろうか」
マンションの売却を検討中の方には、そんな悩みを持つ方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言えば、壁紙の張り替えは基本的に不要ですが、したほうが良いケースもあります。
そこで今回のコラムでは、基本的に張り替えは不要となる理由とあわせて、張り替えが必要なケースについて解説します。
また、壁紙を張り替える費用の相場もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
マンション売却時に壁紙の張り替えは必要?
マンション売却時には、壁紙の張り替えは基本的に不要です。
理由としては、次の4つが挙げられます。
- 買い手は見た目よりも建物の性能や立地に関心がある
- 張り替えた分を利益に上乗せできる保証はない
- 買い手はある程度の壁紙の劣化は想定済みである
- 自分で壁紙を張り替えたいと考える買い手もいる
壁紙を張り替えることで見た目の印象が良くなるメリットはありますが、売れやすさに大きく影響するとはいえません。
なぜなら、買い手は内装のきれいさよりも、次のような点を優先して、購入の判断基準とする場合が多いからです。
- 建物の性能や品質(耐震性や劣化状況など)
- 設備の状態(不具合がないかなど)
- 立地条件(駅に近いなど)
そのため、壁紙の張り替えに費用を割くのなら、設備の修繕など建物の品質を上げるために費用を投じたほうが、売れやすさが上がるでしょう。
また、張り替え費用の分、売却利益がプラスされる保証もありません。
売却価格に費用を上乗せした場合は、購入希望者を減らす要因になる恐れもあります。
そして、中古マンションを買うのですから、買い手はある程度、壁紙の劣化などは想定済みで内覧します。
加えて、自分好みにリフォームしたい方もいらっしゃるので、張り替えが無駄になるケースもあります。
なお、壁のひびなど建物の不具合を隠すために、壁紙を張り替えるのは絶対にNGです。
売り主には、物件の不具合を買い主に告知する義務があり、故意に隠した場合、契約解除や損害賠償などを求められる恐れがあります。
家の売却時にリフォームは基本不要であることは、「家を売るときリフォームする?リフォームしないで売るのはアリ?」にて解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。
マンション売却で壁紙の張り替えが必要なケースもある
基本的には、マンションの売却時に壁紙の張り替えは不要ですが、次のようなケースでは張り替えをおすすめします。
- 客観的に見ても壁紙がひどく汚れている
- 嫌なにおいが染み付いている
- マンションの築年数が比較的浅い
1つずつ解説します。
客観的に見ても壁紙がひどく汚れている
中古マンションを購入予定の人は、ある程度の汚れやシミがあることは想定済みです。
しかし、誰が見てもはっきりとわかるようなひどい汚れなどがあると、内覧に訪れた人を不快にさせ、購入意欲を削ぐ恐れがあるため、張り替えておくほうが良いでしょう。
- 全体的な黄ばみ
- タバコによる変色
- 子どもの落書き
- ペットの粗相のシミ
- 湿気によるカビ
上記の汚れなどは、不衛生な印象を抱かせます。
遠目からでも良くわかる穴が空いていたり、大きな損傷があったりする場合も、修繕すべきでしょう。
なお、次のような汚れや傷は、生活するうえで発生が予想されるものとなります。
- 画鋲を刺した穴
- 日焼け
- セロハンテープのあと
- 家電の裏にある黒ずみ
補修部分が悪目立ちし、全体の張り替えが必要になるケースもあるので、経年劣化によるものは張り替えないほうが無難です。
特に、壁紙を張り替えたほうが良い場合は以下の2つとなります。
嫌なにおいが染み付いている
トイレ周りやペットの部屋など、嫌なにおいが染み付いている場合は、張り替えをおすすめします。
においは内覧者に、悪い印象を与えやすいからです。
水回りは特に汚れやシミ、臭いがあると抵抗感を抱かせやすく、内覧時に清潔感を求められる場所なので、張り替えで一新しておけば、内覧者の印象アップにつながります。
マンションの築年数が比較的浅い
中古マンションであっても、築年数が比較的浅いマンションは、外観や内装のきれいさを求めて購入する方がほとんどです。
少々の色褪せなどは別として、築年数に合わない汚れなどがある場合は、張り替えしておいたほうが、内覧者のイメージダウンを避けられます。
きれいさが求められる例としては、高級住宅街にあるマンションも挙げられます。
ターゲットとなる購入者層は比較的資金に余裕がある人が多く、部屋のきれいさも購入の判断材料とされる可能性が高いからです。
生活臭をイメージさせる汚れなどがあれば、高級感を損なう要因となるので、張り替えておくことをおすすめします。
マンション売却の壁紙の張り替えの費用相場も確認
マンション売却における、壁紙の張り替え費用を確認しておきましょう。
いくらお金がかかるかは、張り替える壁の面積や、壁紙の種類、部屋の広さによって異なります。
張り替えの面積が大きかったり、柄入りや汚れが落ちやすいなど機能が追加されていたり、作業スペースが狭い部屋であったりすると割高になるのが一般的です。
基本的な費用相場
壁紙には、量産型のスタンダードクロス(1㎡当たり1,000〜1,200円)と、ハイグレードクロス(1㎡あたり1,400〜1,600円)の2つがあります。
ここでは、標準的で比較的安く仕上げられるスタンダードクロスを使用した際の費用相場をご紹介します。
4.5畳 | 3〜4万円ほど |
6畳 | 4~5万円ほど |
8畳 | 5万5,000~6万5,000円ほど |
2LDK | 35~45万円ほど |
3LDK | 40~50万円ほど |
上記のとおり、マンション一室を張り替える際は、標準の壁紙でも50万円以上かかるといわれています。
なお、壁紙の張り替えを専門業者に依頼するときは、張り替えの周囲に傷がつかないよう保護したり(養生)、古い壁紙を処分したり、家具を移動したりする費用が別途かかる点にご注意ください。
水回りは費用が割高に
トイレやキッチン、洗面所など、水回りの張り替え費用は、4万円前後が相場だといわれています。
部屋が狭く作業がしにくく、また防水やカビ予防、消臭抗菌機能など特殊効果のある壁紙を使用することが多いので、リビングなどほかの部屋に比べて高くなる傾向があります。
複数の業者に見積もりを取ろう
張り替えにかかる費用は、業者によってバラつきがあるため、業者選びが重要です。
複数の業者に見積もりを取っておき、サービス内容や費用の内訳を比較しておくのがポイントです。
事前に見積もりを取っておけば、リフォーム費用の概算がわかるので、内覧者から壁紙について不満が出た際に「張り替え費用分をいくら値下げする」などの対応がスムーズに行えます。
壁紙の汚れはセルフクリーニングできる場合も
壁紙の汚れによっては、壁紙の張り替えではなく、セルフクリーニングするという方法もあります。
油汚れは食器用中性洗剤を雑巾に含ませて拭き、消しゴムでこすりすぎに注意しながら仕上げましょう。
洗剤で落とせないものは、重曹に水を入れて練ったものを壁に塗り、数十分置いてから水拭きすると除去できますよ。
まとめ
●マンション売却時に壁紙の張り替えは基本不要
中古マンションの購入希望者は、内装のきれいさよりもマンションの構造や立地、設備の状態などを優先して購入の判断材料とします。また、自分好みにリフォームしたい人も多いので、張り替えが無駄になるケースもあります。
●壁紙の汚さは内覧者に良くない印象を与えてしまう
内覧者に不快な印象を与えるほどひどく汚れていたり、マンションの築年数が浅いなど購入希望者が部屋のきれいさも求めていたりする場合は、張り替えをおすすめします。悪い印象を与えると、買い手の購入意欲を削ぐからです。
●張り替えの前には複数業者に見積もりを
張り替えの面積や壁紙の種類などにもよりますが、マンション一室を張り替えるとなれば一般的に50万円以上の高額な費用がかかります。事前に複数業者に見積もりを取り、内覧者の反応を見つつ張り替えを検討しましょう。
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著者
江別店 寺杣 友紀出身は和歌山県ですが、生まれは札幌です。前職は自動車の営業をしておりました。不動産業界は全くの未経験で不慣れなことだらけですが、早く仕事を覚えてお客様のお役に立てれるよう努めます。精一杯頑張りますので宜しくお願い致します。
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