マンションのこと2021.11.18

マンションの長期修繕計画とは?大規模修繕との関連は?

分譲マンションに住んでいる方は、修繕積立費を毎月支払っています。
その修繕積立費は、その名の通りマンションの修繕費として活用されるものです。
修繕は、定期的なチェックによるものもありますが、築年数の節目で大きな修繕を行うケースもあります。
今回は、マンションの長期修繕計画と大規模修繕についてご紹介します。

マンションの長期修繕計画とは?

修繕計画と言うと、大規模修繕をイメージする人の方が多いかもしれません。
しかし、マンションの品質維持として重要なのは長期修繕計画です。
大規模修繕は約10年に1度のポイントで実施する修繕であり、長期修繕計画があってこその実施となります。
長期修繕計画は、マンションの品質を維持して老朽化を防ぐための長期的に見た計画です。
マンションの管理組合が、細かな修繕計画から大規模な修繕のタイミングを計画します。
長期修繕計画があることで、大規模修繕のタイミングや修繕する適切な内容がわかるため、必要になるであろう費用を元に修繕積立費も決めることが可能です。
長期修繕計画が、修繕積立費や大規模修繕を決める元になることを覚えておきましょう。

大規模修繕

大規模修繕は、築年数10~15年おきに実施されるケースが多く、定期的な修繕と比べて大掛かりな工事になります。
主な修繕内容としては、下記のような部分の修繕です。
① 壁のヒビ割れ修繕
② 外壁の塗り直し
③ 屋上部分の防水工事
④ 共用部分(階段、廊下、エントランス)などの補修工事
⑤ エレベーターの改装または交換
⑥ 給水、排水管工事
このような項目が大規模修繕で行われやすい部分であり、管理組合が長期修繕計画を元に補修内容や費用を調整します。

長期修繕計画で資産価値が変わる

マンションにとって資産価値の維持は非常に大切なポイントです。
資産価値が維持できないと、売却する時の影響も大きく、住んでいる側としても快適に過ごせなくなってしまう可能性があります。
長期修繕計画は、定期的な点検を含め日々の補修工事の計画です。
管理体制は資産価値に関わる大切なポイントとなるため、大規模修繕だけでなく長期修繕計画にも目を向けておくと良いでしょう。

長期修繕計画の注意点

長期修繕計画の代表的な注意点は下記のポイントです。
① 適切な修繕積立費の設定
② 小さな額でも安易な出費は避ける
③ 修繕積立費の増額の見送りは慎重に
④ 修繕費用は必ず相見積もりをする
⑤ 長期修繕計画の見直しは定期的に
⑥ 修繕実施前には建物診断を行う
主に金銭的な部分の注意点です。
長期修繕計画をうまく実行しないと、後々修繕積立費を大幅に上げることになり、住民からの不満も大きくなってしまいます。
適切な判断と、実際にかかる費用はシビアに見ていくところが、長期修繕計画のカギとなるでしょう。

管理組合だけに任せず住民説明会にも出席しましょう

マンションの長期修繕計画は、老朽化を抑え品質維持に欠かせないポイントです。
修繕の判断や準備は簡単なことではなく、費用やタイミングを合わせて的確に計画をしていく必要があります。
大規模修繕も、長期修繕計画があってこその実施です。
長期修繕計画にも目を向けて、マンションの維持を考えていくと良いでしょう。

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著者
マンションの長期修繕計画とは?大規模修繕との関連は?

札幌手稲店 野口 祥子

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