不動産管理コラム
不動産管理のこと2024.11.13
賃貸の空室期間を解説。平均期間や長引く原因、短くする方法をご紹介
こんにちは。イエステーション北章宅建 不動産管理部の小幡です。
アパートやマンションなどの賃貸経営をしていると、どうしても空室期間が発生してしまうことがあります。
「自分が保有している賃貸物件の空室期間は、ほかの賃貸にくらべて長いのではないか?」と不安に感じている不動産オーナー様もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、賃貸の空室期間について解説します。
空室の平均期間や空室期間が長くなる原因、空室期間を短くする方法などをご紹介しますので、ぜひご覧ください。
賃貸物件の空室期間の平均・目安は?
まずは賃貸物件の空室の平均期間を見ていきましょう。
首都圏での調査になりますが、2023年8月期の東京都の空室期間は平均4.55カ月、神奈川県は4.41カ月、千葉県は4.39カ月、埼玉県は4.27カ月という結果が出ています。
※分析:株式会社タス
この結果から、4都県の平均空室期間は約4.4カ月と算出できます。
地域や物件によって平均空室期間に多少の差はありますが、自分の保有する賃貸物件の空室期間と比べてどうなのか、参考として把握しておくと良いでしょう。
平均と比べて賃貸物件の空室期間が長い?その原因とは
賃貸物件の空室期間が長くなる原因としては、家賃が高すぎる、管理状態が悪い、など、さまざまな原因が挙げられます。
詳しく解説します。
原因①家賃が相場に比べて高い
家賃が周辺の相場よりも高い場合、入居希望者はほかの物件に目を向けてしまいます。
特に、近隣に同じ条件で家賃が安い物件があれば、競争力が落ちるため、空室が長引くことになります。
また、最近の賃貸物件探しはポータルサイトで行うことが多いため、相場から大きく離れて高い場合は、検索条件から外れてしまうこともあります。
原因②建物の清掃・修繕が行き届いていない
共用部分の清掃が不十分だったり、修繕が遅れていたりすると、物件全体の印象が悪くなります。
内覧時に敬遠されてしまい、なかなか入居が決まらない可能性もあります。
原因③設備や外観が古い
設備や内装、外観が古くなると、物件の魅力が低下します。
入居者は生活の快適さを重視するため、インターネット無料や宅配ボックスなど、周辺に設備が整った物件があれば、そちらに目を向けてしまいます。
また、外観に古さがあると、物件自体に対するイメージが悪くなり、なかなか入居に至らないこともあります。
原因④周辺に競合のアパートが多い
周囲に同じような賃貸物件が多く存在する場合、競争が激しくなり、空室が埋まるまでに時間がかかることがあります。
競合が新しい設備や魅力的な条件を提供している場合は、さらに選ばれにくくなります。
特に新築やリフォーム済みの物件、家賃を安く設定している物件が多いエリアでは、不利になるでしょう。
原因⑤入居条件が厳しい
例えば「保証人が必要」「ペット不可」など入居条件をつければつけるほど、ターゲットとなる入居者層が狭まります。
入居条件が厳しいほど空室期間は長くなりやすいため、入居条件は物件のターゲットに合わせて柔軟に設定することが重要です。
アパートの空室が埋まらない原因については、下記コラムでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
アパートの空室が埋まらない原因とは?空室対策と注意点を解説
賃貸物件の空室期間を短くするために
賃貸物件の空室期間を短くするためには、空室期間が長い原因に合わせて対策することが重要です。
空室期間を短くする対策方法をご紹介します。
リフォーム
清潔感のある魅力的なデザインや間取りにリフォームすることで、入居希望者の関心を引きます。
特にキッチンやバスルームなどの水回りや間取りの変更をすると効果的です。
ターゲットとなる入居者層のニーズを理解したリフォームを行いましょう。
リフォームのポイントや注意点については下記コラムでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
空室対策でリフォームをするときのポイントや注意点を解説
設備の充実
エントランスのオートロックや浴室換気乾燥機など、人気の設備を導入すると、競争力が高まります。
特に高速インターネットの導入は、若い入居者にとって大きな魅力になるでしょう。
家賃の見直し
周辺の相場や需要をリサーチして、適切な家賃設定を行うことが重要です。
ただし、一度家賃を引き下げると、その家賃を維持し続けなくてはなりません。
家賃を下げることは収入減にもつながりますので、慎重に検討しましょう。
入居者特典・キャンペーン
長期契約を結ぶ入居者に家賃の割引やプレゼントなどの特典を提供することで、入居者の定着を促すことができます。
更新のたびに特典を豪華にしていくなどの工夫で、空室の減少を目指しましょう。
管理会社の見直し
管理会社によって、管理体制は大きく異なります。
管理会社が物件の入居者募集をどれだけ効果的に行なっているかを見直し、信頼できる管理会社に切り替えることも一つの方法です。
また、清掃やメンテナンスを管理会社に委託しているにも関わらず行き届いていない場合も、管理会社を見直すことを検討したほうが良いでしょう。
管理会社の選び方については、下記コラムもあわせてご覧ください。
不動産の管理会社の失敗しない選び方を解説
まとめ
●賃貸物件の空室期間の平均
2023年8月期の首都圏の空室期間は、東京都が4.55カ月、神奈川県4.41カ月、千葉県4.39カ月、埼玉県4.27カ月で、平均は約4.4カ月です。地域や物件によって差はありますが、ご自身の賃貸物件と比較して参考にすると良いでしょう。
●平均と比べて賃貸物件の空室期間が長い原因
賃貸物件の空室期間が長くなる原因は、家賃が高すぎる、管理が不十分、設備や外観の老朽化、周辺競合の増加、入居条件の厳しさなどです。これらにより、入居者がほかの物件を選び、空室が長引くことがあります。
●賃貸物件の空室期間を短くするための対策
空室期間を短縮するには、原因に応じた対策が重要です。リフォームで魅力的なデザイン・間取りにする、人気設備を導入する、適切な家賃設定を行う、入居者特典を提供するなどが効果的です。また、管理会社の見直しも重要なポイントです。
北章宅建では、都市部以外の賃貸アパート・戸建てを中心に不動産管理を行なっております。
不動産管理のことでお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
著者
小樽駅前店 小幡 将大大学時代は建築学科で住宅について学び、不動産業界に入ってからは住宅の売買はもちろんリフォーム工事に関しても多数携わり、自分自身も数年前中古住宅を購入しました。北海道ならではの住宅の傷みや、気を付けなくてはいけない点など自分の経験を活かしてお客様と一緒に住宅探しを出来れば幸いです。至らない点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
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