不動産売却のコツ2022.02.25
ハウスメーカーの戸建ては高く売れる?査定が優位な理由とは〜その1
一般的に、ハウスメーカーで建てた家の査定価格は高くなる傾向があります。理由は、ブランド力やネームバリューによる信頼感や安心感もありますが、建材や住宅設備機器が良質で、住宅性能が優れている点や、手厚いメンテナンスが受けられるといった点が挙げられます。
では、「ハウスメーカー」とは、どのような会社を指すのでしょうか? 知っているようで案外知らない、ハウスメーカーと呼ばれる会社の特徴や売却時のポイントについて、3回に分けて詳しくご紹介します。
ハウスメーカーはどのような企業を指す?
ハウスメーカーという言葉をよく見聞きしますが、実は明確な定義はありません。一般的には、国内全域や広範囲に営業網を持ち、家を建てたり販売したりする大手住宅メーカーのことを指します。
建築資材の生産から設計、施工まで規格化し、多くを工業生産システム化して生産効率を高め、品質の安定した家を効率的に建てられる体制を整えています。
ハウスメーカーというと「注文住宅」をイメージする人が多いかもしれませんが、それだけではありません。ハウスメーカーで建てられる家には、主に次の3つのタイプがあります。
ハウスメーカーの特徴とは
では、ハウスメーカーには主にどのような特徴があるのか、具体的に見ていきましょう。
①住宅性能・技術力が高い
木造や鉄骨造など、ハウスメーカーによって採用している構造や工法はさまざまです。しかし、いずれも優れた開発力・技術力により建てられた、住宅性能の高い住宅。ここがハウスメーカーの最大の特徴と言えるでしょう。
基本的に建築資材は規格化され、工場で生産されるため、品質のバラつきがなく、全国どこでも安定した高い品質の家を建てることができます。
②デザイン性に優れている
ハウスメーカーのデザインや設計は、専門のデザイナーや設計士が行っています。そのため、ハウスメーカーの家はスタイリッシュでデザイン性に優れているのが特徴です。
家の間取りや建て方には、ある程度流行り廃りがありますが、ハウスメーカーではそうした時代のニーズをしっかり反映しつつ、住宅性能や機能性を満たしたデザインの家を提供してくれます。
③アフターメンテナンスが充実
家は何十年も住み続けるもの。そのため、安心して長く暮らすための管理やメンテナンスは、とても重要なポイントです。ハウスメーカーでは、メンテナンスを含めた長期保証制度を設けるところが多く、点検や修理に関する保証が充実しています。
そもそも新築住宅には、住宅の品質確保を目指す「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、売主(ハウスメーカーや施工会社など)は、住宅の基本構造部分について10年間の瑕疵担保責任を負うことが義務付けられています。
新築住宅の基礎や土台などの基本構造部分に工事不備や欠陥などが見つかった場合、引き渡しから10年以内は、売主が無償補修することが法的に決められているのです。
実際には、多くのハウスメーカーが、品確法で定められた期間を超えた長期保証制度を採用しています。例えば、初期保証(引き渡し後、無料で保証をしてくれる期間)を30年、最長保証(保証期間を条件付きで延長できる最長期間)を60年に設定しているところもあるほどです。
メンテナンスは、品確法により定められた保証とは異なり、ハウスメーカーがアフターサービスとして行っているものです。家の定期点検や修理に対応してもらえる安心感は大きいでしょう。
こうした安心できる保証の仕組みが整っている点も、経営規模の大きなハウスメーカーならではの特徴であり、メリットだと言えます。
次回は、ハウスメーカーの家を売却する際に重視されるポイントについて解説していきます。