不動産管理コラム
不動産管理のこと2024.09.11
アパート経営をするには?必要な準備や流れ、知っておきたいリスクも
こんにちは。イエステーション北章宅建 不動産管理部の佐々木です。
これからアパート経営を始めたいものの、何から始めれば良いかわからないという方もいるかもしれません。
そこで今回は、アパート経営を始める流れについて解説します。
アパート経営のメリットや始める前に知っておきたいリスク、かかる税金などもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
アパート経営とは?アパート経営を始めるメリットも
アパート経営とは、土地に新たにアパートを建築するなどして賃貸し、入居者から家賃収入を得る不動産投資のこと。
基本的にはアパートの建物一棟を丸ごと経営します。
アパート経営にはさまざまなメリットがあります。
- 家賃収入を得られる
- 節税対策になる
- 生命保険代わりに活用できる
アパート経営の大きなメリットは、安定した家賃収入を得られるということでしょう。
アパートは一棟丸ごと経営をするため、たとえ空室が出てもほかの入居者から家賃収入を得られるため、安定性があります。
定年後など老後の収入源としても活用できます。
また、アパート経営は固定資産税や相続税の節税対策にも有効です。
持っている土地をアパート経営に活用すれば、「小規模住宅用地の特例」が適用され、200㎡以下の部分の固定資産税の課税標準額が1/6に減額されます。
また、相続税についても200㎡以下の部分の相続税が50%減額されるため、現金を相続するよりも節税効果があります。
なお、アパート経営をする際にアパートローンを利用して建築するケースが多いですが、アパートローンを利用する際に団体信用生命保険(団信)の加入を必須としている場合があります。
団信は、アパートローンの返済中に契約者が死亡、または高度障害状態に該当したときなどにローン返済が難しくなった場合に、ローン残高がゼロになる保険。
不動産オーナー様(契約者)に何かあった場合でも、アパートのローン返済がない状態で家族に遺すことができるのです。
アパート経営をするには?経営スタートの流れ
アパート経営をするには、どのような流れで進めれば良いのでしょうか。
準備やスタートまでの流れをご紹介します。
アパート経営をスタートさせるための準備
アパート経営をスタートさせるまでに、次のことを事前に準備しておきましょう。
- アパート経営に関する知識を身につける
- 目標・目的を決める
- 収支計画を立てる
- ターゲットを明確にする
詳しく解説します。
アパート経営に関する知識を身につける
アパート経営には管理や税金、物件についてなどさまざまな知識が必要になります。
専門書などの本を読んだり、同業者から話を聞いたりと、アパート経営に関するさまざまな知識を習得しておきましょう。
目的・目標を決める
アパート経営を始める前に、「何のためにアパート経営をするのか」といった目的や、収益目標を決めるなど、明確な目的と目標を定めることが大切です。
目的と目標をしっかり定めておくことで、リスクのある投資や経営を回避して安定的な経営ができます。
収支計画を立てる
アパート経営には初期費用やランニングコストなどさまざまな費用がかかります。
家賃収入はあるものの、空室がある場合はその分家賃収入も減少します。
さまざまなことを考慮した上で、いつまでに初期費用を回収して黒字経営ができるのか、綿密な収支計画を立てましょう。
ターゲットを明確にする
アパート経営をするにあたり、入居者のターゲットを決めます。
例えば、ファミリーなのか大学生なのかによって、求めるアパートの条件は異なります。
ターゲットを明確にして、それに合わせた土地や建物を決めることが成功の鍵です。
アパート経営スタートまでの流れ
では、いよいよアパート経営をスタートするまでの流れを見ていきましょう。
- アパートを建築する
- 入居者の条件・賃料などを決める
- 管理体制を決める
- 資金計画を再度確認する
詳しく解説します。
①アパートを建築する
建築会社に依頼してアパートを建築します。
アパート建築の流れは、まず建築会社に相談して土地を調査したら契約をし、着工します。
完成までの期間は工法などによっても変わりますが、着工から竣工までかかる期間は「アパートの階数+3~5カ月」といわれています。
②入居者の条件・賃料などを決める
入居者の条件など、下記について決めましょう。
- 各部屋の賃料・管理料・共益金の額
- 敷金・礼金の額
- 契約期間・更新手続き方法
- 禁止事項 など
禁止事項とは、アパートにおけるルールです。
ペットや楽器など、禁止事項を設ける場合はアパート経営を始める前に決める必要があります。
③管理体制を決める
アパート経営では、入居者が快適に暮らせるように、しっかりと管理する必要があります。
管理業務とは、主に入居者の募集や賃貸借契約の締結、入居者の管理、家賃回収、トラブル対応、建物の管理など。
これらの管理業務を不動産オーナー様自ら行うのか、管理会社に委託するのかなど、管理体制を決める必要があります。
アパートの管理業務と管理会社の選び方については下記コラムで詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
アパートの管理業務の内容は?管理方法や資格についても確認
不動産の管理会社の失敗しない選び方を解説
④資金計画を再度確認する
アパート経営において、資金計画は非常に重要です。
先ほどご紹介した収支計画などに問題がないかを今一度確認し、必要があればこのタイミングで再検討しましょう。
アパート経営をするのに知っておきたいリスク
アパート経営は家賃収入を得られるなどさまざまなメリットがある一方で、次のようなリスクもあります。
リスク①空室が発生して予定の収入を下回る
アパート経営の収入源は家賃です。
そのため、ターゲットとニーズが合っていなかったり、管理が行き届いていなかったりした場合は、空室が発生して予定の家賃収入を下回る可能性も。
リスク②周辺環境が変わる
アパートの立地が良かったとしても、周辺環境は年月とともに変わっていきます。
例えば、大学が近くにあるために大学生のみをターゲットにしたアパートを建築すると、いずれ大学が移転してしまったときに、入居者は大幅に減る可能性があります。
このようなことが起きないよう、長期的な目線で経営計画を立てることが大切です。
リスク③収支計画を見誤る
アパートローンを利用してアパート経営を始めた場合、収支計画は非常に重要です。
借入額が多いと毎月の返済に苦労しますし、固定資産税や保険料などの支出もしっかり計画に入れておかないと、ローン返済が滞ってしまう可能性もあるでしょう。
リスク④建物の大規模な修繕が必要になる
アパートの空室リスクを避けるためには、定期的なメンテナンスが重要になります。
また、老朽化に備えて15〜20年に一度は大規模な修繕も必要になったり、災害が起きた際は予定外の修繕が発生したりします。
アパート経営における失敗については、下記コラムもあわせてご覧ください。
アパート経営でのよくある失敗例。対策と成功を目指すためのポイントも
アパート経営をするのにかかる税金
アパート経営では税金の支払いが発生することも覚えておきましょう。
アパート経営では、建築時には「不動産取得税」「登録免許税」「印紙税」がかかります。
また、アパート経営中には、「所得税」「住民税」「固定資産税」「都市計画税」がかかることに。
なお、給与所得や年金以外で、アパート経営により不動産所得が20万円以上ある場合は、確定申告が必要になります。
不動産所得は、総収入金額から必要経費を差し引いた額で、これに対して所得税や住民税が課税されることになります。
まとめ
●アパート経営のメリット
アパート経営とは、土地に新たにアパートを建築するなどして賃貸し、入居者から家賃収入を得る不動産投資のこと。アパート経営には「家賃収入を得られる」「節税対策になる」「生命保険代わりに活用できる」といったメリットがあります。
●アパート経営スタートの流れ
アパート経営には、「アパート経営に関する知識を身につける」「目標・目的を決める」「収支計画を立てる」「ターゲットを明確にする」といった準備が必要です。そして、アパート経営スタートまでの流れとして、「アパートを建築する」「入居者の条件・賃料などを決める」「管理体制を決める」「資金計画を再度確認する」といったことを行います。
●アパート経営のリスク
アパート経営はリスクもあります。まず、ターゲットとニーズが合っていなかったり、管理が行き届いていなかったりした場合は、空室が発生して予定の家賃収入を下回る可能性があります。ほかにも、周辺環境が変わったり、収支計画を見誤ってローン返済が滞ったり、建物の大規模な修繕が必要になるといったリスクも把握しておきましょう。
●アパート経営をするのにかかる税金
アパート経営では、建築時には「不動産取得税」「登録免許税」「印紙税」、アパート経営中には、「所得税」「住民税」「固定資産税」「都市計画税」がかかります。アパート経営で不動産所得が20万円以上ある場合は、毎年確定申告が必要になります。
北章宅建では、都市部以外の賃貸アパート・戸建てを中心に不動産管理を行なっております。
不動産管理のことでお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
著者
栗山店 佐々木 博明不動産オーナー様の大切な資産の管理と、入居者様の住環境維持に努めてまいります。些細なことでもお気軽にご相談ください。 どうぞ、よろしくお願い致します。
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