税金のこと2021.08.24
固定資産税っていくらかかるの?~一戸建て編~
マイホームの維持費として、忘れてはならないのが「固定資産税」です。
年間で10万以上のまとまった金額となる場合もあるため、気を付けなくてはいけません。
しかし、戸建て住宅の固定資産税は、どのような条件で金額が決まるのか知っている方は意外と少ないです。
今回は、一戸建ての固定資産税について、わかりやすくご紹介します。
固定資産税はどのように決まるのか
固定資産税の金額を決まるには、いくつかのポイントがあります。
・固定資産税評価額
・床面積
・築年数
・エリア
・建築構造
固定資産税は上記のような項目がポイントとなり、そのエリアの市町村が課税する税金です。
固定資産税評価額は、固定資産税を算出するために重要な基準であり、エリアごとの各自治体が決定する評価額を言います。
固定資産税評価額を調べるには、3つの確認方法があります。
・不動産会社に確認をする
・固定資産税の納税通知書で確認をする
・固定資産税から評価額を逆算する
そして、固定資産税評価額以外には、床面積が広くなるほど固定資産税は高くなり、築年数が新しく都心部のエリアであるほど高くなる条件になります。
また、建築構造も木造より鉄筋コンクリート造の方が、固定資産税が高くなるポイントになることを覚えておきましょう。
一戸建ての固定資産税の計算の流れ
固定資産税の計算方法
「固定資産税額=固定資産税評価額(課税標準額)×(標準)税率」
この計算式に当てはめていくように、必要な項目ごとに調べていきましょう。
1. 一戸建ての固定資産税評価額とは?
固定資産税評価額は、不動産会社で確認をする方法や納税通知書で確認、固定資産税から評価額を逆算する方法が望ましいですが、下記のような目安でも概算の計算をすることが可能です。
・土地部分 「公示価格の約70%」
・建物部分 「再建築価格の約60%」
2. 固定資産税評価額に税率を掛ける
ここで計算される標準の税率は「1.4%」とされています。
税率は自治体によって異なる場合もあるので、正確に計算する前には自治体の情報を調べておきましょう。
3. 建物部分に経年減点補正率を掛ける
建物部分は築年数によって、経年減点補正率を計算に入れることが可能です。
法務局が公開している補正値があるので、建物部分の評価額に掛けて計算をします。
4.条件に合わせて軽減措置を適用する
土地や建物部分それぞれに、条件によって軽減措置があります。
固定資産税を大きく軽減できるポイントになるので、忘れずに計算をしましょう。
・土地部分の軽減措置
住宅用地の土地部分に適用される軽減措置です。
200㎡までの土地は、評価額を1/6として計算。
さらに、200㎡を差し引いた残りの土地は1/3として算出します。
・建物部分の軽減措置
中古物件には経年減点補正率がありますが、新築物件にも軽減できる方法があります。
新築後3年までは建物部分の税額を1/3にして、耐火・準耐火建築の物件では5年間もの減税対象になります。
ただし、床面積が50以上280㎡以下の物件であることが条件です。
一戸建ての固定資産税をシミュレーションする
それでは今までの計算式を基に、一戸建ての固定資産税をシミュレーションしてみましょう。
「固定資産税額=固定資産税評価額(課税標準額)×(標準)税率」
・物件価格:1,000万円(土地部分400万円+建物部分600万円)
・床面積:100㎡
・築年数:10年
・エリア:北海道
・木造戸建て住宅
・土地の固定資産税評価額=400万円×70%=280万円×1.4%=39,200円
・建物の固定資産税評価額=600万円×60%=360万円×1.4%=50,400円
・土地部分特例措置:39,200×1/6=6,533円
・経年減点補正率:50,400×0.5=25,200円
おおよその固定資産税は31,733円となります。
固定資産税の納税額も把握してみましょう
固定資産税は、物件を所有している限り毎年発生する税金です。
一度納税すれば、翌年からの納税額もだいたい目処がつきますが、軽減措置が適用外になった場合には、税額が変わってくるので注意しましょう。