不動産査定について2025.07.05

家の査定はどこを見る?査定で損しないポイントも解説

こんにちは。イエステーション北章宅建 小樽店の枝久保です。

家の売却を検討する際、まず気になるのが「査定ではどこを見られるのか?」という点ではないでしょうか。

査定でチェックされるポイントを事前に知っておくことで、適切な準備ができ、より正確な査定額を得られます。

今回は、家の査定で重要視されるポイントや、査定に影響を与える要因、損をしないための注意点について詳しく解説します。
不動産取引イメージ

 

家の査定ではどこを見る?査定方法とチェックポイントを解説

まずは、家の査定方法の種類と、具体的に確認されるポイントについて確認しましょう。

 

査定方法には2種類ある

家の査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。

机上査定は、物件の立地や築年数、間取りなどの基本情報をもとに、過去の取引事例や公的データを参照しておおよその価格を算出する方法です。
現地確認を行わないため、短時間で結果がわかるメリットがあります。

一方、訪問査定は不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、建物や土地の状態、周辺環境まで詳しく調査します。

現状のコンディションを踏まえて、より正確で市場に即した査定額を提示できる査定方法です。

机上査定は売却の検討段階でおおよその価格を知りたい場合に便利ですが、実際に売却を進めるなら、より精度の高い訪問査定を依頼しましょう。

 

査定でチェックされる主なポイント

不動産会社の担当者は、査定の際に「この物件を売り出したとき、いくらで市場に通用するか」という視点で物件を見ています。

見ているのはあくまで物件の条件や市場価値につながる特徴であり、「掃除が行き届いているか」「生活感があるか」といったことは、査定ではあまり重視されません。

極端に汚れていて査定ができないような場合を除き、ハウスクリーニングのような大掛かりな準備も基本的には不要です。

一般的には、主に下記のようなポイントがチェックされます。

【建物内部の主なチェックポイント】

  • 築年数
  • 間取りが現代のライフスタイルに合っているか
  • 水回り設備(キッチン・浴室・トイレ)の劣化
  • 壁や床に目立つ傷や汚れ
  • 雨漏りやシロアリ被害

【建物外部の主なチェックポイント】

  • 外壁や屋根にひび割れや塗装の剥がれ
  • 庭や敷地の状態
  • 駐車場・カーポートの管理状況
  • 建物全体の傾き

【土地・立地に関する主なチェックポイント】

  • 土地の形状(整形地か不整形地か)
  • 接道状況(建築基準法の条件を満たしているか)
  • 日当たりや風通し
  • 近隣環境の住みやすさ

もちろん、不動産会社によって確認する細かなポイントは異なる場合もあります。

しかし、おおむねどの不動産会社も「市場に出したときに需要があるか」「高く売れる要素やマイナス要素がないか」といった視点で確認します。

 

家の査定に影響を与える要因とは?

続いては、査定額を左右しやすい要因を「外部要因」と「建物固有の要因」に分けて解説します。

 

査定に影響を与える「外部要因」

外部要因とは、物件そのものではなく、下記のような物件の外部に関する条件です。

  • 立地条件
  • 周辺施設の充実度
  • 地域の将来性
  • 嫌悪施設の有無
  • 社会情勢や地価動向

例えば、最寄り駅やバス停までの距離が近い、主要都市へのアクセスが良いといった交通の便の良さはプラス評価につながりやすい要素です。

また、スーパー、コンビニ、病院、学校など、生活利便施設が近隣にある場合は、「住みやすさアップ」につながりますので、需要が見込まれ、査定額が高くなる傾向があるでしょう。

そして、地域の将来性も重要です。
再開発の計画、新駅の開業、大型商業施設の建設予定などがあるエリアでは、今後の資産価値上昇が期待され、プラス評価されることがあります。

一方で、工場、風俗店、墓地などのいわゆる「嫌悪施設」が近隣にある場合、購入希望者が敬遠しやすいため、マイナス要素となりやすいです。

また、地域全体の地価動向や人口の増減など、社会情勢も査定額に反映されます。
人口減少が進むエリアでは不動産需要が落ち込みやすく、逆に人気の高いエリアでは査定額が高くなる傾向があります。

 

査定に影響を与える「建物固有の要因」

建物固有の要因とは、物件そのものの状態や仕様に関わる下記のような条件を指します。

  • 築年数
  • 間取りや設備のグレード
  • リフォーム・修繕履歴
  • 建物の劣化状態や不具合の有無

外部要因と異なり、建物固有の要因は所有者の管理や工夫によって改善できる余地があることです。

例えば、築年数は査定額に大きな影響を与える要素です。
築浅の物件はプラス評価になりやすく、築年数が経過した物件でも、定期的なメンテナンスやリフォームが実施されていれば、評価が下がりにくくなることもあります。

さらに、査定では「この家は購入希望者がすぐに住めるか」が重要視されます。

例えば、雨漏り、シロアリ被害、給湯器の故障など、居住に支障をきたす不具合があれば、大幅な減額要因です。

逆に、これらの問題がない場合は、購入希望者の安心感につながり、評価は上がりやすくなります。

次に見られるのが快適性や利便性です。

間取りが現代のライフスタイルに合っているか、生活動線が便利か、収納スペースが十分にあるかといったポイントは、購入希望者にとって大きな魅力です。

また、システムキッチン、浴室乾燥機、食洗機などの便利な設備が導入されていると、より高評価につながることがあります。

リフォームや修繕履歴も重要な評価ポイントの一つです。

例えば、外壁塗装、水回りのリフォームなどが適切なタイミングで行われていれば、「丁寧に管理されてきた家」「すぐに住めるから需要が高そう」という印象を与えるだけでなく、購入後の手間が少ないと判断されて、査定額アップにつながる可能性があります。

 

家の査定で後悔しないための注意点とは?

査定で適正な価格を出してもらい、後々のトラブルを防ぐためには、売り主として押さえておきたいポイントがあります。

ここでは特に重要な2つの注意点を解説します。

 

注意点①複数社に査定を依頼し、査定結果を比較する

不動産の査定は、必ず複数の不動産会社に依頼しましょう。

1社だけに依頼すると、その会社の得意・不得意や査定基準の偏りにより、市場価値とかけ離れた査定額が提示される可能性があります。

例えば、極端に高い査定額を提示されるケースは、専任媒介契約を取りたいがために意図的に高めの金額を提示している可能性も。
一方で、低すぎる査定額は、その地域の相場に対する理解不足や、販売に積極的でないケースが考えられます。

複数社に査定依頼し、結果を比較することで、より精度の高い相場が把握でき、納得感のある売却戦略も立てやすくなります。

なお、査定書の見方については、「不動産査定書の見方やポイントを解説。チェックする項目もご紹介」 で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

注意点②物件情報は正直に申告する

設備の故障や雨漏りなど、マイナス要素は隠さず正直に申告しましょう。

正確な物件価値が測れないことはもちろんですが、不具合を隠して高い査定額を出してもらったとしても、売却後に問題が発覚した場合、「契約不適合責任」を問われるリスクがあるからです。

例えば、「そんな不具合があると知っていれば購入しなかった」などとして、買い主から契約解除や損害賠償を求められるおそれもあります。

査定担当者に正確な情報を伝えることで、実際の取引で買い主に安心感を与えられ、結果的にスムーズな売却につながります。

上記以外にも、査定時の注意点は「家の査定で高く売るコツ。タイミングや注意点は?」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

家の査定で高評価を得るために自分でできる準備もご紹介

家の査定
実は、査定前に少し工夫することで、マイナス評価を防いだり、担当者に良い印象を与えたりすることができます。

ここでは、「マイナス要素を減らす視点」と「印象を良くする視点」の2つの視点から、事前にできる準備を紹介します。

 

マイナス要素を減らすための準備

査定で建物や敷地の劣化・不具合が「修繕費がかかる物件」と見なされると、減額要因になりやすいです。

ただし、日頃のちょっとした工夫や簡単な修繕で、そのマイナス評価を防ぎ、場合によってはプラス評価につながることも。

例えば、壁紙の小さな剥がれやドアノブの緩み、網戸の破れなどは、自分で直せる範囲なら対応しておくのがおすすめです。

こうした細やかな手入れは、査定担当者に「追加の修繕費がかからず、すぐ住めそう」と判断されやすく、結果的に査定額が上がる可能性もあります。

ただし、大掛かりな修繕やリフォームについては、必ずしも査定前に進める必要はありません。

むしろ、その費用が売却価格で必ず回収できるとは限らないため、不動産会社と相談し「事前に対応すべきかどうか」を検討しましょう。

 

印象アップにつながる準備

査定額に直接影響するわけではありませんが、査定担当者に「この家は管理が行き届いている」「売却後もトラブルが少なそう」といった好印象を与えることで、販売活動の際により前向きな提案をしてもらえる可能性があります。

例えば、室内外の掃除や整理整頓は、効果的な準備の一つです。

特に玄関やリビング、水回りなどは訪問時に目につきやすく、清潔にしておくだけでも査定担当者の印象が良くなります。

庭や外構の手入れも重要です。
雑草の除去や簡単な剪定をしておくと物件全体の印象が良くなり、外観の魅力が増すことで評価アップにつながる場合があります。

掃除が査定額にどの程度影響するのかについては、「家を売却する前の査定は掃除をしても変わらない?」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

また、必要書類をあらかじめ揃えておくこともおすすめです。

建築図面、間取り図、リフォーム履歴、登記簿謄本、固定資産税納税通知書などが手元にあれば、査定担当者が物件の価値を正確に評価しやすくなります。

こうした小さな準備が、査定担当者の好印象につながり、結果的により熱心な販売活動をしてもらえる可能性も高まるでしょう。

 

まとめ

●家の査定でどこを見るのかは「建物の内外周辺環境を総合的にチェックされる
査定では、築年数、間取り、設備の状態といった建物そのものの要素に加えて、立地、周辺環境、交通アクセスなども含めて総合的に評価されます。

●家の査定は、外部要因と建物固有の要因が査定額を左右する
査定額は、立地や周辺環境の利便性などといった外部要因と、築年数、設備の充実度、管理状態などの建物固有の要因によって決まります。

●家の査定で後悔しないためには、複数社への依頼と正直な申告が成功の鍵
査定で後悔しないためには、複数の不動産会社に依頼して、査定結果を比較することが重要です。
また、物件の不具合や修繕履歴は正直に申告しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができ、買い主からの信頼にもつながります。

●家の査定前に、自分でもできる準備・対策で評価と印象をアップ
清掃や書類の準備、軽微な修繕など、事前にできる準備を整えておくことで、査定担当者からの印象が良くなり、販売活動の際により前向きな提案をしてもらえる可能性があります。
査定前の準備がスムーズな売却や高値での成約に結びつくこともあるため、できる範囲で対策しておきましょう。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
空き家に関する相談や無料査定、相続問題など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

 

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著者
家の査定はどこを見る?査定で損しないポイントも解説

小樽店 枝久保 良太平成27年4月より入社致しました。日々勉強して一生懸命頑張らせていただきます。 父母が小樽市内で商売を行っており、昔からこの街には馴染みがあります。2017年に地元に住宅を購入し、よりお客様の気持ちに寄り添いたいと改めて思います。小樽は海と山が近くにあり、自然が多い所が魅力です。 大学時代はサッカーをやっており、冬はスキーを楽しんでいました。これからも休日などに続けていけたらなと思っています。 北章宅建株式会社をこれからも宜しくお願いします。

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