税金のこと2020.06.26
住み替え時にかかる税金とは?控除も知って節税も
※コラム内容は掲載当時の最新情報となり、現在改正されている場合があります
こんにちは。北章宅建 滝川店の前平です。
家の住み替えでは、新しい家の購入時と古い家の売却時でそれぞれに税金がかかります。
今回は具体的にどんな税金がどのタイミングでかかるのか、家の住み替え時にかかる税金について解説していきます。
あわせて、節税ができる軽減制度についてもお伝えします。
家の住み替えでかかる主な4つの税金を紹介
家の住み替えでは、新しい家の購入・古い家の売却に対して税金がかかります。
具体的にどんな税金がどのタイミングでかかるのか、代表的なものを紹介します。
不動産取得税
新居の購入時にかかる税金です。
家や土地などの不動産を取得した時に一度だけ納税します。
税額は固定資産税評価額×4%。
2021年3月までは標準税率が減税され、住宅や土地については税率が3%となっています。
譲渡所得税
古い家を売却して利益が出た場合にかかる税金です。
売却金額から、その不動産を購入するのにかかった費用(取得費)や売却するのにかかった費用(譲渡費用)を指し引いた金額に対して、所得税と住民税がかかります。
税率は不動産の所有期間によります。
5年以下の短期所有の場合は「所得税30.63%」「住民税9%」で合計39.63%、5年以上の長期所有の場合は「所得税15.315%」「住民税5%」で合計20.315%となります。
印紙税
印紙税は、売買契約書を取り交わした時にかかる税金です。
購入と売却の両方で、それぞれかかります。
税金は収入印紙を購入して契約書に貼付して納付し、金額は契約金額によって異なります。
登録免許税
所有権移転や抵当権抹消など、登記手続きに必要な税金です。
不動産の所有権移転の手続きは不動産を買った時に、抵当権抹消の手続きは売却したときに行います。
法務局で登記手続きを行う際、同時に納税します。
住み替え時にかかる税金には、軽減制度もある
手続きに際してかかる印紙税や登録免許税はともかく、不動産を売却したときにかかる譲渡所得税は税率も高く負担が大きいです。
これらの税金については条件によって税金を軽減してくれる制度があるので、ぜひチェックしておきましょう。
住み替え時に利用できる3つの軽減措置をご紹介します。
マイホーム売却時の3,000万円の特別控除
マイホームを売却した場合、売却利益から最大3,000万円を控除することができる制度。
利益が小さくなれば、その分譲渡所得税が安くなり、マイホームを売却した利益が3,000万円以下なら譲渡所得税は課税されません。
長期保有の軽減税率
5年を基準とした譲渡所得税率をご紹介しましたが、10年以上住んでいるマイホームを売却した場合は、さらに税率が低くなります。
売却した日ではなく、売却した年の1月1日時点で10年以上住んでいることが条件です。
損益通算と繰越控除の特例
マイホームを売って売却金よりも高い新居を購入した場合は、この差額は譲渡損失となります。
ここで出た損失分は、その年の他の所得から控除することができ、その分所得税が低くなります。
損失が大きく所得から引ききれなかった場合は、その後3年間は所得から繰越控除することができます。
売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていることが条件です。
住み替えで利用できる住宅ローン減税(控除)、併用できない税金控除に注意
住宅ローンを利用したときに利用できる住宅ローン減税(控除)。
年末のローン残高の1%を所得税から直接控除してくれる、節税効果の高い制度です。
控除期間は10年間で、消費税10%の住宅を購入し、令和2年12月31日までに入居した場合は控除期間が13年間に延長されています。
住宅ローン減税(控除)の主な適用要件は以下になります。
- 購入から6ヶ月以内に入居開始
- 適用年の12月31日まで引き続いて居住している
- 合計所得が3,000万円以下
- 10年以上のローン契約
- 家の面積が50㎡以上
住宅ローン減税(控除)はとても節税効果の高い制度なのですが、3,000万円の特別控除・長期保有の軽減税率とは併用できないので注意が必要です。
どの制度を使えば一番お得に買い替えができるのか、よく検討しましょう。
ほとんどの場合では売却価格よりも新居の購入費の方が高く、買い替えによる損失が出ているはずです。
その場合は、住宅ローン減税(控除)と損益通算の特例を併用するのがおすすめです(※条件によって異なります)。
もしも、今の家に住宅ローンが残っても買い替えは可能です。
買い替えのタイミングや住宅ローンが残っている家の売却に関しては、こちらでもご紹介していますのでぜひ読んでみてください。
家を買い替えたい!タイミングのよい住み替え計画を立てよう
不明点があれば、私たち専門家へぜひ相談してください。
お客様ごとの最適な方法をご提案いたします。
まとめ
- 家の住み替え時にかかる税金は大きく4つ。不動産を取得したときにかかる「不動産取得税」、不動産を売却して利益が出た時にかかる「譲渡所得税」、売買契約書を交わした時にかかる「印紙税」、登記手続き時にかかる「登録免許税」です。印紙税と登録免許税は、購入・売却の両方のタイミングでかかります。
- 不動産を売却したときにかかる譲渡所得税には、条件によって税金の軽減制度があります。マイホーム売却の3,000万円の特例や長期保有の軽減税率、損益通算・繰越控除などがそうです。軽減制度を活用することで大きく節税することができます。
- 住宅ローンを利用してマイホームを購入したときに利用できる「住宅ローン控除」は、節税効果の高い制度です。ただし 3,000万円の特別控除・長期保有の軽減税率とは併用できないので注意しましょう。
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著者
美唄店 前平 竜斗前職はまったく畑違いの仕事をしていましたが思い切ってこの業界に飛び込んで現在に至ります。住宅、不動産の売買はお客様の人生に深く関われる重要な仕事であり、責任と共に喜びも大きいなと感じています。 地域の不動産の購入・売却のご相談は是非北章宅建にお任せください。
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