マンションのこと2022.04.02
マンション売却後は管理会社へ届け出は必要?忘れた場合何が起こるのか?
今回はマンションを売却予定、または売却中の方へ、無事にご成約となった後の忘れがちな手続きについてご紹介します。
お部屋の売り出しから無事に売買成約が完了するまでの間、マンションの売主は、不動産会社との交渉や購入希望者さんとの日程調整などに追われ、体力的にはもちろん、精神的にも気が休まらない日々ではないでしょうか。
無事に売買契約が終わり安堵したいところですが、マンションの場合、最後に忘れずにやらなければいけない手続きがあるのはご存知でしょうか。
決済が終了したらマンションの管理会社へ連絡
マンション売却後は、管理会社へ所有者が変わる旨の連絡をするようにしましょう。連絡を忘れてしまうと、売却後も管理組合の退会や毎月の管理費の請求が継続されてしまいます。
連絡のタイミングとしては、残代金の決済が終わった時点がおすすめです。
管理会社への連絡方法は次の2つとなります。
1:管理会社へ直接連絡を入れる
2:管理人さん経由で管理会社へ伝達してもらう
管理人さんが常駐のマンションでは、必要な届け出を管理人さんが請負い、管理会社へ報告する場合もあります。
こちらはマンションによって異なるので、ご自身のマンションの管理会社や管理人さんへ確認してみるとよいでしょう。
組合員資格喪失届の提出
通常、分譲マンションには区分所有者だけで結成をされている「管理組合」という組織があります。
マンションを購入した区分所有者は原則、管理組合の組合員になる資格を持ちます。
管理費、積立金の有無や徴収方法は一律ではなく、数年毎や毎年回収する管理組合もあり、各マンションによって規約に定められています。
マンションを売却すると管理組合から離脱する必要があり、そのための書類が「組合員資格喪失届」となるのです。
管理会社への連絡漏れは管理費を支払い続けなければいけない原因となる
管理費や修繕積立金、駐車場などの支払いは、多くの場合、口座振替とされています。管理組合への連絡をしなければ、引越しを機に毎月の支払いが自動的に新しい所有者へ移行することはありません。
管理会社への連絡を後回しにしてしまうと、所有者が変更となっても管理費等の引き落としがストップせず、最悪の場合住んでいなくても支払い続けてしまうというケースに陥ります。
一旦支払いをしてしまった管理費や修繕積立金は、払い戻し手続きの申請が可能ですが、管理組合に対し請求をする手続きが加わり、先方にも手間をかけてしまいます。
マンションの届け出後は自治体の転居届
マンション内の届け出が完了すると、売買契約に関係する売主側の手続きはひとまず終了となります。
ここからは、忘れがちな引越し時に必要とされる届け出をご紹介していきます。
1:自治体の転居届
2:ライフラインの解約
3:インターネットの使用停止
4:郵便物の転送届
ありがちなのが、新所有者が住み始めると、ある日ポストに旧所有者宛の郵便物が届いたという事例です。
また、電気、ガス、水道などのライフラインは使用停止にしなければ、新所有者が使用した分も売主に請求が来てしまうこともあります。
また、インターネットについては回線撤去工事が済んでいないと新所有者が回線を引けない場合もありますので、早めに工事の手配をしておきましょう。
郵便物の転送届や、ライフラインの使用停止や解約届は、新所有者にも迷惑をかけることになり得る話です。
インターネット上で手続きができる場合もあるので、お引き渡しの日程が確定したら忘れずに行いましょう。
新所有者のためにも最後まで組合員としての責任を
複数の区分所有者が隣り合わせに住んでいるマンションでは、管理組合がマンション全体をまとめる役割を担っており、管理組合があるからこそお互いにルールを遵守した快適な暮らしができるようになっています。
届け出を怠ることで管理組合や新しい所有者に手間や労力をかけてしまい、新所有者には住みづらさを感じさせる原因にもなり兼ねません。
売主としての責任の1つとなる管理会社、管理組合への連絡を確実に行い、気持ち良く売買取引を終えましょう。