引越しや住み替えのこと2022.03.25

転勤で家を売却。不動産会社選びの重要なポイントと理由を解説〜その1

転勤で持ち家を売却することになった場合、不動産会社はどうやって選べばいいのでしょうか。

不動産会社選びは、売却の成否を分ける重要なポイント。できるだけ高い価格で早く売却したいと思う一方で、何を基準に会社を選べば良いか分からない…と困る人が大半だと思います。

最も大事な点は、「持ち家がある地域に精通した、売却実績の多い不動産会社」を選ぶことです。今回の記事では、2回に分けてその具体的な理由や、売却か賃貸かを判断する基準などについて解説します。

一戸建てかマンションかにかかわらず、転勤で不動産の売却を検討している方や、その可能性がある方は参考にしてください。

不動産売却を依頼する会社はどう選ぶ?

一戸建てやマンションを購入したばかりなのに、転勤が決まってしまった…というケースは、決して珍しいことではありません。

詳細(PDF)|購入後に転勤で引越し それでも購入して良かった 77.8%。単身赴任をして夫婦仲が良くなった 34.0%。購入後3年未満で転勤の人「購入が転勤の一因になったと思う」65.1%。|トレンド調査の調査データ|アットホーム株式会社

(2016年「アットホーム調べ」)

不動産情報サービスの会社の調査結果によると、住宅を購入してから転勤の辞令が出るまでの期間は、「2年以上3年未満」が最も多く、4割以上の人が3年未満で転勤していました。

このような場合、家をどうすれば良いのでしょう。家族全員で転居する場合は、「売却する」「賃貸に出す」「空き家にしておく」の3つの選択肢が挙げられます。夫が転勤の場合、妻の仕事や子どもの年齢など、家族の状況によって何を選択するかは違ってくるでしょう。家族でよく話し合って決める必要があります。

転勤になった時に自宅をどうするかは、「転勤になったら持ち家は売却?賃貸?それぞれの判断基準と注意点」の前編と後編で詳しく説明しています。こちらも参考にしてください。

売却すると決めた場合、最も重要なのが不動産会社選びです。不動産会社選びで失敗すると、家の売却が思うように進まない、納得のいく価格で売却できないという可能性があります。

持ち家を売却する際、仲介を依頼する不動産会社は次のポイントを参考に選びましょう。

・売却する物件のエリアにある不動産会社
・重要なのは口コミよりも売却実績
・売買と賃貸の両方を扱っている

この3つのポイントを挙げた理由を詳しく説明します。

売却物件のエリアにある不動産会社を勧めるワケ

急な転勤だと引越しの準備で忙しく、転勤先で不動産会社を探そうか…という気持ちにもなるでしょう。しかし売却は、持ち家のエリア内にある不動産会社に依頼すべきです。その理由を具体的に掘り下げていきましょう。

地元の情報に精通している会社の方が売却活動に有利

家の購入を考えている人が重視するのは、物件そのものだけではありません。長年住む以上は、周辺環境や地域性なども重要な検討材料になります。

その点、地元の不動産会社は地域の情報に精通しています。売却物件周辺の施設や治安、子育てのしやすさなど、購入希望者にエリアの良さをしっかりとアピールしてくれるはずです。家の近くの不動産会社であれば、内覧希望者が現れた時にも迅速に対応してもらうことができるでしょう。

転勤して空き家状態の家であれば、オープンハウスを実施するのも手。オープンハウスは気軽に内覧できるため、購入希望者の幅を広げるのに非常に有効な手段です。家の近くの不動産会社なら、担当者が物件に待機する必要があるオープンハウスも実施しやすく、購入希望者の目に触れる機会を増やすことができます。

転勤先の地域の不動産会社に依頼してもいい?

「今は慌ただしいので、売却は転勤先の不動産会社にお願いしよう」
そう考える人もいるかもしれません。

結論から言えば、それはお勧めしません。
先に解説した通り、不動産会社は地元エリアに詳しいことが強みであり、取り扱いエリア外、ましてや別の都道府県の物件については情報も知識も乏しいからです。取り扱いエリア外であれば売却実績も無いに等しいはず。売却価格も販売方法も、なかなか判断できないでしょう。

これだけインターネットが活用されている時代でも、物件のある場所と不動産会社の物理的距離は、非常に重要なポイントです。

例えば、同じエリア内での売却活動であれば、チラシを撒いたりオープンハウスを行うなど、購入希望者を呼び込む様々な手法が取れます。しかし、不動産会社が遠方にあるとそうはいきません。売却活動はインターネット上だけとなり、結果として売却にかなりの時間を要するなど、思うように売れない可能性が高くなってしまいます。

なかには「北海道内の物件を北海道外の不動産会社が販売する」といったケースもありますが、これは北海道外の不動産会社が、北海道内現地での物件案内を地元の会社に鍵を預けて依頼している、というのが大半。こうしたことからも、「売りたい家がある地域の不動産会社に任せるのが一番」という理由が納得できるでしょう。

 

 

売主が遠方にいても売却は可能

売却する家の近くにある不動産会社がいいとは言っても、現実問題として「転勤前に住んでいたエリアの不動産会社とやり取りするのは大変」「忙しくて、そう何度も遠方には足を運べない」と思う方もいるでしょう。

しかし実際、売却までに現地に行くのは多くても3回です。そのタイミングは、次の通りです。
①不動産会社に訪問査定をしてもらう時
②売買契約を締結する時(売買代金の1割を手付金として受け取る)
③家の引き渡し時(鍵を渡して残りの代金を受け取る)

転勤先へ引っ越す前に訪問査定を受けておけば、現地へ出向く回数は2回で済みます。買い手が見つかり、売買契約を結ぶ場合、原則として名義人が現地で手続きする必要がありますが、現地に行けない事情がある場合は、本人が立ち会わずに契約する方法もあります。

その方法の一つが「持ち回り契約」です。持ち回り契約とは、不動産会社が売主と買主の双方へ足を運び、売買契約書に記名・押印をもらって契約する方法です。郵送で取り交すケースもあります。また、現地近くに住んでいる信頼できる親戚や知人を代理人として、売買契約書への署名・押印を行ってもらう「代理契約」という方法もあります。

現地に行く回数を減らすにはこうした方法がありますが、不動産売買は大きなお金が動く契約です。締結後にトラブルが生じないよう、契約内容を最終確認する意味でも、よほどの事情がない限り契約には直接立会う方が良いでしょう。

売却物件のエリアにある不動産会社を勧める残り2つの理由については、次回の記事で解説します。

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著者
転勤で家を売却。不動産会社選びの重要なポイントと理由を解説〜その1

札幌手稲店 野口 祥子

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