土地や空き家のこと2020.03.18
空き家の解体費用はどれくらい?更地にせずに売る方法はある?
こんにちは。北章宅建 の小樽店の小林です。
相続した空き家の管理が大変だから解体したい。でも解体費用はどのくらいかかるの?
今回はそんな疑問にお答えします。
空き家の解体費用の目安や解体するメリットとデメリットをご紹介します。
費用負担を抑える助成金やローンも知っておきましょう。
北章宅建での空き家売却時の事例もあわせてご紹介します。
一般的な空き家の解体費用の目安を知ろう
空き家の解体費用は、建物の構造、大きさ、立地状況などによって異なります。
建物の構造別、解体費用の坪単価目安は下記のようになります。
- 木造:4~5万円/坪
- 鉄骨造:6~7万円/坪
- 鉄筋コンクリート造:6~8万円/坪
例えば20坪の建物の場合の相場は下記のようなイメージです。
- 木造:80~100万円
- 鉄骨造:120~140万円
- 鉄筋コンクリート造:120~160万円
さらに、建物以外にベランダや門、カーポートなどの撤去費用や、作業のための足場作り、安全確保のためのガードマンの設置費用なども発生します。
- 人件費:1~2万円/1日
- ベランダ、門、カーポート除去など:2~5万円
敷地面積いっぱいに建物が建っていて作業スペースがない、道路状況が悪くて作業用の住機やトラックが入れないといった条件の場合は、作業に手間と時間がかかって解体費用が高くなる可能性もあります。
上記でご紹介した解体費用は、あくまで目安の金額です。
空き家の状態や大きさ、エリア、依頼する業者によっても費用は異なるので、まずは相談してみることをおすすめします。
空き家を解体するメリット・デメリットは?
利用予定のない空き家は所有しているだけで費用がかかります。
誰も住んでいないからといってボロボロのまま放置していいわけではなく、適切に管理する必要があるのです。
空き家の維持・管理には、年間で30万円以上の費用がかかるケースもあります。
「空き家の維持費はこんなにかかる!維持費の内訳と手放す方法を解説」でも詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
活用予定がないのなら早めに手放した方が、管理維持費の節約、管理の手間の削減になります。
また、ボロボロの空き家は処分して更地にしてしまった方が、早期売却につながります。
買い手も購入後処分が必要な空き家がついてくるよりは、更地の土地だけの方が購入しやすいからです。
解体することによるデメリットも、もちろんあります。
空き家を解体してから土地を売却する場合、解体にかかった費用を土地の売り値に上乗せしたいですよね。
しかし、土地そのものの価値に変動があるわけではないので難しい場合が多く、高額な解体費用の負担が発生します。
建物を解体してしまうと、土地にかかる固定資産税がはね上がるという点もデメリットの一つ。
住宅が建っている土地は、「住宅用地の特例」として税金の優遇措置あるのです。
更地にすると、この優遇措置が外れて固定資産税がなんと最大6倍に……。
すぐ売却できれば良いですが、解体したあと更地を売却するまでに時間がかかってしまうと固定資産税が大きな負担になってしまう可能性もあります。
空き家の解体費用の負担を抑えるには?
空き家の解体費用は意外と大きな負担です。
解体費用の負担を抑えるために、こんな方法も検討してみましょう。
解体時期や解体業者をしっかり選ぶ
解体費用は解体業者によっても異なります。
複数の業者から相見積もりをとって、適切な価格で作業をしてくれる業者を探してみましょう。
雨や雪の多い季節、台風や猛暑のタイミング、解体業者の繁忙期などは価格が高くなる傾向があります。
解体業者の繁忙期については地域によって異なる場合があるため、売却を依頼する不動産会社に聞いてみるのも良いでしょう。
自治体の助成制度を利用する
古い空き家の解体費用に対する助成制度を設けている自治体もあります。
お住まいの自治体のホームページなどを確認してみましょう。
ちなみに札幌市では「札幌市危険空家等除却補助制度」があります。
倒壊の危険が高いと判断された空き家の解体費用の一部を補助する制度です。
最大150万円の補助金を受け取ることができます(条件あり)。
ローンを利用する
住み替えや建て替えに伴う解体の場合は、新居の住宅ローンの中に解体費用も組み込むことができます。
売却前提の解体については「空き家ローン」の利用や、目的を問わず利用できる「フリーローン」の利用も可能です。
ただし、空き家ローンは利用条件が厳しい、フリーローンは審査が厳しいという注意点もあります。
解体ではなく売却するという方法も!北章宅建の売却事例を紹介
売却先を決定し、売却金額から解体費用を捻出
老朽化が進む遠方の実家を解体後売却したいと考えていましたが、高額な解体費用が用意できないというお客様。
現状のまま活動を行い、売却先が決定後、受け取った売却金額の中から解体費用をお支払いする方法を提案いたしました。
建物をそのまま使ってくれる方に売却
古い自宅から引っ越しをして解体するつもりだったお客様。
地域特性を考えるとむしろ土地だけでは売りづらいと判断し、現状で使ってくださるお客様を探す提案いたしました。
リノベーション希望の方に売却
時間がかかっても良いので少しでも良い条件で売却したいというお客様。
建物を解体すると高額な解体費用がかかってしまうので、建物をそのまま使っていただける方を探す提案をさせていただきました。
隣の空き家も合わせて解体。同時に売却することで価値をアップ
場所は良いのですが狭い区画、小さい建物で今のニーズにあまり合わない建物を思い切って解体。
お隣さんの空き地を同時売却という提案をし、2区画合わせて広い区画として売却することを提案させていただきました。
まとめ
- 空き家の解体費用は建物の構造や大きさ、立地状況などによって異なります。木造住宅では坪単価4~5万円程度、鉄骨造では坪単価6~7万円程度、鉄筋コンクリート造では坪単価6~8万円程度が目安。その他の付帯工事や人件費なども含め、100万円以上となるケースも少なくありません。
- 活用予定のない空き家を解体すれば維持管理にかかる費用・手間を削減することができます。更地にした方が売却がスムーズにいくケースも多いです。しかし、空き家の解体には大きな費用がかかります。建物を取り除くことで土地の固定資産税に対する優遇措置がはずれ、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。
- 空き家の解体費用負担を抑えるには、安い解体業者を探すほか、自治体の助成やローンを利用するという方法もあります。解体せずに売却した方が良いケースもあります。北章宅建でも空き家の売却を承っていますので、ぜひご相談ください。
北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
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