不動産売却のコツ2024.08.28

専任媒介契約で不動産が売れない理由は?対策も解説

こんにちは。イエステーション北章宅建 札幌手稲店の星です。

「専任媒介契約をしたのに、不動産が売れないのはなぜだろう?」
そんなお悩みをお持ちではありませんか。

不動産が売れないときにどのような対策をすれば良いのか、対処法をお探しの方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで今回のコラムでは、専任媒介契約で不動産が売れない場合に考えられる理由をご紹介していきます。

対策もあわせて解説しますので、ぜひご参考にしてください。

専任媒介契約書

 

不動産の専任媒介契約とは?

専任媒介契約で不動産が売れない理由をご紹介する前に、まずは契約の概要や特徴について、簡単に確認しておきましょう。

不動産売却において、専任媒介契約とは、土地や建物の売却を行いたい場合に不動産会社と結ぶ「媒介(仲介)契約」の一種です。

媒介契約の仕組みを一言でいいますと、不動産会社に買い手を探すための営業・販売活動に尽力してもらう代わりに、売主は売買契約の成功報酬として「仲介手数料」を支払います。

<媒介契約の種類>

  • 専任媒介契約:不動産会社1社のみと契約、「自己発見取引」も可能
  • 専属専任媒介契約:不動産会社1社のみと契約、「自己発見取引」はできない
  • 一般媒介契約:複数の不動産会社と同時に媒介契約を結べる

自己発見取引とは、売り主が買い手を見つけて、直接取引することです。

つまり、専任媒介契約とは、自己発見取引の余地を残しつつ、不動産会社1社に依頼することで営業活動に尽力してもらいやすい契約形態といえます。

ではそうしたメリットのある契約なのに、なぜ売れない場合があるのでしょうか。
次のブロックで、専任媒介契約で不動産が売れない理由を確認していきましょう。

なお、媒介契約の種類や概要は、こちらのコラムで詳しく解説しています。
ぜひあわせてご参照ください。
不動産売却の媒介契約は専任媒介契約?一般媒介契約?違いや選び方とは
専任媒介契約or専属専任媒介契約。それぞれのメリット・デメリットを紹介

 

専任媒介契約で不動産が売れない理由

専任媒介契約を結んだのに売れない理由には、主に次の4つが挙げられます。

  • 売り出し価格が相場に合っていない
  • 囲い込みを受けている
  • 物件の魅力が購入希望者に上手く伝わっていない
  • 内覧での購入希望者に与える印象が良くない

それぞれ解説していきますので、現況に当てはまるものがないか確認してみましょう。

 

理由①売り出し価格が相場に合っていない

まず確認したいのは、広告している売却価格が、周辺の類似物件と比較して高額になっている場合です。
買い手の予算から外れ、売れない状況に陥っている場合があります。

確認方法としては、不動産会社に再度査定を依頼したり、自分で相場調査をする方法が挙げられます。

相場調査には、土地の場合は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」、マンションや一戸建ては、不動産流通機構が運営する「REINS Market Information」が利用できます。

不動産検索サイトや、近隣の物件を紹介した折込チラシを参考にするのも良い方法です。

市場相場と差があるなら、適正価格になるよう見直しましょう。

値下げのポイントは、「不動産売却で値下げのタイミングはいつ?ポイントを押さえて上手に売ろう」で解説していますので、ぜひあわせてご一読ください。

 

理由②囲い込みを受けている

2つ目に、囲い込みを受けているから売れない、というケースもあります。

囲い込みとは、不動産会社が売り主・買い主の両方から仲介手数料を受け取るために、自社で買い手を見つけるまで、他社からの購入申し込みなどを断ってしまうこと。

問い合わせがあっても「売却済である」「交渉中である」と物件情報を囲い込まれて、買い手に情報が伝わっていない可能性があるのです。

専任媒介契約を結んだ場合、物件情報は7営業日以内に、不動産会社が登録・利用する情報サイト「レインズ」に物件情報を登録します。

不動産会社から送られるIDとパスワードを使えば売却物件の販売状況を閲覧できますので、「公開中」のステータス表示になっているか確認してみてください。

他社が申し込みできるのは「公開中」の場合ですので、それ以外の場合は囲い込みを受けている可能性があると判断できます。

 

理由③物件の魅力が購入希望者に上手く伝わっていない

物件の魅力が上手くアピールできていないため、売却につながっていないというパターンも想定されます。

原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 広告の内容が乏しく、魅力が今一つわかりにくい
  • 不動産検索サイト掲載した写真の見栄えが良くない
  • 不動産会社が販売活動に消極的である

販売活動の方法が物件に合っていない場合や、不動産会社の担当者が忙しく、販売活動が積極的に行われていないことが原因に挙げられます。

 

理由④内覧で購入希望者に与える印象が良くない

不動産売却において、内覧は購入希望者の印象に大きく影響する大事なステップです。

内覧希望者は一定数いるのに売買契約につながらないのは、内覧の段階で買い手の購入意欲を下げる問題があり、購入の選択肢から漏れてしまっている可能性があります。

 

専任媒介契約で不動産が売れないときの対策

では、専任媒介契約で不動産が売れない場合には、どう対処すれば良いのでしょうか。

 

対策①よりアピールできる販売方法に改善する

まず確認したいのは、現状の販売方法に問題がないかということです。
不動産を売るには、買い手に物件の存在をアピールし、「問い合わせしよう」「内覧してみたい」と行動してもらう必要があります。

そのためには、買い手の知りたい情報を不足なく、魅力的に届ける必要があります。

例えば、現状の広告媒体が少ないなら、インターネットの検索サイトや新聞折込、チラシなど、買い手の目に留まりやすい媒体を増やす対策が取れます。

また、広告や物件資料(販売図面)に、間取りや写真、立地条件などのアピールポイントをプラスし、より多くの情報を発信する工夫ができますね。

不動産サイトに掲載する写真は、全室の様子がわかるよう、明るい日中に撮影し、外観・内観の写真を複数枚取り揃えましょう。

天気が悪くどうしても暗く写ってしまう場合は、室内の色合いが著しく異なることのない範囲で画像を明るめに補正するのも、お部屋を良く見せるコツです。

もし、家の中に家財道具が残っている場合は、処分しても問題がなければ撤去してから撮影するのがおすすめです。
物がなくなることで、部屋が広く見える効果がありますよ。

 

対策②内覧対応の見直し・物件の印象アップを図る

内覧者の印象が良くない点はないか見直し、改善しましょう。

  • 整理整頓や掃除の徹底、換気をするなどにおいにも気を配る
  • 水回りなどを中心に、ハウスクリーニングサービスを利用する
  • 明るく晴れた日中に内覧を行う
  • インスペクションを行い、家の不具合状況の調査・修繕などで対応する

先ほど、家財道具はできるだけ処分を、とお伝えしましたが、住みながらの売却で難しいというケースもあるでしょう。

その場合は、内覧時はしっかりと整理整頓をすることが大切です。
もちろん、住みながらの売却ではない場合も、整理整頓や掃除は丁寧に行なってくださいね。

加えて、物件のメリットだけでなく、「デメリットにはこんなふうに対応している」「こうすれば快適に過ごせる」という、居住者ならではの情報も伝えてあげると、印象アップにつながりやすいでしょう。

内覧者への対応は基本的に不動産会社が行うため、担当者にあらかじめ伝えておくのがおすすめです。

 

対策③専任媒介契約を他社に切り替える

ここまで紹介した対策は、「不動産会社と販売戦略を練り直し、売却に向けた再スタートを切りたい」という方にぜひ実践していただきたい方法となります。

しかし、場合によっては、不動産会社が販売に積極的でなく、残念ながら「契約を続けても今の不動産会社では売れそうにない」と感じてしまうケースもあるでしょう。

その場合、専任媒介契約は最大3カ月の契約期間と法律で決まっているため(宅地建物取引業法第34条の2第3項)、期間満了となれば、ほかの不動産会社に契約を切り替えられます。

また、途中解約となれば違約金の発生・販売費用の請求をされる可能性がありますが、次のような場合には、契約違反に該当するとして無償で途中解約可能です。

  • 営業活動に消極的で、改善を要求しても変化が見られない
  • 物件の販売状況について嘘をついた(囲い込みをしていた)
  • 法律に定められた「2週間に一度の活動報告義務」を満たしていない
  • レインズ登録の義務を怠った

新しく契約を結ぶ場合は、根拠のある説明、親身な対応をしてくれる誠実さ、「この物件をどう売却するか」具体的な戦略を示してくれる不動産会社を選びましょう。

積極的に質問すると、担当者の人となりが見えやすく、判断材料になりますよ。

例えば、わからないことについても、濁したりごまかしたりせず、「調べ直して、後ほどご連絡します」など、誠実な対応をしてくれるかをチェックしましょう。

 

対策④一般媒介契約に変更する

新たな契約先が決めきれない場合は、一般媒介契約に変更し、不動産会社選びをじっくり行うのも選択肢の一つです。

特に「駅に近い」といった好立地にある家など、一般的に需要の高い不動産ならば複数社に等しく成約のチャンスがあるため、販売活動に競争が生まれることで高く、なおかつスピーディに売れる期待が持てます。

囲い込みや、契約解除による違約金の心配がないので、契約形態の見直しも検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

●専任媒介契約とは?
専任媒介契約とは、媒介契約の一種で、「自己発見取引(買い手との直接取引)」の余地を残しつつ、不動産会社1社に依頼することで営業活動に尽力してもらいやすい契約形態です。

●専任媒介契約で不動産が売れない理由
専任媒介契約を結んだのに不動産が売れないのは、「価格が相場に合っていない」「販売や内覧の方法に改善点があり、買い手に魅力が伝わっていない」といった理由のほか、「囲い込み」を受けている可能性が挙げられます。

●専任媒介契約で不動産が売れない場合は原因を改善するための対策を行おう
専任媒介契約で不動産が売れない場合の対策としては、販売方法や内覧対応の見直しを図って、不動産会社の担当者と戦略を練り直すことをおすすめいたします。
不動産会社との契約更新を希望しない場合は、他社への切り替えや一般媒介契約への変更を検討してみましょう。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
空き家に関する相談や無料査定、相続問題など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

 

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専任媒介契約で不動産が売れない理由は?対策も解説

札幌手稲店 星 尊之北章宅建株式会社札幌手稲店の星です。担当している手稲区は社会人1年目に担当させていただいたことがあり、第二のふるさとみたいなものです。2年目からは別の区で約10年仲介をさせていただきましたが、また戻ってこられて縁を感じています。人生で何度も経験することない不動産の売却、購入ですので、わかりやすく、楽しくお手伝いさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。また、店舗にもお気軽にお立ちより下さい。心よりお待ちしております。

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