不動産売却のコツ2024.07.18
地下室付きの家の売却は難しい?理由やメリット、売却方法を解説
こんにちは。イエステーション北章宅建 滝川店の上家です。
「地下室付きの家の売却は難しいと聞いたけど、なぜだろう」「地下室付きだと売れないのかな?」と、疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からいうと、地下室付きの家が売りにくい理由はありますが、売却につながるメリットや強みもあるのです。
そこで今回のコラムでは、地下室付きの家の売却が難しいといわれる理由に焦点を当てて解説していきます。
メリットや強み、売却方法もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
地下室付きの家の売却が難しい理由
地下室付きの家の売却が難しいといわれるのは一体なぜでしょうか。
理由としては、次のようなものが挙げられます。
- 売却価格が高くなりやすい
- 通気性の悪さ、湿気が溜まりやすい特徴がある
- 荒天時に水漏れの可能性がある
- 解体の費用が高くつく
- そもそもの土地の条件が悪い傾向がある
それぞれ詳しく解説していきましょう。
理由①売却価格が高くなりやすい
家に地下室を作るには、穴を掘ったり防水したりなど、土地の造成作業や管理対策を施す必要があり、多額の費用を要します。
高くついた建築費用の元を取るために、売却価格が高くなりやすいのです。
類似する通常物件の相場に比べて価格帯が上がれば、不動産検索サイトなど、予算での検索から外れてしまい、そもそも買い手に閲覧してもらえない場合もあります。
理由②通気性の悪さ、湿気が溜まりやすい特徴がある
地下室は地上階に比べて通気性が悪く、湿気が溜まりやすい特徴があります。
外気との温度差から、カビや結露が発生しやすいので、除湿器や換気扇、エアコンなどで温度・湿度管理をしたり、湿気対策として新たに設備投資したりする必要があるのです。
買い手のなかには、そうした取扱いの難しさ・資金面の負担を嫌い、地下室付きの家を避ける人もいるでしょう。
理由③荒天時に水漏れの可能性がある
地下に位置することから、天気が荒れた場合、雨水や地下水の影響で浸水・水漏れする可能性を心配する買い手もいます。
実際に、年数を経て壁が劣化して漏水するケースや、採光や換気目的で地下室と地面の間に造られた「ドライエリア」に雨水が溜まってしまうケースも。
地下室が浸水すれば、壁や床の張り替えに費用がかさむでしょうし、土嚢や排水設備などの配備・メンテナンスにも気を配る必要があります。
理由④解体の費用が高くつく
中古住宅の購入希望者のなかには、「中古物件を安く買って、解体してから新築しよう」と考える人もいます。
通常の建物とは異なり、地下室付きの家は空いた空間を埋め戻すなど、一般の解体よりも工事費用が高くつく傾向があり、買い手が付きにくいといえるのです。
理由⑤そもそもの土地の条件が悪い傾向がある
ここまでご紹介したものは全て、地下室そのもののデメリットでした。
しかし、それとは別に、地下室が作られる土地には次のような傾向があり、そもそもの立地条件の悪さから、買い手から避けられるケースもあります。
- 敷地が狭い
- 土地に段差がある
- 高さ制限があって平屋しか建てられない
上記のような土地では、建築に制限がかかりやすく、使い勝手が悪いイメージがあります。
「地下室がある=土地が使いづらい」という印象から、売れづらい側面もあるのです。
地下室付きの家のほかにも、需要が低い不動産の特徴は「こんな物件は売りづらいかも・・・あなたの不動産は当てはまる?」でも解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
売却につながる地下室付きの家のメリットや強み
地下室付きの家には、売却が難しいといわれる特徴もあるものの、売却につながる、次のようなメリット・強みもあります。
- 一定の室温を保ちやすい
- 防音・遮音性に優れている
- 地震の揺れに強い
それぞれ解説していきます。
強み①一定の室温を保ちやすく、直射日光を避けやすい
地下室は地上階に比べて、外気や日光の影響を受けにくい特徴があります。
夏はより涼しく、冬はより暖かい室温になり、1年を通して一定温度に保ちやすいのです。
部屋が完全に地中にある、全地下のタイプであれば特に、直射日光も避けられます。
ワインセラーやギャラリー、絵画の保管所に使い勝手が良い環境といえるでしょう。
もちろん、ワインや絵画の適切な管理には、温度・湿度を一定に保つエアコンなどの空調設備が必要ですが、管理の調整がしやすいのは大きな強みです。
強み②防音・遮音性に優れている
地下室は周囲が土とコンクリートで囲まれているため、地上階よりも、防音・遮音性に優れていることもメリットとしてアピールしやすいでしょう。
通行人の話し声や、車の走行音、雨風の音など、外からの騒音が軽減されやすいので、静かな部屋で趣味の音楽・映画鑑賞を楽しめるホームシアター空間にぴったりです。
また、部屋の外へも音が漏れにくいため、「隣にお住まいの方に遠慮して、カラオケや楽器の練習ができない」という悩みも解決できるでしょう。
トレーニング器具の使用、ゴルフ、野球の室内練習で発生する騒音も、地下であれば安心です。
時間帯を気にせず使えるホームジム・練習場として、使い勝手が良いといえます。
強み③地震の揺れに強い
地下室付きの家は、基礎部分が通常の家よりも地盤の深い場所に位置しており、耐震性能が向上しています。
コンクリートで壁面が囲われているので、上記のワインセラーなどとして活用する以外にも、災害時のシェルターとしても利用できるでしょう。
家を選ぶポイントとして、耐震性能を重視する買い手は多いため、揺れに強い特徴をしっかりとアピールすることで、売却につながる可能性が期待できます。
地下室付きの家の売却方法
では実際、地下室付きの家はどのように売却すれば良いのでしょうか。
おすすめの方法としてはまず、先に挙げた地下室付きの家の強みを、「需要のある買い手にしっかりアピールすること」です。
居住者として家の魅力を洗い出しておくことも重要ですが、売却をスムーズに進めるには、販売力・広告力のある不動産会社選びがポイントとなります。
査定の際、ネットや新聞折込など使用する広告媒体が充実しているか、販売実績があるか、地域情報に詳しいかなどを確認しておきましょう。
しかし、物件の状況によっては、地下室にカビが発生していたり、立地が悪くて売れづらかったりといった問題が原因で、強みを活かしにくい場合もあります。
その場合は、次のような方法を検討してみてください。
- 建物を解体して、地下室を埋め立てる
- 改修工事を行う
- 売却価格を下げる
- 不動産買取を利用する
地下室の状態が悪く、改修が必要であれば、更地にしたり、リフォームしたりしてから売り出すと売却につながりやすくなるでしょう。
ただし、解体は特に高額な費用がかかりますので、費用の見積もりを取っておき、売出価格から差し引いておくか、買い主との価格交渉時に値下げするといった方法もあります。
また、価格よりも売却スピードを優先するなら、不動産買取できないか、不動産会社に相談してみることをおすすめします。
仲介での売却よりも価格は下がりやすいですが、買い手を探す手間がなく、早期現金化が叶うでしょう。
まとめ
●地下室付きの家の売却が難しいのは金銭的・管理的な負担が大きいから
地下室付きの家は、売却価格が高くなりやすく、通気性の悪さや水漏れしやすいなどの管理的な手間がかかるといったデメリットがあります。
また、地下室が作られる土地は立地条件が悪い傾向があり、使い勝手が悪いイメージも買い手が付きにくい理由といえます。
●地下室付きの家の強みをアピールすることが売却への鍵
地下室は気温の管理がしやすく、防音・遮音性に優れており、耐震性能も期待できます。
そうした地下室のメリットを求める買い手にアピールすることが、売却成功の鍵となるでしょう。
●地下室付きの家の早期売却を目指すなら不動産買取の検討を
地下室の状態が悪い場合は、建物を解体・地下室を埋め立てて更地にする、改修する、あるいは価格交渉時に、売却金額から見積もり費用を差し引くといった売却方法もあります。
価格よりも早期売却を希望するなら、不動産買取の検討もおすすめですよ。
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著者
滝川店 上家 郁也スポーツ全般が大好きで、サッカー、バスケット他いろいろな競技を行ってきました。体力とチームワークには自信があります。お客様満足を目指して、精一杯対応致します。又、以前は別会社で賃貸仲介業務に携わっていました。 売却、購入ともに、ご提案の際には実際の賃貸との比較など、経験を生かしたご提案をさせていただきますので、どうぞ宜しくお願いします。
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