土地や空き家のこと2021.02.23

土地、空き地を有効活用!その2〜自己活用8つの方法とメリット・デメリット

所有地は、有効活用しなければただ税金を払うだけのマイナス資産でしかありません。せっかく土地を持っているなら、最大限有効に活用して収益化するべきでしょう。
土地活用に関する知識の2回目となる今回は、代表的な活用方法のメリットとデメリットを詳しく解説。所有地のベストな活用法を見つけるための参考にしてください。

土地活用は大きく分けて4タイプ

土地の活用にはさまざまな方法があります。その方法は、大きく分けると4以下のタイプに分かれます。

・自己活用
・共同活用
・貸し出し
・売却

具体的な活用方法を知る前に、まずはそれぞれの特徴を理解しておきましょう。

自己活用

土地に自分の資金や借入で、アパートやマンションなどの建物を建てて活用する方法です。ある程度大きな初期投資が必要になりますが、その分収益を得やすい活用法でもあります。

共同活用

不動産会社など、プロに土地活用を委託する方法です。
自分で投資資金を用意する必要がなく、自己活用と比較すると低リスクで活用できます。しかし業者の取り分が発生するほか、契約内容によっては赤字が出た時に自己負担が生じる場合もあるなど、リスクがゼロという訳ではありません。

貸し出し(借地)

土地を貸し出して地代収入を得る方法です。
継続的に収益を上げることができ、基本的に土地所有者には金銭的なリスクもありません。ただし、借地契約は10年単位と長期に渡り、貸主の都合で途中解約などはできませんので注意が必要です。
また、借地料の相場は固定資産税の3倍程度です。大きな収益は期待できないことも覚えておきましょう。

売却

所有地に合う適切な活用方法が見つからないという場合は、売却するのも選択肢の一つです。売却すればまとまった資金を得られる上、固定資産税や面倒な維持管理からも解放されます。
しかし、手放してしまうと、土地活用で継続的に収益を上げることはできなくなります。十分に考えてから選択しましょう。

 

土地の「自己活用」8種類の方法とメリット・デメリット

では、土地の自己活用方法を具体的にみていきましょう。ここで取り上げるのは、代表的な以下の8種類です。さらに、それぞれのメリット・デメリットも詳しく紹介していきます。

①アパート・マンション経営
②戸建て賃貸
③駐車場経営
④商業施設経営
⑤トランクルーム
⑥太陽光発電
⑦コインランドリー
⑧老人ホーム

①アパート・マンション経営

所有地に賃貸アパートや賃貸マンションを建て、入居者から家賃を得る方法です。
土地の広さに合わせて計画できるので、例えば狭い敷地でも階数を高くして部屋数を増やし、収益性を高めることが可能です。また、固定資産税や都市計画税の軽減特例を受けられることに加え、相続税も高い節税効果が期待できます。
一方で、収益性を高めるため大きな建物を建てると、それだけ多額の初期投資額が必要になります。
また、空室が生じないよう、立地や周辺ニーズにあった建物を計画することも重要なポイント。駅に近い、利便性の高い土地向きの活用法といえますが、その分競合も多く存在します。入居者集めがうまくいかないと、大きな借金を負う可能性がある点に注意が必要です。

<メリット>
・収益性がある
・節税効果が高い

<デメリット>
・収益性が高い一方、初期投資にまとまった費用が必要
・空室や家賃滞納、災害などのリスクを伴う
・立地や周辺のニーズを見極めることが不可欠

<向いている土地>
・駅から徒歩圏内のエリア

②戸建て賃貸

戸建て住宅を建てて賃貸に出し、入居者から家賃を得る方法です。アパート・マンションと同様に、固定資産税・都市計画税に加えて相続税の節税効果も期待できます。
戸建て賃貸はファミリー層に人気があり、アパートやマンションに比べてまだ競合が少ないため、家賃設定を高めにしやすいなど有利に賃貸経営しやすいのが特徴です。
アパート・マンションほど駅までの距離を気にする必要はありません。地方であれば、自家用車での移動が基本というケースも多いからです。公園や学校、スーパーなど、住環境のいいエリアが向いているといえます。
ただし、借り手がつかなければ収益が全く生まれない点が戸建て賃貸の厳しいところ。場所によっては戸建賃貸のニーズが少ないため、立地の見極めや賃料の設定は慎重に行うべきでしょう。

<メリット>
・高い収益性を期待できる
・節税効果が高い

<デメリット>
・立地に影響されやすい
・賃料の設定が難しい

<向いている土地>
・様々な土地で対応可能
・住環境のいいエリア

③駐車場経営

駐車場として貸し出して利用料を得る方法です。
初期投資が比較的安価で、狭い土地でも始められます。一旦駐車場として活用し、将来的にアパートやマンションでの土地活用にするなど、転用性の高さもメリットです。ただしローリスク・ローリターンな活用法のため、大きな収益は見込めません。
駐車場経営には、月極駐車場とコインパーキング式の2つの方法があり、以下のような特徴があります。周辺に商業施設があるかどうかや車通りの多さなど見て、どちらが最適か判断することが大切です。

[月極駐車場]
機械の導入が不要のため、初期費用を安く抑えられることに加え、将来ほかの業態へ転用しやすい。

[コインパーキング式]
機械を導入する費用はかかるが、立地によっては月極駐車場よりも収益性が高い。

<メリット>
・比較的初期投資が少なく済む
・他の活用法への転用性が高い

<デメリット>
・大きな収益を見込めない

<向いている土地>
・月極駐車場:住宅地の近く
・コインパーキング:商業エリア・観光地の近くなど
・両方:駅の近く

④商業施設経営

商業施設を建て、自分で経営する方法です。
アパートやマンションなどの居住用物件より高い賃料を設定できることが多く、その分高い収益性を期待できます。初期投資は大きくなりがちですが、テナント事業者との契約内容によっては、初期費用をテナントが負担してくれるケースもあります。
ただ、特定のテナントに特化した建物の場合は次の借り手が見つかりにくいのが難点です。例えばコンビニエンスストア用の施設を建てると、誘致できる業種も限定されてしまいます。
商業施設経営に向いているのは、繁華街や駅から近い土地です。人が多く集まるエリアなら、テナントが撤退しても次の借り手を見つけられる可能性も高くなります。
いずれにしても、建物を建てる前には、周辺の競合の有無など慎重にマーケティングを行うことが大切だといえます。

<メリット>
・居住用物件より高い賃料を設定できる
・初期費用をテナントが負担する場合もある

<デメリット>
・特定の業種に限定した設備の場合、次のテナントが見つかりづらい場合がある
・テナントが埋まらなかった場合に、ダメージが大きい

<向いている土地>
・駅から近い土地
・人が多く集まるエリアに近い土地

⑤トランクルーム

トランクルームを建設または設置して、利用者から利用料を受け取る土地活用法です。
駐車場よりはやや投資額が多くなるものの、収益性は高めです。荷物を保管するだけが目的の施設なので、住環境には適さない土地でも活用することが可能です。
ただし、万人が必要とするものではないため、場所を誤ると需要はほとんどありません。郊外での運営も可能ですが、向いているのは住宅地や事務所の多いエリア周辺など、収納スペースに対する需要が見込める場所。また、仮に満室になったとしても1室あたりの賃料が低いので、大きな収益にはつながりにくいでしょう。
トランクルームをうまく運営するには、集客できる場所の見定めがカギになります。

<メリット>
・初期費用の負担が少ない
・転用性が高い
・立地の影響を受けにくい

<デメリット>
・集客が難しく、収益性が低くなる

<向いている土地>
・住宅地・事務所の多いエリアの近く

⑥太陽光発電

太陽光発電システムを設置して、売電収入を得る方法です。
最大のメリットは、「集客の心配がいらない」という点です。ある程度広さがある日当りの良い土地に、南向きにパネルを設置できれば収益が見込めるため、地価の低い田舎の土地でも十分に活用できます。
初期費用は大きいものの、メンテナンスの頻度は低いため、安定した収益をあげることが可能です。
逆に、太陽光を遮る障害物が多く、土地が広くない市街地には不向きだといえます。郊外の広い土地での運用がおすすめです。

<メリット>
・劣化が緩やかでメンテナンスの負担が少ない
・立地を気にしないでよい

<デメリット>
・初期費用の負担が大きい
・立地・周辺環境に影響される

<向いている土地>
・郊外の陽当たりの良いエリア

⑦コインランドリー

コインランドリー用の建物を建てて設備を導入し、利用者から利用料を得る土地活用法です。
比較的狭い土地でも導入しやすく、管理者が常駐する必要がないため、人件費もかかりません。
重要なポイントは立地です。住宅地の近くや単身者が集まる地域には一定の需要があります。所有地のエリアでどれだけ集客が見込めるのか、競合はどれくらいあるのかを事前にしっかり調査することが必要です。車で利用する人が多い地域では、駐車場のスペースも確保しておいた方が良いでしょう。
デメリットは、施設の建設や設備の導入に費用がかかる点が挙げられます。また、コインランドリーの売上は、雨の日には増え、晴れの日は減る傾向があります。季節や天候により売上が大きく変動することも覚えておきましょう。

<メリット>
・人件費がかからない
・狭い土地でお活用することができる

<デメリット>
・初期費用が比較的高い
・売上が天気に左右される

<向いている土地>
・住宅地の近く

⑧老人ホーム

老人ホームを建て、入居者から賃料を得る方法です。
高齢化の進む日本では、今後ますます需要が高まる施設だと考えられるため、将来性の高い土地活用法だといえます。初期投資額は大きいものの、一定の要件を満たせば補助金や税制優遇を受けられるという点も大きなメリットです。
一方、デメリットには介護人材の確保の難しさが挙げられるでしょう。介護事業者に運営を委託するのが一般的ですが、委託であっても自ら経営する場合でも、施設経営には人材不足のリスクが伴います。
また、万が一委託先が倒産してしまった場合に他の委託先を見つけられるか、事前に調べておくことも大切です。
施設を建てるスペースに加え、十分な台数の駐車場を確保できる土地が必要です。ある程度広い土地を所有し、初期投資やメンテナンスなどのコストがかかっても長期的に収益を上げたいと考えている人にはおすすめの活用方法といえるでしょう。

<メリット>
・高い収益性
・需要が高く、空室リスクも少ない
・補助金や税制優遇を受けられる可能性がある

<デメリット>
・初期費用と継続的なメンテナンスの負担が大きい
・転用性が低い
・介護人材の確保が大変

<向いている土地>
・ある程度の広さを持つ土地

 

まとめ

所有地を自己活用する8つの方法を具体的に解説しました。
初めてでも比較的始めやすい方法から、初期投資は大きいものの収益性も高い方法まで、土地活用にはさまざまな選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
広さや立地など所有地の特徴を洗い出し、どの活用方法が向いているのかしっかり検討するようにしましょう。次回は、土地を「共同活用する」「貸し出して活用する」「売却する」ケースでのメリット・デメリットをお伝えします。
土地活用の選び方に迷ったり、分からないことがあれば、土地活用のプロである不動産会社にアドバイスを求めることも大切です。

北章宅建では、不動産に関するご相談に無料で対応しています。所有地の活用方法にお困りの方は、土地活用のプロである私たちにお気軽にご相談ください。

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著者
土地、空き地を有効活用!その2〜自己活用8つの方法とメリット・デメリット

札幌手稲店 野口 祥子

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