税金のこと2021.10.01
不動産買取に確定申告は必要?確定申告の方法が知りたい!
不動産売却の際には、直接不動産会社に買い取ってもらう「不動産買取」を選択される方が一定数いらっしゃいます。
不動産買取であれば、多少条件が悪くとも即座に買い取ってもらえる可能性が高く、仲介で買主を探すよりスピーディーに売却を完了できるのです。
しかし、問題となるのが不動産を買い取ってもらった際に発生する「利益」です。
この利益において確定申告が必要となるのか、またどのように行うべきなのか詳しくご説明します。
不動産を売却すると「利益」が発生する
冒頭でも触れましたが、不動産を売却するとなると仲介、不動産買取の二種類の方法が存在します。
どちらを選んだとしても売却した物件が利益とみなされるため、税法上所得を得たという認識になります。
譲渡所得とみなされるため確定申告が必要
所得を得ると基本的には確定申告が必要となりますが、年間20万以下の所得である場合には不要です。
しかし、不動産は大きな資産であるため、たとえ築年数が長かったり立地が悪くても、売却すると数百万円以上の利益になることがほとんどです。
不動産売却額から不動産を購入した費用と売却にかかった費用を引いたものが利益となり、その分の確定申告が必要です。
基本的には不動産を売却した時点で確定申告を行わなくてはならないものと認識しておいた方が良いですね。
確定申告が不要なケースもある!?
不動産売却によって確定申告が必要とご紹介しましたが、実は確定申告が不要なケースも存在します。
それが売却価格から取得費用と譲渡費用を差し引いて利益が残らなかった場合です。
例えば、かなり条件が悪くわずかな金額でしか不動産が売れなかった場合や、売却時に高額な費用がかかってしまった場合などはこちらのケースに当てはまります。
基本的に居住用の不動産を売却するとなると、このようなパターンになることは珍しいですが、例外として一緒に覚えておきましょう。
また利益が出ずにマイナスとなったとしても、確定申告を行う事によって損益通算が可能ですので、節税対策とするためにも確定申告を行っておくのがベストです。
確定申告の具体的なやり方は?
利益が出ても出なくても基本的には不動産を売却した年度に確定申告を行う事が好ましいとされています。
しかし、今まで確定申告を行った事がない方や、不動産売却の経験がない方はどのような流れで確定申告を行うべきか迷ってしまうかもしれませんね。
こちらで具体的なやり方について順を追ってご説明していきます。
確定申告を行う時期と必要書類
確定申告はどんな種類の所得であっても毎年事象が起こった翌年の2月16日から3月15日の間に行います。
用意すべき必要書類は、確定申告書B様式、分離課税用申告書、譲渡所得の内訳書、不動産売買契約書、登記事項証明書、領収書です。
これらを準備しておけば基本的に事足りますので、売却を行ったら確定申告時まで保管しておきましょう。
確定申告の具体的なやり方
「確定申告なんて難しそう」と思われるかもしれませんが、不動産売却における申告はそこまで難しくありません。
フリーランスや自営業とは違い、一回きりの契約であるため記入する項目も用意する書類もそこまで多くないのが特徴です。
まず、譲渡所得の計算をしなければ始まりませんので、売却価格、取得費用、譲渡費用を正しく把握して差し引きしましょう。
次に計算して出た譲渡所得×税率を計算して譲渡所得にかかる税金を計算します。
税率は該当の不動産をどれくらいの期間保有していたかによって変わりますが、5年を超えると20.315%となりますので、基本的にはこちらの税率で問題ないでしょう。
ちなみに5年以下の保有だと39.63%になります。
面倒なら税理士に依頼するのもアリ
譲渡所得の計算と譲渡所得税の計算がやや難しいですが、計算式があるので不動産の情報やかかった費用を当てはめればそんなに大変な作業にはならないはずです。
しかし、時間が取れない場合や面倒という方は税理士に相談しても良いでしょう。
プロの太鼓判があれば安心ですね。
売却で利益が出た場合は確定申告が必要
不動産を売却すると多くのケースで利益が出ると考えられ、確定申告が必要になります。
そして節税に繋がる可能性があるので、たとえ損失が出たとしても確定申告を行う事をおすすめします。