土地や空き家のこと2022.05.25

道路に面していない土地の売却は難しい?売却する方法はある?

こんにちは。
イエステーション北章宅建 江別店の星です。

奥まっていたりほかの土地に囲まれたりしていて道路に面していない土地は、新たに建物を建てられない土地のため、売却が難しいと言われています。
では、道路に面していない土地とは具体的にどのような土地のことを言うのでしょうか。

今回のコラムでは道路に面していない土地について、その概要と売却が難しい理由を解説、さらに売却しやすくするための方法についても解説します。

 

道路に面していない土地とはどのような土地のこと?

建物を建てる敷地は、建築基準法で定める道路に面していなくてはいけません。
これを「接道義務」といい、以下のような状況の土地は「道路に面していない土地」となります。

  • 周りを他人の土地に囲まれていて道路に接していない土地
  • 敷地に接している道路の幅が4m未満
  • 敷地が道路に接している部分(間口)が2m未満
  • 旗竿(はたざお)地で間口からの通路部分の一部が2m未満

基本的には「幅4m以上の道路」に「2m以上」接している必要があります。

ちなみに、「建築基準法で定められた道路」は下記のようなものを指します。

  • 幅が4m以上ある道路法で定められた道路
  • 幅が4m以上ある、建築基準法が施行された昭和25年時点にすでに存在した既存道路
  • 幅が4m未満でも、建築基準法が施行されたときにはすでに建築物が建ち並んでいたなどの条件を満たすみなし道路(二項道路)

詳しい道路の種類や基準についてはこちらのコラムでも解説していますので、ぜひご覧ください。
接道義務とは?家の売却で注意すべきポイントを徹底解説

 

道路に面していない土地は売却が難しい

建築基準法で接道義務が定められている目的は、住宅の周りに適切な道幅を確保することで緊急時にスムーズに避難したり、消防車や救急車などの緊急車両が通行できるようにするためです。

そのため「道路に面していない土地」つまり、接道義務を満たしていない土地には建物を建てることができず、これを「建築不可物件」といいます。

すでに建物が建っている場合は、そのまま建物を使うことはできますが、増改築やリフォームに制限があり、建物を取り壊して建て替えることはできません。
万が一、地震などで建物が倒壊したとしても、建築不可物件では建物を建て直すことができないのです。これを「再建築不可」といいます。

再建築不可物件は、新たに建物を建てられない、建物付きで買ったとしても建て替えができないなど活用がしにくいため、非常に売れにくいです。
もし売れたとしても価格は大幅に低くなり、周辺相場の3~7割程度になってしまうことも。

また、土地価格が低くなることから担保価値も低くなり、住宅ローンを組めないことがほとんどです。
住宅ローンを利用できないとなると、現金一括購入か金利の高いノンバンク系のローンを利用することになり、さらに購入できる人が限られてしまいます。

 

道路に面していない土地を売却する方法は?

道路に面していない土地をできるだけスムーズに売却する方法として、接道義務を満たして再建築を可能にしてから売るという方法と、接道義務を満たしていない状態のまま売却する方法の2つがあります。

①接道義務を満たして売却する方法

接道義務を満たす方法は以下の2つです。

セットバック

面している道路が4m未満の場合に、建物を前面道路から後退(セットバック)して建築することで道路幅4mを確保する方法です。
その分、使える土地の面積が小さくなるので、建てられる建物の大きさにも影響が出ることに注意してください。

隣地を買い取る

他人の土地に囲まれている場合や道路に面している間口が2m未満の場合に、隣接地を買い取って道路に接する面を2m以上確保する方法です。
2m分を確保すれば良いので、隣接地すべてを買い取らなくてはいけないわけではありません。

②接道義務を満たしていない状態のまま売却する方法

接道義務を満たしていない状態のまま売却する場合は、隣接地の所有者に売却するという方法もあります。
隣接地がすでに接道義務を果たしていれば、売却した土地も接道義務を満たすことができます。

特に、隣接地も形がいびつだったり、狭小だったりする場合、土地を買い取ることで土地の価値が上がることが予想されるので、隣接地の所有者に売却できる可能性が高くなるでしょう。

 

自分の土地が「道路に面していない土地」にあてはまるかどうかは、自治体のホームページなどで接している道路の幅を確認したり、土地の登記簿などで敷地の情報を確認したりすることである程度はチェックできます。
接道部を詳しく調べるには、測量を行い境界の確定が必要になることもあります。

 

まとめ

・道路に面していない土地とは
建物を建てる敷地は、建築基準法で定める道路に面している必要があります(接道義務)。「道路に面していない土地」とは、ほかの土地に囲まれていて道路に接していない、接している道路の幅員が4m未満、接している間口が2m未満といった状態の土地を指します。

・道路に面していない土地の売却が難しい理由
建築基準法で定められた接道義務を満たしていない土地は、再建築不可物件となります。すでに建っている建物の増改築ができなかったり、新たに建物を建てられない土地のため、売却しにくく、売れても価格が周辺相場よりも安くなってしまいます。

・道路に面していない土地を売却する方法とは
道路に面していない土地をスムーズに売却するためには、セットバックや隣接地の買い取りなどで接道義務を満たし、再建築を可能にすることをおすすめします。接道義務を満たしていないまま売却する場合は、隣接地の所有者に売却するという方法もありますよ。

 

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