不動産に関する手続き2023.05.10

実家を売りたくないときの対策方法や売却の可否の判断基準も解説

こんにちは。イエステーション北章宅建 札幌北店の蛸星です。

「実家を使う予定はないけれど、売りたくはない…」

相続した実家の取扱いに悩むものの、実家が空き家になってしまうことを不安に感じている方や、何らかの理由により売却を希望しない方は一定数いらっしゃいます。

今回のコラムでは、実家を売りたくないという方に向けて、実家の活用方法を解説します。
空き家のリスクや対策、売却するメリットもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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実家を売りたくない人は多い!その理由は?

実家を売りたくないと考える人は、決して少なくありません。

どのような理由で「売りたくない」と考えているのか、主な理由は次の通りです。

  • 思い出があるから手放したくない
  • 将来的に使う予定がある
  • 建物が古く解体が必要だが、費用の負担が心配
  • 売却の手間や時間が惜しい
  • 売れるかどうかわからないので売却の決心がつかない

実家に思い入れがある人は多く、住む当てがなくても処分に踏み切れない場合もあるでしょうし、経済的な負担を考えて売り控えている場合もあるようです。

将来的に実家に移り住む計画があるので売らない、という人もいらっしゃいます。

 

実家を売りたくないときに実家を活用する方法

実家を売りたくない方は、まず実家を空き家にしない手段を検討しましょう。

人が住んでいる状態を保つ活用方法には、次の2つがあります。

  • 自分(あるいは親族)が居住用として使う
  • 賃貸物件として活用する

それぞれ解説します。

 

最も手間がかからない方法は実家を「自己居住用」にすること

住んでいた当時の思い出があり、実家の建物を壊したくない、他人に売りたくないという方は、身内で誰か住みたい人はいないか探してみましょう。

所有者自身の自宅がほかにある場合は、親族など近しい人たちに、維持管理の手間をかける代わりに住んでもらうと良いですね。

身近な人であれば、実家の思い出を共有していたり、思い入れを理解しやすかったりするので、建物や庭木など、大事にしてほしい部分を伝えやすいメリットがあります。

将来的に使う予定がある実家は、いつまで住んでもらうのか期間の設定も必要ですが、身内であれば個人的な事情も融通が利きやすく、スムーズなやり取りが期待できるでしょう。

 

実家を賃貸物件として活用するには?

実家に他人が住むことを許容できる場合は、賃貸物件として一般に借り手を探す方法もあります。
借り手の当てがないなら、不動産会社に仲介(媒介)を依頼して探してもらいましょう。

賃貸に出すメリットは、人が住むことで実家の維持管理ができることに加えて、家賃収入を得られることです。

ただし、築年数が古いと建物や設備の劣化も予想されるため、居住用として受け入れられる程度に整えないと、借り手の需要がない可能性があります。

きれいにする必要がある場合は、リフォームやハウスクリーニングの費用がかかりますし、負担分が賃貸に出したことで必ず戻ってくる保証はありません。
リフォームが必要かは判断が難しいので、不動産会社に相談することをおすすめします。

また、建物や設備に問題があれば、メンテナンス費用を賄う必要があるだけでなく、適切な対応をしないと入居者から損害賠償を求められる恐れがあると知っておきましょう。

 

将来的に実家を使う予定があるなら「定期建物賃貸借契約」を

一般的な賃貸借契約では、貸主から契約解除を求める際に解約するための正当な理由(正当事由)が必要となり、一方的に解約することはできません(借地借家法第28条)。

将来的に実家を利用する予定があるなら、賃貸の期間を定めた「定期建物賃貸借契約」を結んでおけば、正当事由なく期間満了にて契約終了できます。

定期建物賃貸借契約には、締結前に「契約の更新がなく、期間満了で終了する」旨を記載した書面を作成し、説明する必要があることも知っておきましょう。

また、1年以上の契約期間を設定する場合は、期間が終わる1年〜6カ月前までの間に、借り手に対して「期間満了で契約が終了する」旨を忘れず通知してください。

 

実家を売りたくない場合は空き家のリスクも知っておこう

やむを得ず実家を空き家として所有する場合は、定期的に管理の手を入れ、空き家を放置しないように気を付ける必要があります。

人が住まなくなると換気の機会が格段に減り、建物に湿気がこもりやすく、適切な管理をしないと劣化スピードを早めます。

実家の不動産価値を下げるだけでなく、倒壊の危険もあり、他人の身体や物に損害を与えるなど大きな事故に発展しかねません。

また、放置された空き家は外観も悪くなり、近隣の住環境に、防犯・衛生上にも悪影響を及ぼす可能性があります。

空き家の放置リスクは、「空き家を放置するのはリスクが高い!リスク回避の解決方法とは?」にて解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。

 

実家を放置しすぎると「特定空き家」に指定される場合も

放置が危険だと判断された空き家は「特定空き家」に指定される場合があり、自治体から状況に応じた改善を求められます。

改善が見られないと求めの段階が進み、「勧告」されてしまうと土地の固定資産税への優遇が適用されなくなり、従来と比べ最大6倍の税金支払いが発生します。

固定資産税については「空き家にかかる税金を解説!固定資産税が6倍になるって本当?」にて解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。

 

活用する可能性が低いのであれば売却も検討を

実家を売りたくない方は、無理に処分を検討する必要はありません。

売るかどうか迷っているという方は、将来的に使う予定があるかどうかが判断のポイントです。

今後、実家を売却しても良いと思う日が訪れるかもしれないので、将来的に利用するか不明であるなら、売却のメリットを知っておくことをおすすめします。

売却すればまとまった現金が手に入ります。
現金は不動産に比べて分割しやすい資産であり、相続人に均等に分ける際、トラブルになりにくいメリットがあります。

また、不動産は所有するだけで固定資産税などの税金がかかり、管理維持の手間と費用もかかるため、負担の軽減にもつながります。

建物は経年によって劣化が進み、価値が下がる傾向があることも知っておきましょう。
実家の立地や建物の状態が良い場合は、なるべく早く売ったほうが、高い価格で売れる期待が持てます。

詳しくは「不動産売却のメリット・デメリットは?リスクや対策についてもご紹介」にて解説していますので、ぜひあわせて参考にしてください。

 

まとめ

●経済的な理由や思い出があるなどの理由から、実家を売りたくないと考える人は少なくありません。まず実家を空き家にしない方法を検討してみてください。

●実家の活用には、自分(あるいは親族)が居住用として使う、他人が住んでも良いなら賃貸物件として借り手を探す方法もあります。将来的に使う予定があるのなら「定期建物賃貸借契約」を結び、期間満了で契約終了できるようにしておきましょう。

●実家を空き家にして所有する場合は、定期的かつ適切に管理の手を入れることが必要です。放置すると倒壊や「特定空き家」に指定され、税負担が増えるリスクがあります。

●無理に処分を検討する必要はありませんが、税金や管理維持の手間・費用といった負担軽減ができるなど、売却のメリットを知っておきましょう。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
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実家を売りたくないときの対策方法や売却の可否の判断基準も解説

札幌北店 蛸星 香奈実日々、お客様とのふれあいを通じて、新たな発見ができることを楽しみながら仕事をしています。 ご売却、ご購入に限らず、お住まいでお悩みのことがありましたら何でもご相談ください。 過去の経験や知識を活かし、お客様の希望をかなえられるよう、より良い提案をさせていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。

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