不動産売却のコツ2021.11.19
ゴミ屋敷は売却可能?必要な費用や放置するリスクも知ろう
こんにちは!
イエステーション北章宅建 小樽店の小林です。
古い空き家を相続したきり誰も住まずに、いわゆる「ゴミ屋敷」のようになってしまった家の処分に困っているという話は少なくありません。
自分でゴミを処分するのが大変だからといって放置していると、その間にさらに手がつけられない状態になってしまう場合もあるため、早めに処分や売却を検討することをおすすめします。
今回はそんなゴミ屋敷の売却方法について解説します。
ゴミ屋敷も処分は可能ですので諦めないでくださいね!
売却方法やその際に必要となる費用などをご紹介します。
ゴミ屋敷でも売却できる? 3つの売却方法を紹介
家財道具や荷物、ゴミが放置されてゴミ屋敷のようになってしまった家でも、諦めないでください!
ゴミ屋敷の売却について、3つの方法をご紹介します。
ゴミを処分してから売却する
ゴミを処分できれば、一般的な中古住宅として売却できます。
自分でゴミの処分をするのが難しい場合は、ゴミの処分をしてくれる専門業者へ依頼を。
一般廃棄物処理業の許可を受けている業者に依頼すると良いでしょう。
ゴミ屋敷では買い手がつかなかったとしても、ゴミをきちんと処分できれば物件の資産価値を回復して売却することができるので、高額で売れる可能性もあります。
ただし、ゴミの処分には時間と費用がかかります。
ゴミの量や状態によっては処分費用が高額になってしまう場合もあるため、注意が必要です。
ゴミを処分したあと、住宅をリフォームしてから売り出すかどうかは不動産会社に相談してみてください。
リフォーム済みのきれいな物件の方が購入希望者に与える印象は良いですが、リフォームにも費用がかかるので、トータルの収支で考えるとリフォームしない方が良いケースも少なくありません。
ゴミをそのままにして「不動産買取」で売却する
ゴミの処分は手間も時間も費用もかかるので、できればこのまま売却したいと考える方は多いと思います。
そんな場合は、ゴミや家財道具などもまとめて買い取ってくれる専門業者や不動産会社などに売却するという方法もありますよ。
不動産会社が購入希望者を探す「不動産仲介」ではなく、不動産会社が直接買い取る「不動産買取」という方法です。
ゴミ屋敷のまま不動産買取で売却売却するメリットは、早く売れることと自分でゴミを処分する負担がないことです。
不動産買取は購入希望者を探す必要がないので、業者と価格の折り合いさえつけば最短1週間で売却も可能。
自分でゴミの処分をしなくて良いので、手間や精神的な負担を大きく軽減できます。
ただし、不動産買取は一般的な相場よりもの60~70%程度程度の売却価格になってしまうというデメリットがあります。
とくにゴミ屋敷の場合は、ゴミの処分費用などを差し引いて通常の半分ほどの売却価格になってしまう可能性も。
妥当な査定価格として安くなってしまうのはしょうがないですが、足元を見られて必要以上に安い価格での買取となってしまわないように注意してください。
建物を解体して更地として売却する
建物を解体して更地として売却する方法もあります。
ゴミの処分は一般廃棄物処理業者などに、解体は解体業者に依頼します。
物件の資産価値がほとんどない場合や、物件が相当古くて購入者もそのまま住まないだろうという場合は、更地として売り出した方が売れやすい場合があります。
なぜなら、その方が新築を建てる土地を探している人にとっては物件を取り壊す手間がないからです。
ただし、解体費用がかかるので、土地が安いエリアなら売れても赤字になってしまう可能性があります。
建物を新たに建てられない「再建築不可物件」の場合、更地にしてしまうと余計売りにくくなってしまうので注意が必要です。
また、建物がある土地は「住宅用地の特例」によって固定資産税が軽減されていましたが、更地にすることによって特例の適用がなくなり固定資産税が高くなってしまうこともデメリットの一つ。
更地にしてからなかなか売却できない状態が続くと、税金の負担が大きくなってしまいます。
下記コラムでも詳しくお話ししておりますので、あわせて参考にしてみてくださいね!
空き家にかかる税金を解説!固定資産税が6倍になるって本当?
ゴミ屋敷を売却する際に必要な費用は?
ご紹介した方法でゴミ屋敷を売却する際には、「ゴミの処分費用」「リフォーム費用」「建物の解体費用」がかかるケースがあります。
それぞれどのくらいの費用となるのかを紹介しますね。
ゴミの処分費用
以下は、一般廃棄物処理業者などへゴミの処分をお願いする場合の費用相場の一例です。
1R、1K | 3~8万円程度 |
1DK、1LDK | 5~20万円程度 |
2DK、2LDK | 9~30万円程度 |
3DK、3LDK | 15~50万円程度 |
4LDK以上 | 22万円程度~ |
ゴミの処分費用は、部屋の広さやゴミの量・内容、作業員の人数、トラックの大きさ・数、業者などによって費用は大きく変わります。
依頼する際には、必ず見積もりを確認してくださいね。
なお、自分で片づけを行う場合も、粗大ゴミやリサイクル家電は処分に費用がかかります。
粗大ゴミは1つ数百円~数千円、リサイクル家電(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)は1,000~5,000円程度の処分費用がかかります。
空き家の不用品処分については、こちらのコラムでも解説していますのでぜひご覧ください。
空き家の不用品処分を安く済ませるには?費用の目安も解説!
リフォーム費用
購入希望者を探して売却するなら、ゴミを処分したあとに、破損の修繕や古い設備の入れ替えなど最低限のリフォームも必要になるかもしれません。
リフォーム費用についても、部屋の広さや内容によって金額は大きく異なります。
家全体の壁紙やフローリングを張り替えるならそれぞれ数十万~、キッチンやトイレなどの水回り設備の交換も同様の費用がかかるのが一般的です。
購入後のリノベーションを前提に物件を探している方も多いので、どこまでリフォームをするかは不動産会社に相談するとよいでしょう。
解体費用
更地にして売却するなら、建物の解体費用がかかります。
物件の構造によって異なりますが、構造別の坪単価の一例は以下の通りです。
- 木造:3〜4万円/坪
- 鉄骨造:5〜7万円/坪
- 鉄筋コンクリート造:5~8万円/坪
解体費用も依頼する業者やエリアによって大きく異なるので、必ず見積もりを確認して決めるようにしてください。
ゴミ屋敷を放置するリスクを知ろう
「ゴミ屋敷は片付けるのも売却するのも手間がかかるし、どうせ誰も住まないのだからそのままにしておこう」と考えている方はいませんか?
ゴミ屋敷だからといって放置するのはNG!
不動産は所有しているだけで固定資産税がかかりますし、ボロボロのゴミ屋敷を放置して行政から特定空家に指定されてしまうと「住宅用地の特例」が外され、土地の固定資産税が高くなってしまいます。
また、空き家の手入れがされておらず明らかに人の出入りがないと思われると、不審者が出入りしたり住みついたり、放火されるなどのリスクもあります。
空き家やゴミ屋敷をそのまま放置しているリスクについてはこちらのコラムでもご紹介しています。
空き家への不法侵入に注意! 犯罪リスクを防ぐ対策を取ろう!
住む予定がない空き家なら、なおさら早めに手放すことをおすすめします。
まとめ
・ゴミ屋敷を売却する方法
ゴミ屋敷でも売却は可能です。業者などに依頼してゴミを処分してから売却する、不動産買取などを利用してゴミが残っているまま売却する、建物を解体して更地として売却するという3つの方法があります。
・ゴミ屋敷を売却する際にかかる費用
ゴミ屋敷を売却する際には、ゴミの処分費用、物件のリフォーム費用、建物の解体費用などがかかる場合があります。それらの費用が膨らんでしまうと売却をしても赤字になってしまう可能性もあり、どのような方法をとるかはよく検討する必要があるでしょう。
・ゴミ屋敷を放置するリスク
ゴミ屋敷であっても不動産を所有している限り固定資産税がかかります。また、ゴミ屋敷を放置して行政から特定空家に指定されると、土地の固定資産税が高くなってしまうため注意が必要です。さらに、不審者の出入りや住みつき、放火などの防犯上のリスクも増えてしまうので、活用予定のない空き家は早めに手放すことをおすすめします。
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