不動産売却のコツ2021.09.14
住み替えしたいのに家が売れない場合、どう対処法すべき?〜その2
住み替え・買い替えをしようと家を売り出したものの、なかなか売れずに困っているという人は少なくありません。
数カ月たっても売れる気配がないと、ストレスが募るばかりか、住み替えのスケジュールや資金計画も変更せざるを得なくなってしまいます。
売れない状況を打開するためには、何をすれば良いのか。今回も引き続き、その対策方法を紹介します。
不動産会社に販売活動を依頼して売れない場合どうするか
販売活動が始まってもなかなか売れない場合は、状況に応じた対処が必要です。前回の記事では「問い合わせが少ない時」と「内覧時」、それぞれの段階でやるべきことや注意点を見てきました。他にはどんな対処法があるでしょう。
不動産会社の変更を検討する
家が売れないと、「仲介の不動産会社がしっかり売却活動を行っていないのでは?」という思いがよぎるものです。そして実際に、不動産会社を変えた途端に売れた、という話もよくあります。
家の売却で、不動産会社選びはとても重要なポイントです。会社によって取り扱う物件やエリアには得手不得手があるものですが、それ以前に、連絡がルーズ、数字に根拠がないなど、能力ややる気に疑問を感じたり、担当者と合わないということもあるでしょう。
会社や営業担当者の力量で進捗が大きく変わるケースも多いため、場合によっては、媒介契約を他の会社と結び直したり、あるいは一般媒介契約に切り替えて複数社に仲介を依頼する方法も有効です。
担当者に不満があるという場合は、不動産会社に担当者の変更を相談してみることも必要です。
対処の基本は「価格変更」
長期間売れない原因は、「販売価格が相場よりも高い」ことが代表的です。そのため対処法も、基本は「価格を下げること」です。
仲介会社を選ぶ際に、複数社の査定額の中から一番高い金額提示の会社を選んだのだとしたら、「価格が相場よりも高い」可能性は十分にあります。不動産会社が契約を取るために、高めの金額を提示していたと考えられるからです。
まずは相場価格を、今一度確認しましょう。相場より高い場合は、不動産会社に値下げについて相談してみてください。一般的に、売り出し価格を相場よりも少し高めの「チャレンジ価格」に設定することもありますが、今はインターネットで誰でも相場がわかるため、時間だけ経って売れないことも多いのが現実です。
「いつまでも売れない」「最終的に大きく損をした」ということにならないよう、価格設定や値下げタイミングは、慎重に判断しましょう。
住み替えのための売却は「仲介」と「買取」の二本立てで検討
ここまで解説してきたように、不動産売買は不動産会社に買主を探してもらう「仲介」が一般的ですが、近年は不動産会社が直接購入する「買取」も増えています。
「買取」のメリットとは
不動産会社が買主になる「買取」の場合、不動産会社は購入した家をリフォームするなどして再度販売します。転売で利益を出せるように買い取るわけですから、仲介で一般の買主に売るよりも2〜3割程度価格が安くなってしまいます。
しかし実際、築年数が古い、立地が悪いといった、仲介で売れにくい物件では、最終的に買主が見つからず、買取業社が購入するケースも少なくありません。
売主にとって「買取」は、価格が安くなるのがデメリットですが、ストレスを抱えることなくすぐに売却が完了する点は大きな利点。「住み替えをしたいのにいつまでも売れない」「新居とのダブルローンが苦しい」という状況をすぐに解消できる、有効な選択肢です。
まとめ
住み替え・買い替えをしたいのに、家が売れない。今まさにその状況であれば、「販売価格を下げる」「買取に切り替える」といった対策が現実的です。
これから住み替えを予定している方は、できるだけ時間に余裕を持った計画を立て、周辺相場や成約価格をしっかり把握して売却を進めていきましょう。
売却完了の目標は、「専任および専属専任媒介契約の期限である3カ月」とし、適正価格で売りに出すこと。そしてここで紹介した対策を参考にすれば、「いつまでも売れない」という事態を避けることができるはずです。
すでに新たな住まいを選定している人もいるかもしれません。欲しい物件が人気で、ダブルローンもやむを得ないと考えている場合でも、販売価格を見直したり買取も視野に入れるなど、工夫して売却を進めましょう。希望の販売価格にこだわりすぎない方が、早期売却とローン負担の軽減が実現できるはずです。