不動産売却のコツ2021.06.25
新築・築浅物件を高く売却する方法は?知っておくべき注意点も解説
こんにちは。
イエステーション北章宅建 小樽店の小林です。
「新築住宅を購入したけれど、事情があってすぐに売却することになった」という場合、新築物件を売却するポイントを知っているかいないかで、売却価格が大きく変わる可能性があります。
今回は、新築物件を高く売却する方法を解説。
「新築」の定義や新築・築浅物件を高く売却するためのポイント、売却時の注意点などをご紹介します。
「新築」「築浅」とはどんな物件? その条件を紹介
どんな住宅を「新築」というかは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にて以下のように定義されています。
- 完成後、誰も住んでいない
- 完成から1年未満
完成したばかりでも、誰かが1日でも住めば新築ではなく中古となります。
また、誰も住んでいなくても完成から1年が経過すると、それも中古になってしまいます。
日本では「新築神話」という言葉があるほど、新築住宅の人気が高いです。
1ヵ月しか住んでいなくても、未入居のまま1年1ヵ月しか経っていなくても、中古は中古。
「新築」として売り出すのと、「中古」として売り出すのとでは売却価格が変わってしまいます。
一方で、新築から5年以内の住宅は「築浅」という表現をすることも。
築浅物件は新築と変わらない状態のものもあり、こちらも人気が高いです。
新築物件・築浅物件を高く売却する方法は?
新築住宅を売却する場合、高く売るために重要ポイントを3つお伝えします。
できるだけ早く売る
住宅は完成から時間が経つほど市場価値が下がっていきます。
国土交通省が発表する試算では、築5年時点の市場価値はマンションで購入時の約90%、木造一戸建ては約70%になるとも言われており、できるだけ早く売却することが高く売るポイントです。
一方で、近年は築浅物件の需要も高まっており、「不動産流通業に関する消費者動向調査」(2019年度、一般社団法人不動産流通経営協会)によると、築5年以内の売却では7割以上が購入時と同程度またはそれ以上の価格で売却しているという調査結果もあります。
仮に築5年を過ぎてしまったとしても、時間が経つほど価格が下がるので、少しでも早く売却することが大切です。
未入居なら、住まないまま売る
まだ一度も住んでいないなら、そのまま住まずに売るのがおすすめ。
「せっかくだからとりあえず住んで、それから売る準備をしよう」という方法はしない方が良いです。
1度でも住んでしまうと、その瞬間に「新築」から「中古」になってしまいます。
「中古」になると価格が下がってしまうのはもちろん、「新築」にあったメリットがなくなり、買主にとっての魅力も下がってしまいます。
「新築」と「中古」では、たとえばこんな違いがあるんです。
- 「新築」にはあった固定資産税の優遇措置がなくなる
- 契約不適合責任(瑕疵担保責任)の期間が短くなり、新築だと10年のところ中古だと任意の期間となる
中古物件の契約不適合責任(瑕疵担保責任)については、こちらでも詳しくご紹介していますのでご覧ください。
不動産売却で注意すべき瑕疵担保責任とは?責任への対策方法も解説
整理整頓や清掃で内覧時の印象アップ
一度入居した築浅物件を売却するなら、内覧時に良い印象を持ってもらえるよう、整理整頓や清掃を徹底しましょう。
不用品は処分して室内を広く見せ、水回りはきれいに清掃。
ハウスクリーニングを依頼するのも良いでしょう。
築浅や未入居なら、エアコン、照明器具などの住宅設備を残していくのも喜ばれます。
新築・築浅物件を売却する前に、知っておくべき注意点
新築物件の売却はスピード感が大切。
築浅物件ももちろん、早いほうが良いです。
スムーズに売却するためには、以下の注意点も事前に確認しておきましょう。
売却には住宅ローンの完済が必要
住宅ローンを利用して住宅を購入したなら、売却時には完済が必要です。
住宅ローンを完済して、物件に設定した抵当権を外さないと売却はできません。
多くの方は物件の売却金で返済しますので、売却価格でローン残債が返済できるのか、しっかり資金計画をたてましょう。
売却価格がローン残債に満たない場合は、自己資金の準備などが必要になります。
売却にかかる費用や税金
資金計画では、住宅の売却で必要となる費用や税金なども含めて考える必要があります。
以下のような費用がかかります。
- 不動産会社へ支払う仲介手数料:売買価格が800万円以下の物件は30万円+消費税、800万円を超える場合は「取引価格×3%+60,000円+消費税」
- 印紙税:売却金額に応じて税額が決定
- 登録免許税:抵当権抹消登記の手数料。不動産1件につき1,000円
- 譲渡所得税:不動産売却で利益が出た場合に課税
譲渡所得税は、購入時よりも高く売れるなど不動産売却で利益が出た場合に課税されます。
不動産の所有期間によって短期(5年以内)・長期(5年超)で税率が異なり、新築や5年以内の築浅物件の場合は短期譲渡所得税として税率が高いです。
譲渡所得税の具体的な税率や計算方法は、下記のコラムで詳しく紹介しています。
不動産売却時の譲渡所得税とは?仕組みや計算方法など詳しく解説!
売却理由はきちんと伝える
購入希望者はさまざまな角度から検討をするので、「どうして新築を売却するのだろう? 住宅に何か欠陥があるのでは?」と思われてしまうケースがあります。
マイナスのイメージを持たれないためにも、売却理由はきちんと伝えましょう。
新築や築浅物件を売却する理由として多いのは、離婚、転勤、親の介護などです。
このような理由であれば、住宅そのものや周辺環境に原因があるわけではないので、安心して検討をしてもらえるでしょう。
まとめ
・「新築」「築浅」の条件とは
新築とは、誰も住んだことがない、完成から1年未満という2つの条件を満たしている物件です。完成直後でも1日でも誰かが住んだ、未入居でも完成から1年経過したという物件は「中古」になります。また、完成から5年以内の物件は「築浅物件」と呼ばれます。
・新築物件・築浅物件を高く売却する方法
日本は新築物件の人気が高いので、できるだけ早く売る、未入居なら住まないまま売ることが大きなポイントです。入居歴のある築浅物件なら、整頓や清掃を徹底して内覧時の印象をアップさせましょう。
・新築・築浅物件を売却する際の注意点
新築物件の売却ではスピード感が大切。築浅物件も同じく早いほうが良いので、売却時の住宅ローン、費用、税金などは事前にしっかりと資金計画を立てておくと良いでしょう。所有期間が5年以内の売却だと、譲渡所得税の税率が高くなることにも注意が必要です。
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