2021.09.30地域歴史情報 お役立ち情報
バス路線で読み解く手稲区
今回は、北海道札幌市手稲区(ていねく)に走っているバスの路線、およびその地域の情報についてお伝えしていきます。
この手稲区というのは札幌市、北海道の県庁所在地の中にあります。
こちらの記事では南北に分けた、南側は曙・明日風(あすかぜ)について、北側は稲積についてお伝えしていきます。
ちなみに曙・明日風(あすかぜ)は南北どちらもバスの路線が通っていますが、今回は便宜上、南側として記述します。
また、それぞれの終着駅である小樽や札幌駅周辺は、観光地としてとてもメジャーなのでご存じの方も多いと思いますし、今回もあえて外します。どうぞご了承くださいませ。
南側①曙
この辺りははるか昔、大正14年に完成した土功(どこう)排水までは、不便な土地との印象があり、この排水路のおかげで、泥炭で水はけの悪かった土地が農場になりました。
「将来ほのぼのと明けていくように」という願いを込めて地域の人々から名付けられた地名、曙はその名の通り、現在農場は住宅地や福祉施設などに活用されて市民の暮らしの手助けをしています。
また手稲土功川沿いは、散策路として多くの人に親しまれています。
他にも手稲曙温水プール、老人福祉センター、図書館、体育館があり、多くの市民に利用されていますし、JR線沿線には「札幌手稲工業団地」があり、金属加工や機械製作など多くの工場が稼働しています。曙は、市民の生活も地域産業も、陰ながらしっかり支えている重要な場所と言えますね。
南側②明日風
明日風は、山口地区と曙地区の一部が土地区画整理事業によって開発されて誕生しました。平成19年10月スタートの比較的とても新しい街です。
「先人の築いた歴史を礎(いしずえ)に、手稲山の風に乗り、明日に向かって飛躍するまち、明日風のまちをつくりたい」という願いから「明日風」と名付けられたそうです。
この辺りには幼児や児童の遊戯広場、テニスコート、パークゴルフ場などが揃っています。
街だけでなく、若い世代が多く暮らしている新興住宅街として、年中とても活気があふれて賑わっています。まだまだ若い土地の明日風は、今後も更なる発展が期待できます。
北側①稲積
稲積は前田農場が成功したことに倣って、小樽の稲積豊次郎氏が手がけた稲積農場が始まりであると言われています。
この農場では、排水路から水を引いてでんぷん工場を経営していました。
実は手稲区には昔、ワラビがとてもよく採れていた区域があり、そのワラビは食用以外でもデンプンを生成するためによく利用されていました。
ワラビから作ったデンプンは当時の人々からとても好評だったそうです。
なお昭和49年から行われた「ていね稲積土地区画整理事業」で宅地化が進んでからは、住宅地として急速に発展した代わりに、ワラビは以前ほど多く見られなくなりました。
川に囲まれた中州の一帯は整備されており、毎年5月には美しい桜の花で彩られます。
手稲山の風景を眺めることができる手稲稲積公園は「ていねプール」や野球場、テニスコートがあり、スポーツの拠点として区民に親しまれています。
秋には公園内でも、近くの手稲山でも紅葉が色づき、私達に四季折々の移り変わりを見せて楽しませてくれます。
ここは駐車場が123台も収容可能という大型公園で、市民の憩いの場にもなっています。冬場は休憩所が閉まっているようですが、それでも都会の札幌市の中にこんなに広々としたスポーツの練習場があるのは、とても有難いですね。
付近の手稲山から前田地区に流れ注ぐ二級河川の「軽川」は、北海道内で有数の桜スポットとして有名です。エゾヤマザクラやチシマザクラが300本ほど植えられているとのことで、春先にはお弁当を持参してお花見するのも良いですね。
軽川のあたりは、平成元年には道内で初めて国土交通省の「桜づつみモデル事業」に認定された経歴も持っています。
この事業は「河川とその周辺の自然的・社会的・歴史的環境などとの関連から、河川の緑化を推進する必要のある区間について、堤防の強化を図るとともに桜などを植樹して積極的に良好な水辺空間の形成を図ること」を目的として定められたものです。環境への徹底的な取り組みが伺えますね。
今回は、北海道札幌市手稲区の中でも特に南側は曙・明日風(あすかぜ)について、北側は稲積について、主に市民の暮らしに沿った情報をお伝えしました。
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札幌手稲店 星 尊之北章宅建株式会社札幌手稲店の星です。担当している手稲区は社会人1年目に担当させていただいたことがあり、第二のふるさとみたいなものです。2年目からは別の区で約10年仲介をさせていただきましたが、また戻ってこられて縁を感じています。人生で何度も経験することない不動産の売却、購入ですので、わかりやすく、楽しくお手伝いさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。また、店舗にもお気軽にお立ちより下さい。心よりお待ちしております。