税金のこと2021.06.17

売買契約書に税込表示と、税別表示が。何が違う?

不動産を売却、もしくは購入する際には必ず売買契約書を交わします。
しかし、契約書をよく見てみると「税込表示」になっている場合と、「税別表示」になっている場合があるかもしれません。
なぜそのような表記になるのかといった理由や、税別と税込の違いについて疑問に思っている方に向けて、今回はその疑問を解決していきます。

2021年4月より総額表示に

今までは税抜表示で価格が表示されており、例えば100円のものを購入する際には「100円(税込110円)」のようになっていました。
しかし、法改正により総額表示になってからの表記は、「税込110円」の部分がなくなり、最初から「110円」と表示されるようになりました。
総額表記に変わったことによって、消費税が書かれていない商品を購入する際、わざわざ消費税の計算をする必要がなくなったので、買い物にはとても便利な改正だと言えます。

不動産契約ではどういった場合に当てはまる?

総額表示になったことによって、不動産契約も当然金銭の動きがあるのでといった影響が出てきます。
不動産契約では主に、売買契約や媒介契約の際に、契約書を交わすことになりますが、価格を記載する必要がある際には全て総額表示になります。
こちらも一見して価格がわかるので非常にシンプルで、かつ分かりやすくなったと言えるでしょう。

土地と建物で消費税の扱いが違う

不動産と言っても土地、建物など求める物、売りたい物は人によって様々です。
土地と建物、どちらも「不動産」という括りであることには間違いないのですが、実は両者で消費税の扱いが異なります。
契約書を見てみると、消費税がかかっている場合とかかっていない場合とを発見することもあるかと思いますが、その謎についてご紹介していきます。

建物には消費税がかかり、土地にはかからない

不動産契約をする際に、土地を購入もしくは売却するのか、それとも建物なのかによって消費税の扱いは異なります。
建物には消費税がかかり、土地にはかからないとされているのです。
契約書を見て物件によって課税、非課税が異なることに疑問を感じた方は、こちらで納得いただけるのではないでしょうか。
つまり、土地だけの売買である場合は、消費税がかかりませんし、建物だけの売買であれば消費税がかかります。
また、土地と建物の両方を売買する際には、建物部分にだけ消費税がかかるという計算になります。

家賃収入は課税対象になる?

例えば、保有している物件を誰かに貸す場合、「家賃収入」として手元に収入が入ってきます。
その際、当然収入を得たという証明や、納税のために確定申告をする必要がありますが、再び問題となるのが消費税です。
家賃収入は消費税がかかるのかという点について、大まかに、誰かが「居住するため」の物件であれば、非課税取引としてみなされ、事務所など「事業を営むため」の物件であれば、課税取引とみなされます。
要するに、借主が個人であっても法人であっても関係なく、「どんな目的で、その物件を利用するか」によって課税されるか否かが変わってきます。
しかし、居住用として貸し出したにも関わらず、それを証明することができなければ、課税対象となってしまうかも、と心配になりますよね。
確実に居住用と証明するためには、賃貸契約書に「住宅用」と記載してあることや、実際にその物件を見て明らかに居住用であることが証明できる必要があります。
例えば、オフィスのような作りであったり、仕事道具しか置いておらず、生活するための日用品が全く置いていない場合などは、住宅用とみなされない可能性があります。
そして、賃借期間にも定めがあり、一ヶ月以内である場合は、課税対象になってしまうので注意が必要です。
居住用として物件を貸し出す場合、もしくは借りる場合、一ヶ月といった短期間で解約することはまず考えられないと思いますし、明らかに不自然でもあります。
保有物件で家賃収入を得ようと思っている方は、居住用として貸し出すことで非課税になるので、ぜひ効率的に賃貸を行うようにしてください。

個人が不動産を売却する際は非課税

不動産を売却する際には、先ほど述べた通り、土地は非課税で建物は課税対象だと紹介していきました。
しかし、実は、個人が土地を売却する際には、もちろん非課税であるとともに、建物を売却する際にも非課税となります。
売却時には、登記費用や印紙税など様々な費用がかかりますが、消費税に関しては、基本的に課税対象者だけの納付となり、課税されることはありません。

自動計算システムが便利

不動産契約では、あらゆる税金がかかってくるので、それらを一つ一つ手作業で計算するのは、非常に大変な作業となります。
人間が計算していると、間違いやミスも起こりやすく、数十万円〜数百万円単位で間違えることも少なくありません。
なので、計算が面倒という方や、自信がない方は、各種税金の計算を自動で行ってくれるサイトを利用しましょう。
瞬時にシミュレーションしてくれるので、初めて不動産取引を行う方でも「どのくらいの費用がかかるのか」ということを把握できます。

契約書の内容をよく確認しよう

不動産取引では、売買、賃貸、媒介、交換などどのような場合でも基本的に契約書を交わします。
「双方に契約の意思がある」という大切な書類となるので、契約書の内容は必ず細かいところまで確認しておきましょう。

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著者
売買契約書に税込表示と、税別表示が。何が違う?

札幌手稲店 野口 祥子

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