ローンやお金のこと2022.07.08

住宅ローンで後悔したくない!よくある失敗事例に学ぶ注意点〜その2

家を購入するときは、住宅ローンを組むのが一般的。しかし借入額が大きく、最長35年にわたって返済が続くため、きちんと返済していけるかどうか不安に思う人は多いでしょう。

住宅ローンで失敗しないために、よくある失敗例と、後悔しないための注意点を解説していきます。今回は第2回です。

 

住宅ローンの失敗例【借りた後で起こる失敗】

よく検討して住宅ローンを選び、順調に返済していたのに、思わぬ事態によってつまづくことがあります。後から「失敗した!」と嘆く人には、どんな原因があるのでしょうか。

①住宅ローンを借りた後で退職をした

若いうちに家を購入し、夫婦2人分の収入で住宅ローンを返済していくケースが増えています。

フラット35なら、夫婦で収入合算を利用して1本のローンを組むことができ、民間金融機関では、夫婦それぞれの持分に応じた金額の住宅ローンを借りる「ペアローン」が利用できます。

この時に注意しなければならないのは、妻がこの先も同じように働けるかどうかという点。出産後に保育所が見つからず、育児のため退職するケースもあることや、病気の子どもの世話で時短勤務を選択することなども考えられるからです。

実際に、収入がほぼ同額の夫婦が住宅ローンを半分ずつ組んだものの、数年後に妻が出産のため退職を余儀なくされ、返済に行き詰まってしまった事例があります。ペアで住宅ローンを組む場合は、こうした理由から、配偶者の収入が減る可能性を考慮しておく必要があります。

②住宅ローンを借りた後で病気になった

病気になって働けなくなる、という可能性は誰にでもあります。一般的に、住宅ローンを組むときは、返済の途中で借主が死亡した場合に残債の返済が不要になる団体信用生命保険(団信)に加入しますが、保障の対象となるのは死亡や高度障害になった場合。ケガや病気は適用対象外です。

仕事中の事故でケガをした、病気で長期入院が必要になったなどの理由で退職を余儀なくされても保障されないため、住宅ローンが返済できなくなるケースがあります。

万が一に備えるためには、ガンや急性心筋梗塞、脳卒中などにも適用される、ほかの保険商品も検討しましょう。

③団信に入っていなかった

民間の住宅ローンは、基本的に団体信用生命保険(団信)への加入が必須条件になっていますが、フラット35は加入しなくても借り入れが可能です。加入しない場合は金利が0.2%低くなります。

金利が0.2%低いと返済額はどれだけ違うのか、4,000万円を35年返済で借りた場合を比較してみましょう。

【団信あり・なしの返済額比較】

団信なしは、団信ありに比べて毎月返済額が4,000円低くなり、総返済額は164万円抑えることができます。この金額差から、少しでも返済額を安く抑えたいと、団信に加入せずフラット35を借りる人もいます。

しかし、団信に加入していない借主が亡くなった場合は、残された家族が返済を続けなければなりません。リスクに備えるためには加入するのが賢明。目先の金額にとらわれずに判断したいものです。

④住宅ローン控除で確定申告をしていなかった

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して家を購入した場合、年末時点の住宅ローン残高の0.7%が原則13年間(中古住宅は10年間)にわたって控除される税制上の優遇措置です。税制改正に伴い、2022年度以降はこの新しい制度が適用されています。

住宅ローン控除を受けるためには、住宅を購入した翌年に確定申告をしなければなりません。しかし確定申告の習慣がない会社員の中には、失念してしまう人も。非常に大きな節税効果があるため、忘れずに確定申告しましょう。

 

⑤無理して繰り上げ返済をした

住宅ローン返済中に、まとまった金額を前倒しで返済する繰上げ返済は、総返済額を減らしたり返済期間を短くできるというメリットがあります。

前倒しで返済できる資金的な余裕があれば良いのですが、早く返したいと無理して繰上げ返済したばかりに、手持ちの資金が足りなくなって生活が苦しくなるというケースがあります。生活費の不足を補うために、高金利のカードローンを借りてしまっては本末転倒です。

出産や子どもの進学、親の介護など、人生にはまとまったお金が必要な時が度々訪れるほか、借主に不測の事態が起こることも考えられます。いざという時に使えるお金を用意しておくためにも、繰上げ返済は家計に無理のない範囲にとどめておきましょう。

次回は、住宅ローンを借りる前に失敗した事例について解説します。

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著者
住宅ローンで後悔したくない!よくある失敗事例に学ぶ注意点〜その2

札幌手稲店 野口 祥子

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