不動産売却のコツ2021.10.22

遠方の不動産売却を現地に行かず進めることは可能?流れや注意点も紹介

こんにちは。
イエステーション北章宅建 札幌北店の蛸星です。

「親が亡くなって実家を相続したけれど、遠方にあるから手放したい」

このようなご相談はよくあるのですが、遠方の不動産を売却するのはなかなか骨が折れるもの。
現地へ足を運ぶのも大変ですよね。

現地に行かずに不動産の売却を進めることはできるのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

今回のコラムでは、遠方の不動産を売却する方法や流れ、注意点について解説します。
現地に足を運ぶ回数を減らし、少しでも負担の少ない売却方法をお教えしますね。

住宅街と青空

 

遠方の不動産は現地に行かず売却できる? その方法とは

不動産の売却は、買主と売主が現地で顔を合わせて売買契約を結ぶのが基本。
遠方の不動産でも、原則、当事者は現地へ行く必要があります。

しかし、仕事や子育てが忙しかったり、遠く離れた場所に住んでいたりして現地へ行けないこともあるでしょう。
入院中の方や外国に住んでいるという方も、難しいと思います。

そんな場合、売主本人が現地に行かなくても不動産売買契約を結ぶ方法がありますよ。

郵送で契約をする

不動産会社が売主・買主の双方へ足を運び、不動産売買契約書に署名捺印をもらうという方法があります。

遠方に住んでいる場合は郵送で行うことも可能です。
不動産売買契約書を郵送でやり取りして署名捺印し、契約を結びます。

この方法は「持ち回り契約」と呼ばれます。

手順としては、不動産会社が「不動産売買契約書」を作成し、まずは買主へ郵送。
買主は契約書に署名捺印し、所定口座へ手付金を振り込み、捺印済みの不動産売買契約書を売主へ郵送します。

売主は、買主からの手付金の送金を確認し、不動産売買契約書へ署名捺印。
署名捺印済みの不動産売買契約書を不動産会社へ返送することで、不動産売買契約が成立します。(※ただし、ケースによっては手順が変わる場合もあります)

この方法なら、現地へ足を運ばずに不動産売買契約を結ぶことができます。

代理人を立てて契約をする

所有者本人ではなく代理人に現地へ行ってもらい、代わりに契約を結んでもらう方法です。

不動産売却を代理人に依頼する場合は、「代理権委任状」を託すことによって不動産売却の手続きなどをおまかせします。

代理人は家族や親族、友人などにもお願いできますが、不動産売買では大きなお金も動きますし、代理人の行為に対する責任は依頼人が負わなければならないので、信頼のおける相手にお願いしましょう。

司法書士など法律の専門家に任せるのも安心です。
ただし、司法書士へ委任する場合は、報酬の支払いが必要となります。

代理人を立てて不動産売却を進めるケースや委任の手続きなどについては、こちらのコラムでも詳しく解説しています。
不動産売却手続きは代理人に依頼できる?委任の手続き、注意点を解説?その1
不動産売却手続きは代理人に依頼できる?委任の手続き、注意点を解説?その2

不動産買取という方法もある

不動産売却では、不動産会社に買主を探してもらう「仲介」のほかに、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」という方法もあります。

仲介で売るよりも売却価格は下がりますが、不動産会社とのやり取りだけでスピーディーに売却を進められるのがメリットです。
仲介で買主を探す間の物件の管理なども不要です。

北章宅建でも、遠方の不動産売却に対して買取のご提案をさせていただいた事例がたくさんあります。

【道東Y様】「利用しない遠方の住宅を売却したい」
道東にお住まいのお客様で、石狩市の住宅の売却を相談いただきました。
買取のご案内をし、手続きは郵送と現金振り込みでご足労いただくことなくスムーズに完了。
住宅内に残っていた家具や家電の処分も弊社で対応させていただきました。

【神奈川県H様】「母が住んでいたマンションの処分に困っている」
神奈川県から、岩見沢市にあるマンションの売却について相談をいただきました。
買取で対応し、住宅内の荷物の片付けから登記関係もすべて弊社にて斡旋させていただく旨をご提案いたしました。

 

遠方の不動産を売却する流れもチェック!

遠方の不動産を売却する際の、査定から引き渡しまでの流れを紹介します。

【1】不動産会社に査定依頼をする

まずは不動産会社へ物件の査定を依頼しましょう。

物件があるエリアの不動産会社へ依頼するのがおすすめです。
インターネットの不動産一括査定サイトなどを利用すると、遠方の不動産会社へも一度に複数社へ査定依頼ができます。

複数の不動産の査定結果を比較検討し、詳細な訪問査定を依頼する不動産を会社を選びましょう。

訪問査定は不動産会社が物件を直接チェックして行う査定です。
訪問査定への立ち会いができないなら、不動産会社へ物件の鍵を渡して査定してもらう方法もあります。

【2】不動産会社を決めて媒介契約を結ぶ

訪問査定で提示された査定価格に納得がいけば、不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約とは不動産会社に「不動産売却の仲介をお願いする」という契約です。

媒介契約締結の手続きは、郵送でも可能です。

【3】売却活動を行う

媒介契約を結んだあとは、不動産会社が物件の広告を出したり、顧客へ案内を送ったりして買主を探します。

遠方にいると売却活動の進捗を把握しづらいので、不動産会社からの営業活動報告書を確認しながら状況の把握に努めましょう。

もしも「不動産会社が積極的に売却活動をしてくれない」と感じるなら、依頼する不動産会社を変更するのもひとつの方法です。

【4】不動産売買契約を結ぶ

買主が見つかり条件のすり合わせが済めば不動産売買契約を結びます。

契約締結手続きについては、先ほど紹介した「持ち回り契約」または「代理人を立てて契約」の方法をとれば、現地へ行かずとも契約可能です。

代理人を立てて契約する場合も、契約書や重要事項説明書の内容を自分でもしっかり確認したうえで進めてください。

【5】決済と引き渡しを行う

決済と引き渡しは契約締結の後日に行い、原則、決済・引き渡しについても本人の立ち会いが必要です。

このときも、現地へ行けないなら代理人を立てましょう。
委任状で、契約から決済、引き渡しといった売買契約の一連の手続きまでを委任の範囲とするのが良いと思います。

引き渡しでは登記手続きやそれにともなう本人確認などがありますので、代理人は司法書士へ依頼するのがおすすめです。

 

遠方の不動産売却なら会社の選び方が重要。売却時の注意点も確認

不動産売買契約書

先ほどもご紹介しましたが、遠方の不動産を売却する場合は、物件があるエリアの不動産会社に依頼するのがおすすめ。

物件があるエリアの不動産会社の方が、そのエリアの特性や物件の需要や価格の相場を把握していますし、現地で物件を探している顧客を持っている可能性が高いからです。

そのためには、不動産査定を必ず複数の会社へ依頼して、査定結果を比較検討して選ぶようにしましょう。
過去の売却実績なども忘れずにチェックしてくださいね。

媒介契約の形は「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。

遠方の不動産売却では、2週間に1回以上の頻度で営業活動の報告義務がある「専任媒介契約」、または1週間に1回以上の報告義務と決まっている「専属専任媒介契約」がおすすめ。
一般媒介契約では報告の義務がないため、状況の把握がしにくくなってしまいます。

ただし、専属専任媒介契約では自分で買主を見つけた場合も、不動産会社を通して契約することになります。

媒介契約については「不動産売却の媒介契約は専任媒介契約?一般媒介契約?違いや選び方とは」でも詳しくご紹介しておりますので、あわせて参考にしてみてくださいね。

遠方の不動産売却は手続きを進めるのに時間がかかりますので、余裕を持った売却スケジュールを立てましょう。
土地勘がないエリアでは不動産会社を探すのにも時間がかかりますし、登記手続きなども物件があるエリアを管轄する法務局で行う必要があります。

また、直接顔を合わせずに契約や打ち合わせを進めると、お互いの認識や理解にずれが生じたり、時間がかかっているうちに気持ちが変わってしまったりというリスクも。
そういった不安なく進めるためにも、信頼のおける不動産会社を見つけることがとても大切です。

 

まとめ

・遠方の不動産を現地に行かず売却する方法
不動産売買契約は当事者が現地で立ち会うのが原則。しかし、いろいろな事情で現地に行けない場合は、契約書を郵送でやり取りする「持ち回り契約」、委任状を託した代理人に代わりに契約を進めてもらう方法、不動産会社に直接売却する「買取」という方法もあります。

・遠方の不動産を売却する流れ
遠方の不動産も、基本の流れは一般的な不動産売却と同じです。不動産査定から依頼する不動産会社を選び、媒介契約、売却活動、不動産売買契約締結となります。契約後の決済・引き渡しでも立ち会いや登記手続きにともなう本人確認が必要ですので、現地に行けない場合は委任状を託した代理人にお願いすると良いでしょう。

・遠方の不動産を売却する際の注意点
現地へ行かずに不動産売却をするのは、時間がかかりますし、認識や理解のずれが起こる可能性があります。遠方の不動産売却をトラブルなくスムーズに進めるには、信頼のおける現地の不動産会社に依頼することがとても大切。査定結果や過去実績などをしっかり確認して不動産会社を選びましょう。

北章宅建は、不動産に関するご相談に全て無料で対応しています。
空き家に関する相談や無料査定、相続問題など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

家を売るなら不動産売却相談 家を売るなら不動産売却相談
著者
遠方の不動産売却を現地に行かず進めることは可能?流れや注意点も紹介

札幌北店 蛸星 香奈実日々、お客様とのふれあいを通じて、新たな発見ができることを楽しみながら仕事をしています。 ご売却、ご購入に限らず、お住まいでお悩みのことがありましたら何でもご相談ください。 過去の経験や知識を活かし、お客様の希望をかなえられるよう、より良い提案をさせていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。

この担当者がいる店舗のページ
  • 信頼できる不動産会社はこんな不動産会社です
不動産売却物語 不動産売却のヒント 不動産売却のご相談
不動産売却の手引き
電子ブックはこちら
空き家対策ガイドブック
PDFダウンロード
ご相談
お問合せ
無料査定