不動産査定について2024.12.26

不動産査定が高すぎるのは注意?理由と適正価格を見極めるポイント

こんにちは。イエステーション北章宅建 小樽店の枝久保です。

家の売却を検討されている方のなかには、「不動産査定が高すぎると注意が必要と聞いたけど、いったいなぜ?」と疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「不動産査定が高いほど良いのでは?」と感じるかもしれませんが、実は不動産には適正な価格があり、売却の際には見極めが必要です。

今回のコラムでは、不動産査定が高すぎると気を付ける必要がある理由に着目し、具体的な注意点を解説していきます。

査定額が適正か見極めるポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

不動産査定

 

不動産査定が高すぎる場合は注意が必要

不動産査定額は「この金額で必ず売れる」と保証されたものではありません。
高すぎる査定額には、売却が長期化するリスクが潜んでいます。

 

査定額は「売却見積額」であり、不動産会社の裁量で決まる

査定額は、不動産会社が算出する売却の見積額であり、以下の方法をもとに独自の基準で決定されます。

  • 取引事例比較法:「近所の売値はいくら?」周辺の類似物件の売買事例をもとに計算
  • 原価法:「建て直したらいくら?」土地の価値+建物の建築費から計算
  • 収益還元法:「将来どれだけ儲かる?」賃貸収入をもとに計算

ただし、これらの方法に使われるデータに偏りがあれば、相場より高すぎる査定額が出る場合もあります。

また、可能性の一つとして、売り主に「高額査定=高額売却」というイメージを与え、媒介契約のチャンスを狙うという、不動産会社側の戦略が隠れている場合も。

 

査定額は売り出し価格の参考にするのが一般的

査定額は、売り出し価格の参考金額として活用されるのが一般的ですから、高額査定をそのまま信じてしまうと、売買契約の成約の機会を逃し、売却が長期化するリスクがあります。

査定額は「高ければ良い」というものではなく、相場にあった適正な価格であることが大切なのです。

売り出し価格の決め方については、「不動産売り出し価格の決め方は?査定価格との違いや注意点も解説!」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。

 

不動産査定が高すぎる際の注意点

では、不動産査定が高すぎる場合、具体的にはどんな点に注意が必要なのでしょうか。

適正価格から外れた高額な査定には、次のようなリスクが潜んでいることがあります。

  • 売却のチャンスを逃す可能性がある
  • 売却が長期化する可能性がある
  • 値下げで売却状況が悪化する可能性がある
  • 「囲い込み」の可能性がある

それぞれご説明しましょう。

 

注意点①売却のチャンスを逃す可能性がある

高すぎる査定額を参考に売り出し価格を決めると、潜在的な買い手を逃してしまう可能性があります。

不動産の買い手は一般的に、「この条件の物件ならこの金額で買える」という市場相場を材料に、購入予算を計算しているからです。

不動産を検索する際、予算で条件を絞って探す買い手は多いため、相場から大きく外れてしまうと買い手の選択肢から漏れてしまい、購入の検討や問い合わせの機会を失ってしまいます。

 

注意点②売却が長期化する可能性がある

買い手を逃してしまうということは、売却が長期化する可能性が高まるということです。

単純に売れない期間が延びるという問題だけではありません。
売却先が決まらない間はずっと、物件の所有にかかる固定資産税などの税金や、維持管理にかかる費用の負担が続きます。

また、現在の住まいを売却して、「売却代金で新居に買い替えたい」と希望されている場合もあるでしょうから、計画が滞ってしまうという問題も生じます。

 

注意点③値下げで売却状況が悪化する可能性がある

「高いから売れないなら、値下げすれば良い」という考えもあります。

しかし、「値下げ」というテクニックは、効果的に働く可能性もある一方、安易に行うと、さらに売却を長引かせる恐れもあるので、使い方に注意が必要です。

もともとの売り出し価格が高すぎる場合、相場に合わせるには大幅な値下げが必要となるでしょう。

あるいは、「まだ相場より高いけど、このくらいだったら売れるかも」という期待から、様子を見つつ値下げを繰り返すというケースもあるかもしれません。

問題は、買い手のなかに「大幅に安くなったから買い時だ」と判断する人もいれば、「なぜ値下げした?何か問題があるのかも」と疑う人もいるということです。

値下げを繰り返した場合は、「まだ下がるかも」と様子見される可能性もあります。

 

注意点④「囲い込み」の可能性がある

ここまで解説したのは、高すぎると売却がうまく進まない可能性があるという注意点でしたが、最後にもう一つ、不動産会社側から「囲い込み」を狙われている可能性も考えられます。

囲い込みとは、不動産会社が売り手と買い手の両方から報酬「仲介手数料」を得られるように、売却物件の情報を他社から隠してしまうことです。

「売り出し価格が高すぎるから、値下げする」という流れは、見方を変えれば、買い手側が安く物件を買える条件が整いやすいということ。
高額査定は、囲い込みの狙いが疑われる可能性もあると知っておきましょう。

 

不動産査定額が適正か見極めるポイント

ポイント

不動産査定で提示された金額が適正かどうかを見極めるには、次の3つのポイントを押さえることが大切です。

 

ポイント①自分でも相場を調べておく

まず、売主自身で、周辺の似た条件の物件の売却事例や、市場動向を調べておくことで、不動産会社の提示額が適正かどうかの判断材料を得ましょう。

土地の相場調査には国土交通省の「不動産情報ライブラリ」、マンションや一戸建ての相場は、不動産流通機構が運営する「REINS Market Information」が利用できます。

さらに、購入者向けの物件検索サイト、新聞の折り込みチラシ、店舗掲載の物件情報なども参考にすることで、より具体的な市場感を掴めます。

 

ポイント②査定の根拠を確認する

査定額がどのような計算方法やデータに基づいて算出されたのかを確認しましょう。
具体的な根拠が曖昧、もしくは示されない場合は、慎重に対応する必要があります。

不動産会社が提出する査定書には、取引事例や計算の根拠が記載されています。

具体的なチェック項目は「不動産査定書の見方やポイントを解説。チェックする項目もご紹介」で詳しくご説明していますので、ぜひ参考にしてください。

 

ポイント③複数の不動産会社に査定を依頼する

1社だけでなく複数社に査定依頼をすれば、会社ごとの違いや平均的な価格を把握できます。
提示された査定額を比較することで、より適正な価格を見極めやすくなります。

 

不動産会社選びには「実績と信頼性」を重視しよう

不動産売却を成功させるには、売却パートナーとなる不動産会社の選定を重視しましょう。

「査定額が高いかどうか」ではなく、実績や信頼性をもとに行うことが大切です。

あなたが売りたい物件と同種の物件の取り扱いを得意とし、実績も豊富な不動産会社であれば、より市場の動向を反映した正確な査定額を算出できるでしょう。

また、信頼関係を築ける担当者であれば、売却の相談もしやすくなります。

適正な価格の見極めとあわせ、実績や担当者との相性も査定を通してチェックしてください。

 

まとめ

●「不動産査定額=売却価格」ではない!高すぎる提示額に注意
不動産査定額は「この金額で売れる」という保証額ではなく、「売却できるだろうという見積金額」であるため、高すぎる提示額には注意が必要です。
場合によっては、媒介契約の締結を目的に、不動産会社が高額査定を行なっている可能性もあります。

●高すぎる不動産査定額は売却成功を阻むリスクがある
高すぎる査定額を参考に売り出し価格を設定した場合、潜在的な買い手を逃す、売却が長期化する、値下げを要し、さらに売れづらくなるといったリスクが想定されます。

●「不動産査定額の高さ」ではなく「適正な価格」であることが重要
不動産会社を選ぶ際には、①自分でも相場を調べる、②査定の根拠を確認する、③複数社に査定依頼をするといったポイントを押さえて、適正な価格を見極めることが大切です。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
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不動産査定が高すぎるのは注意?理由と適正価格を見極めるポイント

小樽店 枝久保 良太平成27年4月より入社致しました。日々勉強して一生懸命頑張らせていただきます。 父母が小樽市内で商売を行っており、昔からこの街には馴染みがあります。2017年に地元に住宅を購入し、よりお客様の気持ちに寄り添いたいと改めて思います。小樽は海と山が近くにあり、自然が多い所が魅力です。 大学時代はサッカーをやっており、冬はスキーを楽しんでいました。これからも休日などに続けていけたらなと思っています。 北章宅建株式会社をこれからも宜しくお願いします。

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