不動産管理コラム

不動産管理のこと2025.04.10

戸建て賃貸経営で失敗しないために知っておくべきポイント

こんにちは。イエステーション北章宅建 不動産管理部の小幡です。

戸建て賃貸経営は、長期的な安定収入が期待できる不動産活用方法です。

ただし、成功のポイントを押さえておかないと、思わぬリスクに直面することも。
実際、「戸建て賃貸は収益性が低いのでは?」「空室リスクが心配」と感じている方も多いのではないでしょうか。

このコラムでは、戸建て賃貸経営のメリット・デメリットを整理し、よくある失敗事例とその対策について詳しく解説します。

これから戸建て賃貸経営を考えている方も、すでに経営を始めている方も、ぜひ参考にしてくださいね。賃貸経営

 

戸建て賃貸経営のメリット・デメリットからチェック

まずは、戸建て賃貸経営のメリット・デメリットを確認しましょう。
ご自身の状況に照らし合わせてチェックしてみてください。

 

戸建て賃貸経営のメリット

主なメリットは、以下の4つです。

 

長期入居が見込みやすい

ファミリー層の入居が多く、子どもの学校環境などを考慮すると長期間の入居になりやすいため、安定した家賃収入が期待できます。

 

入居者対応の負担が少ない

アパートと違い、1世帯のみの対応で済むため、クレーム処理や管理の手間が少なくなります。
敷地内の清掃や簡単な管理は入居者が行うケースが多く、その場合、オーナーの負担軽減にもつながります。

 

狭小地や変形地でも活用しやすい

戸建ての賃貸であれば、狭い土地や、形が不規則な土地など、アパート建築には適さない土地でも活用可能なケースが多いです。

 

一般の買い手にも売却することもできる

賃貸経営を終わらせる場合、売却しやすいのもメリットの一つです。
一般の住宅購入者も売却対象となるため、アパートやマンションに比べて買い手が見つかりやすい傾向があります。

戸建て賃貸の活用方法については、「戸建てを賃貸に出す方法は?メリット・デメリットと注意点も解説」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。

 

戸建て賃貸経営のデメリット

一方、デメリットとして、以下の4つが挙げられます。

 

空室リスクが大きい

1戸のみの賃貸のため、空室が発生すると収入がゼロになります。
アパートならほかの部屋で収入を補えますが、戸建てでは空室期間が長引くと大きな打撃になりやすいです。

 

収益性が低くなりがち

戸建ては広さがあるため、1㎡あたりの家賃単価が低くなりがちです。
そのため、同じ投資額でもアパートと比べて利回りが低くなるケースが多く、結果として収益性が下がるリスクがあります。

 

修繕費が家賃収入を圧迫しやすい

戸建て賃貸では、屋根や外壁などの大規模修繕が発生すると、修繕費が高額になりがちです。
アパートと異なり、1戸分の家賃収入で負担するため、修繕費が家賃収入を圧迫しやすく、経営リスクが高まります。

 

物件状態の把握が難しい

アパートのような定期点検が少なく、物件管理が入居者任せになりやすいため、問題を早期発見できないリスクがあります。
定期的に管理会社と連携し、状態を確認する仕組みが求められます。

 

戸建て賃貸経営でよくある失敗

戸建て賃貸経営では、失敗を避けるために、よくある事例を知っておくことが大切です。
ここでは、代表的な失敗事例を紹介します。

 

1. 適正な家賃設定ができず借り手が見つからなかった

家賃を周辺相場より高く設定してしまい、長期間空室が続くケースです。

戸建ては、集合住宅よりも廊下や階段などの居住スペース以外の部分が多く、同じ間取りでも広くなりがちです。
そのため、面積だけで家賃を設定すると割高になり、借り手が見つからなくなってしまいます。

また、「この家賃なら購入したほうが得」と考える入居希望者もおり、特に地方では家賃と購入費用の差が小さいため、戸建て賃貸の家賃設定が難しくなる傾向があります。

借り手がつかない原因については「一軒家の賃貸に借り手がつかない原因と解決策を徹底解説」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参考ください。

 

2. 修繕費が回収できずに経営が圧迫された

戸建て賃貸は長期入居が多いため、その間に適切な修繕やメンテナンスを行わないと、退去時に多額の修繕費が発生することがあります。

戸建ては1戸のみからの収入のため、修繕費と収入のバランスが取りづらく、修繕費の回収が進まず、経営が圧迫されてしまう可能性も。
例えば、外壁塗装や屋根修繕などは一度に数百万円かかることもあります。

その費用を回収するまでに何年もかかる場合があり、その間に新たな修繕が必要になると、さらに経営を圧迫してしまいます。

 

3. リフォーム不足で収益が低下した

相続した実家や中古で購入した住宅をそのまま貸し出すと、間取りや設備が古く、現代の賃貸ニーズに合わないことがあります。
その結果、入居者が見つかりにくくなったり、家賃を低く設定せざるを得なくなったりするリスクが高まります。

さらに、リフォームを怠った結果、古い設備が故障したり、老朽化が進んで急な修繕が必要になったりするケースも少なくありません。

修繕費がかさむと、家賃収入だけでは補えず、経営が不安定になる可能性も。
こうしたリフォーム不足が原因で、結果的に収益が低下することはよくあります。

 

4. 管理会社選びを誤り、経営がうまくいかなかった

戸建て賃貸の成否を大きく左右するのが管理会社の選択です。

管理会社の対応が不十分だと、入居者募集が長引いたり、トラブル対応が遅れたりして、経営に支障をきたすおそれがあります。

特に戸建て賃貸は、アパートやマンションと管理のノウハウが異なります。
戸建て賃貸の管理実績が少ない会社を選んでしまうと、適切な管理が行われず、結果として物件の価値が下がってしまうリスクがあるのです。

 

戸建て賃貸経営で失敗しないために

賃貸経営

ここからは、先に挙げた失敗事例を防ぐための具体的な対策を解説します。
下記の対策を実践することで、戸建て賃貸経営の成功確率を高めることができますよ。

 

1. 適正な家賃設定と他物件との差別化を図る

戸建て賃貸経営を成功させるためには、適正な家賃設定と物件の差別化が欠かせません。

家賃設定は、立地や周辺環境を十分に調査し、適正な相場を把握することが基本です。
駅からの距離や学区なども考慮して設定しましょう。
不動産ポータルサイトで周辺物件を調べたり、不動産会社に相談したりして、相場を確認するのが賢明です。

また、近隣に似た物件が多い場合は、ほかと差別化できる特徴を持たせましょう。
収納スペースを充実させたり、ペット可物件にしたりすると、ターゲット層に響きやすくなります。
こうした工夫で、多少家賃が高くても選ばれる物件にできます。

 

2. 計画的な修繕費用の積立と長期修繕の計画を行う

修繕費がかさんで経営が圧迫されないよう、計画的な積立を行いましょう。

突発的な修繕費用に備えるため、月1〜2万円程度を毎月積み立てておくと安心です。
例えば、家賃収入が10万円の場合、1〜2割を積み立てるイメージです。
これにより、大規模修繕が必要になった際にも対応しやすくなります。

また、長期的な修繕計画を立てておくと安心です。
建築会社や管理会社に相談し、物件の状態に合わせた計画を作成しましょう。

 

3. 効果的なリフォームで賃貸価値を高める

特にキッチンや浴室、トイレの設備更新が効果的です。
また、断熱性を高める工事を行えば、住み心地が向上し、入居者の満足度もアップします。

リフォームにかかる費用は回収期間や利回りを考慮し、無理のない範囲で実施しましょう。

 

4. 戸建て賃貸に強い管理会社を選ぶ

戸建て賃貸経営の成功は、管理会社選びにかかっています。

管理会社選びのポイントとして、管理実績や地域の賃貸市場への理解があるかを確認しましょう。
入居者募集やトラブル対応が適切かも重要です。

複数社から見積もりを取り、管理内容や費用を比較検討し、信頼できる会社を選んでくださいね。
管理費用だけで選ぶのではなく、総合的なサービス内容を考慮して選びましょう。

戸建て賃貸の管理会社の選び方は、「戸建て賃貸を管理会社に委託するメリットとおすすめの選び方」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。

 

まとめ

●戸建て賃貸経営のメリット・デメリット
戸建て賃貸経営は、長期入居の安定収入が見込める、入居者対応の負担が少ない、狭小地でも活用できるなどのメリットがあります。
一方で、空室リスクが大きい、収益性が低くなりがち、修繕費が高額になりやすいなどのデメリットもあります。

●戸建て賃貸経営でよくある失敗
失敗事例として多いのは、適正な家賃設定ができず借り手が見つからなかった、修繕費が回収できずに経営が圧迫された、リフォーム不足で収益が低下した、管理会社選びを誤り経営がうまくいかなかった、といったケースです。

●戸建て賃貸経営で失敗しないための対策
戸建て賃貸経営では、適正な家賃設定やリフォーム、修繕計画、管理会社の選定が成功のカギです。
これらを意識することで、経営リスクを軽減し、安定した賃貸経営が可能になります。

北章宅建では、都市部以外の賃貸アパート・戸建てを中心に不動産管理を行なっております。
不動産管理のことでお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

 

家を売るなら不動産売却相談 家を売るなら不動産売却相談
著者
戸建て賃貸経営で失敗しないために知っておくべきポイント

小樽駅前店 小幡 将大大学時代は建築学科で住宅について学び、不動産業界に入ってからは住宅の売買はもちろんリフォーム工事に関しても多数携わり、自分自身も数年前中古住宅を購入しました。北海道ならではの住宅の傷みや、気を付けなくてはいけない点など自分の経験を活かしてお客様と一緒に住宅探しを出来れば幸いです。至らない点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

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