不動産管理コラム
不動産管理のこと2026.08.19
アパート経営で間取りを決める際のポイントは?空室対策も解説
こんにちは。イエステーション北章宅建 不動産管理部の小幡です。
「アパート経営を始めたいけれど、どんな間取りを選べば良いのだろう」
「1Kや1LDKなど、間取りによって経営にどのような違いがあるのか」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
アパートの間取りは、想定する入居者層だけでなく、立地や周辺の賃貸需要、家賃相場なども踏まえて検討する必要があります。
今回のコラムでは、代表的な間取りの種類や特徴、アパート経営で間取りを決める際のポイント、間取り変更・リフォームによる空室対策について詳しく解説していきます。
※2026年8月時点の情報です

代表的な間取りの種類や特徴は?アパート経営への影響もご紹介
アパートの間取りには1Rや1K、1DKなど複数の種類があり、一般的に想定される入居者層や使い方が異なります。
まずは代表的な間取りの種類を確認した上で、間取りの選定が経営にどのように影響するのかを見ていきましょう。
代表的な間取りタイプ
間取りは「1K」「2LDK」のように、数字とアルファベットを組み合わせて表します。
数字は居室の数を示し、Rはルーム、Kはキッチン、DKはダイニングキッチン、LDKはリビング・ダイニング・キッチンを意味します。
代表的な間取りごとに、一般的に想定される入居者層と特徴を確認しましょう。
1R・1K
1R・1Kは、居室が1つの比較的コンパクトな間取りです。
【想定される入居者層・ターゲット層】
- 学生、単身赴任者などの単身者
【特徴】
- 1Rは居室とキッチンが一体になった間取り
- 1Kはキッチンと居室が仕切られており、それぞれの空間を分けて使える
1DK・1LDK
1DK・1LDKは、居室とは別に食事の空間を確保しやすく、1LDKではくつろぎの空間も確保しやすい間取りです。
【想定される入居者層・ターゲット層】
- 単身者、カップル
【特徴】
- 1DKはダイニングキッチン、1LDKはリビング・ダイニング・キッチンを備え、食事の空間と就寝する部屋を分けやすく、1LDKではくつろぎの空間も分けやすい
- 1LDKは二人暮らしの選択肢にもなりやすい
2DK・2LDK
2DK・2LDKは、2つの居室を生活スタイルに合わせて使い分けやすい間取りです。
【想定される入居者層・ターゲット層】
- カップル、小さな子どものいるファミリー世帯
【特徴】
- 2つの居室を寝室と仕事・趣味の部屋に分けたり、ファミリーでは寝室と子ども部屋にしたりと、用途を分けやすい
3DK・3LDK
3DK・3LDKは、複数の個室を確保しやすく、主にファミリー世帯が想定される間取りです。
【想定される入居者層・ターゲット層】
- 子どものいるファミリー世帯
【特徴】
- 夫婦の寝室と子ども部屋を分けるなど、家族構成や子どもの成長に合わせて居室を使い分けやすい
なお、間取りと入居者層の組み合わせはあくまで一般的な傾向です。
実際に求められる間取りは、地域の賃貸需要や立地、物件条件、家賃相場などによって異なります。
間取りの選定がアパート経営に与える影響
間取りは、アパートの事業計画にも関わり、1戸あたりの専有面積が変われば、同じ建物でも設けられる住戸数が変わり、想定する家賃や1棟全体の家賃収入にも影響します。
例えば、専有面積が小さい間取りであれば住戸数を確保しやすくなる一方、その地域で単身者向けの需要が少なければ、空室が長引く可能性もあります。
反対に、広い間取りは1戸あたりの家賃を高く設定できる場合がありますが、設けられる戸数が少なくなることも。
そのため、「戸数を増やせば収益性が高くなる」または「広い間取りほど有利」と、必ずしも一律に考えることはできません。
収益性や空室リスクは、立地・物件規模・家賃相場・賃貸需要などによって左右されます。
その地域でどのような入居者層や間取りに需要があるのかを確認した上で、間取りと戸数のバランスを検討することが重要です。
空室が発生する原因や対策について詳しく知りたい方は、「アパートの空室が埋まらない原因とは?空室対策と注意点を解説」もあわせてご覧ください。
アパート経営で間取りを決める際のポイント
アパート経営で間取りを検討する際は、「単身者には1Kが人気」といった一般的な傾向だけで決めるのではなく、実際にアパートを建てる地域の賃貸需要や、建築に関する法令・自治体の条例などを確認する必要があります。
適用される基準は地域や建物の規模などによって異なるため、具体的な計画については設計者や自治体の担当窓口へご確認ください。
具体的には、次の3つのポイントを押さえて間取りを考えましょう。
ポイント①立地やターゲットに合わせて間取りを検討する
間取りを決める前に確認したいのが、その地域の賃貸市場です。
周辺でどのような間取りや家賃帯の物件が募集されているのかを大まかに確認すると、その地域で募集されている物件の傾向をつかみやすくなります。
あわせて、大学や企業、駅、学校、商業施設など周辺環境にも目を向け、どのような入居者層からの需要が考えられるかを整理しましょう。
例えば、大学が近いからといって、必ずしもコンパクトな1Kだけが適しているとは限りません。
同じ単身者でも、家賃を抑えたい方もいれば、広さや収納を重視する方もいるためです。
こうした地域の状況と想定する入居者層のニーズを照らし合わせながら、間取りや専有面積を検討すると良いでしょう。
ポイント②周辺の競合物件を調査して差別化を検討する
間取りの候補が見えてきたら、同じ入居者層が比較しそうな周辺物件にも目を向けます。
確認したいのは、「同じような間取りがあるか」だけではありません。
家賃や専有面積のほか、収納の広さ、設備、築年数などを比べることで、自分のアパートが周辺物件と比べて不足している点や、特徴を出せそうな部分が見えてきます。
例えば、同程度の家賃・広さの物件に比べて収納が少ないのであれば、収納スペースの確保を検討する方法があります。
一方、競合物件にある設備をすべて取り入れれば良いわけではありません。
設備の追加によって建築費が増えれば、設定したい家賃とのバランスも変わります。
想定する入居者層にとって必要性が高いものを見極めながら、どの部分で違いを出すか検討しましょう。
ポイント③1棟に複数の間取りを組み合わせる方法も検討する
地域の賃貸需要が一つの入居者層だけに限られない場合は、1棟のなかに異なる間取りを設ける方法もあります。
このように複数のタイプの住戸を組み合わせる考え方を「住戸ミックス」といいます。
例えば、単身者向けと二人暮らし向けの両方に一定の需要が見込まれる地域であれば、1Kと1LDKを設けるといった方法が考えられます。
ただし、間取りの種類を増やすこと自体が目的ではありません。
どの間取りを、どの程度の戸数で組み合わせるのが適しているかは、物件規模や地域の賃貸需要によって変わります。
1棟をどのような入居者層に利用してもらいたいのかを整理し、必要に応じて複数の間取りを組み合わせる方法も検討しましょう。
アパートの間取り変更・リフォームで空室対策を行う際のポイント

既存のアパートで空室が続いている場合は、現在の賃貸需要や想定する入居者層に合わせて、間取り変更やリフォームを検討する方法もあります。
ただし、大がかりな間取り変更が必ず必要とは限りません。
まずは現在の間取りや設備にどのような課題があるのかを整理し、必要な範囲で改善を検討しましょう。
ポイント①現在の間取りの課題に合わせて改善方法を検討する
築年数が経過したアパートでは、建築当時の間取りや仕様が、現在の入居希望者のニーズと合わなくなっている場合があります。
例えば、次のような点が課題になっていないか確認してみましょう。
- 和室が多く、想定する入居者層のニーズと合っていない
- 細かく部屋が分かれており、使いにくい
- 生活動線が悪く、室内を移動しにくい
- 収納スペースが少ない
こうした課題がある場合は、現在の賃貸需要を確認した上で、次のような間取り変更を検討できます。
- 和室を洋室に変更する
- 隣り合う部屋をつなげ、広いLDKにする
- 収納スペースを増やす
- 生活動線を考えて部屋の配置を見直す
ただし、同じ築年数や間取りのアパートでも、求められる住まい方は地域やターゲットによって異なります。
「古い間取りだから変える」と判断するのではなく、現在の入居希望者がどのような住まいを求めているのかを確認してから、改善内容を決めましょう。
ポイント②部分的なリフォームで改善できる場合もある
間取りそのものを変更しなくても、内装や設備などを見直すことで物件の使いやすさや印象を改善できる場合があります。
例えば、次のような方法が考えられます。
- 内装:壁紙や床材、建具などを見直す
- 設備:入居者層のニーズに合った設備への交換・追加を検討する
- 収納:クローゼットや棚など、収納スペースを見直す
- 水回り:キッチン、洗面、浴室、トイレなどの使いやすさや設備を見直す
設備を増やすこと自体を目的にするのではなく、現在の物件の弱点を補うために、必要な部分を見直しましょう。
ポイント③費用対効果と工事できる範囲を確認する
間取り変更やリフォームを行う際は、工事費だけで判断せず、改修後に想定できる家賃や空室期間、周辺の賃貸需要なども踏まえて費用対効果を検討します。
例えば、多額の費用をかけて間取りを変更しても、周辺相場との関係から家賃を大きく上げられなければ、工事費を回収するまでに時間がかかる可能性があります。
反対に、大規模な工事を行わなくても、現在の物件で不足している収納や内装、設備などを見直すことで改善できるケースもあります。
ただし、間取り変更は希望通りにできるとは限りません。
柱や構造壁、配管などの位置や建物の構造によって、変更できる範囲は異なります。
工事内容や建物の規模などによっては建築基準法上の手続きが必要となる場合もあるため、工事の可否や必要な手続きは建築士や施工業者、必要に応じて自治体の建築担当窓口へ確認しましょう。
また、どのような間取りや設備が求められているかは地域によって異なるため、リフォーム内容に迷った場合は、その地域の賃貸需要に詳しい不動産会社や管理会社へ相談すると良いでしょう。
地域の入居者層や競合物件の状況を踏まえてアドバイスを受けることで、空室対策として優先したい改善点を整理しやすくなります。
空室対策としてリフォームを検討する際の考え方や注意点については、「空室対策でリフォームをするときのポイントや注意点を解説」でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
●アパート経営における間取りは入居者層・収益性・空室リスクに関わる要素の一つ
アパートの間取りは、1R・1K・3DK・3LDKなど複数の種類があります。
入居者層や生活スタイルによっても使い方は異なり、実際に求められる間取りは地域の賃貸需要や立地、物件条件、家賃相場などでも異なります。
また、間取りによって1戸あたりの専有面積が変わり、同じ建物でも設けられる住戸数が変わるため、想定する家賃や1棟全体の家賃収入にも影響します。
●アパート経営の間取りは地域の需要や法令・条例を踏まえて決めよう
立地やターゲットに合わせて間取りを検討し、実際にアパートを建てる地域の賃貸需要や建築に関する法令・自治体の条例などを確認する必要があります。
周辺の競合物件を調査して差別化したり、必要に応じて1棟に複数の間取りを組み合わせることを検討したりしましょう。
●アパート経営の空室対策では間取り変更と部分的な改善を使い分けよう
既存のアパートで空室が続いている場合は、現在の課題や費用対効果を確認し、入居者層に合わせて間取り変更だけでなく、内装・設備・収納などの見直しも含めてリフォームを検討する方法もあります。
どのような間取りや設備が求められているかは地域によって異なるため、迷った場合は不動産会社や管理会社へ相談すると良いでしょう。
北章宅建では、都市部以外の賃貸アパート・戸建てを中心に不動産管理を行なっております。
不動産管理のことでお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
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著者
小樽駅前店 小幡 将大賃貸物件に関するお悩みや不安、ご相談ごとは、どんなに小さなことでも私たちにお任せください。入居者様にとっては毎日の暮らしを支える住まいであり、オーナー様にとっては大切な資産です。だからこそ、お一人おひとりに寄り添い、誠実で丁寧な対応を心がけています。「ここに相談して良かった」と思っていただけるサービスを、これからも提供してまいります。
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