不動産売却のコツ2021.11.26

傾いた家の売却方法は?売却価格が下がる原因や注意点もチェック!

こんにちは!
イエステーション北章宅建 石狩店の古木です。

老朽化や地盤の問題などで傾いてしまっている家は「このまま売却できるものなの?」と不安になってしまいますよね。

家が傾いているからといって、売却できないわけではないので安心してください!
ただし、傾いた家の売却では注意しなくてはいけないこともあります。

今回のコラムではそんな傾いた家の売却方法について解説します。
売却時の注意点、傾いた家で生じる可能性のあるリスクなどについてもお話しします。

住宅街

 

「傾いた家」とは? 傾きの基準はあるの?

一戸建て住宅が傾いてしまう原因には以下のようなものがあります。

  • 建物を支える床、柱、土台などが老朽化によって劣化・腐食している
  • カビやシロアリなどで床、柱、土台などが破損している
  • 地盤の弱さや地震による液状化などを原因に地盤沈下している
  • 新築時の設計ミスや施工不良

どんな家でも、老朽化による傾きが発生する可能性はゼロとはいえません。
売却後に家が傾いていることが発覚した場合や、傾いていることによって不具合が発生した場合、売主が契約不適合責任に問われる可能性があります。
※契約不適合責任:契約時に説明のなかった瑕疵(不具合など)について、売主が責任を負うこと

どの程度の傾きが瑕疵として判断されるかについては、2000年から施行された住宅品質確保促進法(品確法)に基づいて定められた「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」で、「6/1000以上の勾配の傾斜は瑕疵の可能性が高い」としています。
この基準をもとに、住宅診断士などの専門家が住宅の状態や不具合などを判定するホームインスペクションでも「6/1000以上の勾配」をひとつの目安としています。

「6/1000以上の勾配の傾斜」とは、床であれば一辺が5mの部屋で3cm以上の高さの差、または、2.5mの柱で上下約1.5cm以上のずれが生じているような状態です。

家の傾きは、自分でも簡易的に調べることが可能です。

【床の傾き】
ホースを壁~床~向かいの壁に這わせて固定し、ホースの中に水を注ぎます。
両端のホースの水面の高さの差が3/1000以上(床の長さ1mに対して3mm)であれば、瑕疵が存在する可能性があると判断できます。

【柱・壁の傾き】
壁や柱から5円玉を結んだ糸を吊り下げて、5円玉が壁・柱から離れている位置を測ります。
壁・柱から離れた差を高さで割り、6/1000以上であれば、瑕疵が存在する可能性があると判断できます。

スマートフォンにも「水平器」のアプリがありますが、基準となる6/1000を測れる精度ではないことも多いです。
簡易検査をしてみて傾斜が大きいようであれば、専門機関へ調査を依頼しましょう。

 

傾いた家でも売却できる?売却方法をご紹介

傾いた家でも売却は可能ですので、安心してくださいね。
傾いた家の売却は以下の3つの方法があります。

  • 傾いたまま売却する
  • 傾きを修繕してから売却する
  • 建物を取り壊して更地にしてから売却する

どの方法で売却するのが良いかは、不動産会社へ相談してみることをおすすめします。

傾いたまま売却する場合、一般的な不動産仲介で購入希望者を探すのは難しいことも多いため、不動産会社に直接買い取ってもらう「不動産買取」という方法を選択することもあります。

不動産買取は、売却価格が一般の査定額の60~70%程度となってしまう点がデメリットとして挙げられますが、購入希望者を探さなくて良いのでスピーディーに売却できることがメリットです。

また、傾きを修繕してから売却、更地にしてから売却する場合は、それぞれ修繕費用・解体費用がかかる点も忘れてはいけません。
お金をかけて修繕・解体をしてもなかなか売れない、売れても結果的に赤字になってしまったということのないように、慎重に検討しましょう。

 

北章宅建での「傾いた家」の売却事例をご紹介

北章宅建でも、傾いた家の売却をお手伝いさせていただきました。

築50年超の一戸建ての売却
建物が全体的に傾いている、築50年以上が経過した一戸建ての売却を検討されていました。
空き家にしていた期間も長く設備が使用できるかも分からないこと、該当エリアの地価が上昇していることから、建物を解体して更地として売却することをご提案しました。

JR駅まで徒歩圏内という好立地のため、多くのお問い合わせをいただいています。

相続した一戸建ての売却
建物が傾いているが、解体せずにそのまま売れるものなのかと、ご相談をいただきました。
更地にすると解体費用で売却金額が残らない恐れがあること、旗竿地のため土地での販売が難しい可能性があることから、当社で買取の提案をいたしました。

相場よりも安い価格にはなりますが、傾いた家も室内に残る荷物もそのまま買い取ることになり、喜んでいただくことができました。

 

傾いた家の売却価格が下がる原因

傾いた家をそのまま売却する場合、一般的な相場よりも査定価格は下がります。

これは、購入後に安全に住むために傾いた家の修繕を行う必要があるため、査定価格から修繕費用を差し引いた価格となるからです。

修繕費用は傾きの度合いや内容、原因によっても異なります。
床や土台、基礎の修繕で済む場合のほか、地盤が原因の場合は地盤改良工事などが必要で高額になるケースもあるでしょう。

また、傾いている家に住み続けるのはこんなリスクもあります。

  • 構造に無理がかかり、地震や台風に耐えきれずに倒壊する可能性がある
  • 外壁にひび割れや隙間が生じて雨水が浸入し、建物が腐食する可能性がある
  • ドアや窓などの開け閉めがしづらくなる
  • 平衡感覚が狂い、体調不良になる可能性がある

 

傾いた家を売却する際の注意点

傾いた家を売却する際、そのまま売る場合はもちろん、修繕をした場合も傾きがあった事実を買主に隠したまま売ってはいけません。
売却後に家が傾いていることが発覚した場合や、説明のなかった傾きによる不具合が発生した場合、契約不適合責任に問われる可能性があります。

ホームインスペクションを実施して住宅の状態をしっかり把握し、買主に詳細を説明したうえで売却しましょう。

傾きを修繕してから売却をする場合は、不具合に備えて「既存住宅売買瑕疵担保責任保険」に加入することをおすすめします。
万が一、売却後に不具合が見つかって責任を問われたとしても、修繕費用などを保険でカバーすることができます。

 

まとめ

・「傾いた家」の原因や基準
老朽化による床や土台、柱の劣化・腐食や、地盤の弱さ・地震による液状化などの地盤沈下などで、家が傾いてしまうことがあります。家の傾きは「6/1000以上の勾配の傾斜」をひとつの基準として、住宅の瑕疵(不具合)と扱われることが多いです。

・傾いた家の売却方法
傾いた家の売却方法は、現状のまま売却する、傾きを修繕して売却する、更地にして売却する、という3つの方法が考えられます。現状のまま売却する場合は、買主が購入後に修繕や工事をする費用を査定価格から差し引きます。そのため、売却価格が下がってしまう点には注意が必要です。

・傾いた家を売却する際の注意点
傾いている事実やそれによる不具合、修繕した場合も修繕履歴などを詳細に説明したうえで売却しましょう。売却後に家が傾いていることが発覚した場合や、説明のなかった傾きによる不具合が発生した場合、契約不適合責任に問われる可能性があります。

 

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
空き家に関する相談や無料査定、相続問題など、どんなことでもお気軽にご相談ください!

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傾いた家の売却方法は?売却価格が下がる原因や注意点もチェック!

石狩店 古木 篤広過去の経験や知識を活かして、お客様のお悩みや不安を解消する、最善と思われるご提案をさせていただきます。 お住替えや不動産売却などのお取引を通じて皆様のお役に立てるよう頑張ります。 不動産に関するご相談お待ちしております。

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