不動産管理コラム

不動産管理のこと2026.04.27

空室対策にトランクルーム活用が有効な理由と導入のポイント

こんにちは。イエステーション北章宅建 不動産管理部の小幡です。

「トランクルームへの転用が空室対策になると聞くが、自分の物件に向いているのだろうか」
そう興味をお持ちのオーナー様もいらっしゃいませんか?

今回は、空室対策としてのトランクルーム活用について、注目される背景から活用パターン、メリット・デメリット、失敗しない判断のポイントまでまとめてご紹介します。

空室対策

 

空室対策としてトランクルーム活用が注目される理由

トランクルームは「需要のある用途」と「活用しにくい空室」の両方をうまくつなげられることから、空室対策の一つとして注目されています。

 

理由① 収納スペースへの需要が高まっている

近年は「自宅の収納が足りない」と感じる人が増えており、収納ニーズは高まっています。

国土交通省の「住生活総合調査」においても、住宅の重要と思う項目の不満として「収納の多さ」や「使い勝手」が挙げられており、一定割合の世帯が収納に課題を感じていることがわかります。

こうした背景から、自宅外の収納スペースとしてトランクルームを利用する動きも広がっています。

 

理由② 住居として不利な条件でも活用しやすい

空室に悩む物件には、駅から遠い・築年数が古い・間取りが使いにくいなどの課題があります。

こうした条件は居住用では不利ですが、トランクルームでは大きな問題になりにくく、住宅街の立地もむしろ「使いやすい場所」と評価されるケースがあります。

 

理由③ 管理の手間とコストを抑えやすい

トランクルームは水回り設備が不要で内装もシンプルに済むため、修繕や維持管理の負担を抑えやすく、ほかの用途と比べて比較的低コストで始めやすい点が魅力です。

一方で、稼働率の維持や利用者対応など、一定の管理は必要となります。

なお、トランクルームには「倉庫業のトランクルーム」と「賃貸業のトランクルーム(収納サービス)」があり、契約形態や保管責任の範囲が異なります。
導入を検討する際は、運営形態によって責任範囲や必要な管理体制が異なる点も確認しておくと安心です。

 

空室対策でできるトランクルーム活用の種類と特徴

トランクルームには、大きく「屋外コンテナ型」と「屋内転用型」の2種類があります。

それぞれの特徴と、向いているケースを整理してみましょう。

 

【屋外コンテナ型】敷地の余剰スペースを活用

駐車場の空き区画やデッドスペースにコンテナを設置し、収納スペースとして貸し出す方法です。

製品を購入・リースすることで導入できるため、比較的手軽に始めやすいメリットがある一方で、屋外のため温度・湿気の影響を受けやすく、保管できる物に制限があります。

「敷地に余裕がある」「建物の改修などに手間やコストをかけたくない」といったケースに向いています。

ただし、設置場所によっては用途地域や周辺環境への配慮が必要になる場合もあります。

 

【屋内転用型】空室や共用部を活用

空室や共用スペースを区画分けし、トランクルームとして貸し出す方法です。

既存の建物内を活用するため、空室そのものを収益化できる点が特徴です。

温度変化が少なく幅広い品目を保管できるため、利用者のニーズに応えやすいメリットがあります。

一方で、下記のようなデメリットがある点には注意が必要です。

  • 防犯カメラや鍵付き扉などのセキュリティ整備が必要
  • 屋外型と比べて施工費・運用コストが高くなりやすい

「築年数が古い」「間取りが使いにくい」などの理由で居住用として決まりにくい空室を、別用途で収益化したいケースに向いています。

 

トランクルームへの改修の流れ

屋内転用を進める場合の手順は、おおむね以下の流れになります。

  1. 現地調査と区画レイアウトの検討
  2. 用途変更の要否および建築確認申請の要否確認(※規模や用途により必要)
  3. 必要に応じて間仕切り・照明・換気設備の工事
  4. 防犯カメラや電子錠などのセキュリティ設備の導入
  5. 自主管理か管理委託(サブリース)かの運用方法の決定

用途変更の有無や規模に応じて、建築確認申請が必要かどうかを確認します。

トランクルーム改修の初期費用は仕様により大きく異なり、数十万円程度の場合もあれば、数百万円規模になる場合もあります。

簡易的な区分けや屋外へのコンテナ設置であれば比較的低コストで済む一方、区画数の増加やセキュリティ強化を行う場合は費用が大きくなる傾向があります。

 

トランクルームの運用と収益イメージ

トランクルームは、区画ごとに貸し出して収益を得る仕組みです。
空きスペースを複数区画に分けることで、リスクを分散して稼働率を高めることができます。

1区画あたり数千円〜1万円程度で貸し出すケースが多く、例えば1区画5,000円で4区画を貸し出した場合、「5,000円×4区画×12カ月」となり、年間で約24万円の収入が見込まれる計算です(稼働状況によって変動します)。

なお、空室が埋まらない根本的な原因については、「アパートの空室が埋まらない原因とは?空室対策と注意点を解説」もあわせてご覧ください。

 

空室対策でトランクルームを導入するメリット・デメリットは?注意点も紹介

空室対策としてトランクルームの導入を検討する際は、「今ある空室をどう生かせるか」という視点でメリット・デメリットを整理することが大切です。

 

メリット|空室を低コストで収益化しやすい

居住用として再募集する場合のように、水回り設備の修繕や内装の大規模なリフォームが不要なため、比較的少ない初期投資でスタートできます。

1つの部屋を複数区画に分けることで空室リスクを分散できる点、設備トラブルが少なく管理負担を抑えやすい点もメリットです。

 

デメリット|需要とコストのバランスに注意

間仕切り工事や設備導入などの初期費用が発生するほか、立地によっては想定どおりに稼働率が上がらない可能性があります。

また、用途変更によって住宅用地の特例の対象外となる場合、固定資産税が増加する可能性もあるため、事前に確認が必要です。

 

見落としがちな注意点

導入時には、法令面と運用面の確認が重要です。

例えば、建物の規模や用途によっては用途変更の申請が必要になる場合があり、消防法上の届出や、変更後の用途に応じた消防用設備の見直しが必要になる場合があります。
これらを確認せずに進めると、後から追加工事や運用制限が発生する可能性があります。

また、自主管理は収益性が高い反面、管理や集客の負担が増えます。
管理会社に委託する場合は手間を減らせる一方で、手数料が発生するため収益は下がります。

 

空室対策でトランクルーム導入を判断するポイントと失敗しない進め方

トランクルーム

全ての物件がトランクルームに向いているわけではありません。
物件によってはトランクルームの導入より、ほかの活用方法が適している場合もあります。

自分の物件に合った判断をするためのポイントと、失敗を避ける進め方を確認しましょう。

 

トランクルーム導入に向いている物件の特徴

以下の条件に複数当てはまる場合は、トランクルーム活用も選択肢の一つとして検討しやすくなります。

  • 集合住宅が多い住宅街にある
  • 駅から距離があり、居住用として決まりにくい
  • 築年数が古く、リフォームしても家賃が上げにくい
  • 空室が長期間続いている
  • 敷地内に余剰スペースがある

一方で、周辺にトランクルームが多い地域や、住宅密度が低いエリアでは需要が見込みにくいため、別の対策も含めて検討する必要があります。

 

トランクルーム以外の空室対策との比較

空室対策には、トランクルーム以外にも複数の選択肢があり、どの方法を選ぶかによって「収益性・安定性・手間」は大きく変わります。

トランクルームが最適とは限らないため、目的に応じて比較することが重要です。

 

【リフォームして賃貸を継続する】

  • 初期費用がかかるが、安定した家賃収入を維持しやすい
  • 「長く賃貸経営を続けたい人」に向いている

【家賃を下げて募集する】

  • 収益性が下がってしまうが、すぐに実行できる
  • 「早く空室を埋めたい人」に向いている

【売却する】

  • 管理負担をなくしまとまった現金を得られるが、継続収入はなくなる
  • 「管理負担をなくしたい人」に向いている

空室対策でリフォームを検討している方は、「空室対策でリフォームをするときのポイントや注意点を解説」もあわせてご参考にしてください。

アパート経営をやめることを視野に入れている場合は、売却を含めた判断基準について「アパート経営をやめたいときの判断基準と手順を解説」で解説しています。
ぜひあわせてお役立てください。

 

失敗を防ぐ進め方

トランクルーム導入で失敗を防ぐために、事前準備をしておくと安心です。

次の流れを参考に、無理のない範囲で検討を進めると良いでしょう。

  1. 周辺需要の調査:住宅密度や既存トランクルームの稼働状況を確認
  2. 法令・税務面の確認:用途変更の要否や固定資産税の変化などを把握
  3. 専門家・不動産会社へ相談:建築士・税理士・不動産会社に相談し、リスクや収支の見通しを整理
  4. 運用方法の決定:自主管理か管理委託かを比較し、自分に合った方法を検討

トランクルームは、居住用の賃貸と比べて管理項目が比較的シンプルなため、状況によっては自主管理で対応できるケースもあります。

一方で、集客や契約管理、トラブル対応などの負担が大きいと感じる場合は、管理委託を検討するのも一つの方法です。

個人で判断が難しい場合は、不動産会社に相談し、管理委託を含めた運用方法について判断材料を得ることをおすすめします。

 

まとめ

●トランクルーム活用は空室対策として有効
収納スペース不足を背景に需要が高まっており、立地や築年数を問わず活用しやすいトランクルームが空室の新たな活用方法として注目されています。

●トランクルームの活用は物件に合った選択が重要
トランクルームは屋外コンテナ型と屋内転用型があり、それぞれ適したケースが異なります。
物件の条件や目的に応じて選ぶことが大切です。

●空室対策としてのトランクルームの活用は、メリットだけでなくリスクも把握しておく
トランクルームは、低コストで始めやすく管理負担も抑えやすい一方で、需要や立地、税負担の変化によって収益性が左右される点には注意が必要です。

●需要調査と専門家への相談が失敗しない導入の第一歩
導入前に需要や法令面を確認し、専門家の意見を踏まえて進めることで、失敗のリスクを抑えながら適切な運用につなげられます。

北章宅建では、都市部以外の賃貸アパート・戸建てを中心に不動産管理を行なっております。
不動産管理のことでお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

 

家を売るなら不動産売却相談 家を売るなら不動産売却相談
著者
空室対策にトランクルーム活用が有効な理由と導入のポイント

小樽駅前店 小幡 将大賃貸物件に関するお悩みや不安、ご相談ごとは、どんなに小さなことでも私たちにお任せください。入居者様にとっては毎日の暮らしを支える住まいであり、オーナー様にとっては大切な資産です。だからこそ、お一人おひとりに寄り添い、誠実で丁寧な対応を心がけています。「ここに相談して良かった」と思っていただけるサービスを、これからも提供してまいります。

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