不動産査定について2021.04.16
査定価格が相場よりも高かった!信頼するべき?それとも?
土地や建物を売却したいと考えている方もいらっしゃると思いますが、そこで気になるのが「どのくらいの価格で売却できるのか」という点ではないでしょうか。
希望の金額で売却が決まれば良いですが、場合によっては想定している金額よりもかなり安い金額となってしまうケースも存在します。
物件がどのくらいの価格で売れるかという点は非常に重要であり、ダイレクトに手取り額へと反映してしまいますので、細心の注意を払って売却する必要があります。
しかし、稀なケースではありますが、相場よりも高い金額を提示されることもあるでしょう。
もしそうなった際には本当にその不動産会社を信頼しても良いのか、どのような対応をすれば良いのかをこちらで紹介していきます。
相場よりも高い金額を提示される理由
相場を調べて事前に知っていた場合、相場を上回る金額を提示されると「嬉しい」と思う反面、本当に信用しても良いのかな?と不安になってしまうと思います。
本当にその価格で売却できれば良いですが、査定額以下の金額で売却することになれば売主の計画も狂ってしまいます。
物件の価格は様々な要件によって決まりますが、相場以上の金額を提示された場合は、何かしらの理由があると考えられます。
売主に金額面で良い印象を与えたいから
売主からすれば、もちろん高い金額で売却できるに越したことはありません。
そのような心理に基づき、相場よりも高い査定額を提示することによって、売主に対してお得感を全面に出す不動産会社が存在します。
相場よりも高い金額であればあるほど、期待値も高まるので、金銭面で不動産会社に対してプラスのイメージを持てるのです。
ただし、提示した査定額で売却が成立するかは、物件の状態やタイミング、周辺環境なども大きく関係してきます。
高値で売却できる自信があるから
今までの実績として類似の物件を高額で売った経験がある場合などは、その物件に対しても高値で売れる自信があるでしょう。
過去に取引した売買件数が多い場合、経験豊富なスタッフが担当してくれる場合などは、高い査定額を提示し、相場から大幅にかけ離れる事も珍しくありません。
また、集客率の良い広告システムを持っていたり、ホームページがしっかりと整備されている場合は、すぐに買主との契約に結びつく場合があります。
よって、相場よりも高い査定額を出しても売れる自信を持った結果、売主が満足できる査定額を提示することが可能なのです。
本当に提示された査定額を信用しても良いの?
不動産会社に査定を依頼する前に、まずはあなた自身が物件のおおよその相場を調べる方が安心ですが、その方法にはいくつか種類があります。
戸建ての場合は路線価を基に価格が算出されますが、国税庁のホームページを確認したり、路線価図を基に情報を収集することができます。
また、路線価図に関しては税務署に出向くと閲覧することができます。
マンションの場合はオンライン査定サイトを活用すると、大体の価格を知ることが可能です。
このように様々な方法を駆使して物件の相場を調べることが可能ですが、もし相場よりも高い査定額を提示された場合は、本当に信用して良いものか不安に感じるでしょう。
そのような場合にはどういった対応をすれば良いか、見ていきましょう。
営業マンに直接確認する
もし提示された査定額を不審に思ったら、直接担当の営業マンに確認してみてください。
「本当にその査定額で売れるのか」や「何を根拠にその査定額が出たのか」といったことをヒアリングし、あなたが納得できる答えであれば問題ないでしょう。
しかし、曖昧な答えだったり、「多分」や「おそらく」など、自信のない答え方である場合は注意が必要です。
特に今までにその地域での取引や類似の物件の取引経験がない場合は、根拠が薄く、説得力がありません。
自分で価格の根拠を調べる
査定額に不安を抱いたら、自分で調べるのも一つの方法です。
「なぜその査定額が算出されたのか」ということを知っておけば安心できますし、不動産会社に丸投げせずに、あなたも売買に直接関わることができます。
事前に相場について調べてから不動産会社に査定を依頼する方が多いと思いますが、もっと細かい情報を収集すると良いでしょう。
例えば、周辺地域の再開発の計画や新駅ができるなどの要件は、物件価格が高くなる要因として大きく関係します。
北海道を例に挙げると、ニセコエリアは観光客の増加や外国人の移住により、2019年に公示地価が商業地で前年比58%、住宅地でも50%上昇したというデータがあります。
この数値は日本一の上昇率であるとともに、日本だけではなく世界中から注目されるキッカケとなりました。
このように急激に地価が上がる事も考えられますので、周囲の状況や地価の動きも知っておいて損はないでしょう。
高い査定額が出たからといってすぐに信じるのは危険
高い査定額が出ると、その通りの金額で売買が成立するかもと期待する方も多いと思いますが、査定額だけを鵜呑みにするのは非常に危険です。
根拠があって高い査定額を提示しているのであれば良いですが、十分な根拠が得られない場合や、担当者が自信なさげにしている場合などは注意した方が良いでしょう。