不動産売却のコツ2023.11.17
不動産売却の理由とは?売却への影響や伝え方のポイントもご紹介
こんにちは。イエステーション北章宅建 滝川店の上家です。
不動産売却の理由は人それぞれですが、売却を検討中の方には「他の売り主はどんな理由で売ろうと思ったのだろう」と気になる方もいるのではないでしょうか。
「買い主に売却理由を聞かれたらどうしよう」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回のコラムでは、不動産を売却する一般的な理由をご紹介します。
売却理由は売却に影響するのか、報告義務があるのか、買い主へ伝える際のポイントもあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
不動産売却で多い理由をご紹介
不動産を売却する一般的な理由として、主に次のものが挙げられます。
- 家族構成やライフステージが変わるため
- より快適な住まいでの暮らしを求めるため
- 転勤で戻ってくる予定がないため
- 遺産相続や離婚時に財産分与するため
- 空き家を処分するため
- まとまった資金が必要になったため
1つずつ説明していきますね。
家族構成やライフステージが変わるため
不動産売却の理由として多いのが、以下のように家族構成やライフステージが変わり、現在住んでいる家から新しい住宅へ住み替える必要がある場合です。
- 結婚する予定がある
- 子どもが生まれた
- 親が高齢となったので同居する
- 子どもが独立した など
家族が増えるとその分、部屋数が必要になる場合も。
部屋数の多いマンションや一戸建てに移りたいといった住み替え希望者は多いでしょう。
あるいは、子どもが独立した場合は部屋が余るので、部屋数が少なくコンパクトなマンションを探したいという人もいますね。
定年後の住み替えについては、「定年後の住み替えはどうする?選択肢ごとのメリットや選ぶポイントを確認!」もあわせてご参照ください。
より快適な住まいでの暮らしを求めるため
現在住んでいる家になんらかの問題があり、「より快適な住まいで生活したい」といった理由から不動産を売却する場合もあります。
- 収納スペースが少ないので不便だ
- 部屋数が少ない
- 騒音など隣人トラブルがある
- 家が老朽化して不具合がある など
現在住んでいる家よりももっと良い住まいに移り、不満を解消したいという場合ですね。
転勤で戻ってくる予定がないため
勤め先から転勤の辞令を受けて、現住所に戻ってくる当てがないという場合も。
持ち家を賃貸に出すという手段はあるものの、賃貸借契約の手続きが面倒であったり、借り手がいない間は定期的に家の掃除や管理をする必要があります。
「転勤期間の目途も付かないし、思い切って売却しよう」という人もいるでしょう。
転勤の際の持ち家の扱いについては、こちらのコラムで詳しく解説しています。
転勤になったら持ち家は売却?賃貸?それぞれの判断基準と注意点 ~前編~
転勤になったら持ち家は売却?賃貸?それぞれの判断基準と注意点 ~後編~
遺産相続や離婚時に財産分与するため
遺産相続時に相続人が複数いる場合や離婚時には通常、財産分与を行います。
不動産は現物のままだと公平に分けにくい財産ですので、売却して現金化し、分割しやすくするケースがあります。
相続した家の売却方法や注意点も気になる方は「死亡した名義人の家を売却したい。どうしたらいい?」もあわせてご覧ください。
また、離婚時の家の売却については「離婚で家を売るタイミングはいつ?判断の基準や注意点も確認」で解説していますので、参考にしてくださいね。
空き家を処分するため
空き家を処分するために売却したという状況も多く見られます。
親が亡くなって実家を相続したもののすでに別に持ち家があったので空き家にした、という場合です。
不動産は所有しているだけで、固定資産税など税金や管理維持の費用が必要となります。
また、空き家は定期的に管理しないと、建物が劣化したり、防犯・衛生上の悪影響を周囲に与えてしまう恐れも。
現地へ行く時間や管理の手間もあり、「しばらく自分で管理していたが、そろそろ手放したい」と売却を決めるパターンは多いですね。
まとまった資金が必要になったため
まとまった資金が必要になり、不動産を売却するケースもあります。
- 老人ホームの入居資金、介護費用が必要になった
- 住宅ローンの支払いが厳しく、残債の一括返済がしたい など
住宅ローンの支払いが厳しい場合、売却代金で残債を一括返済すれば、月々のローン支払いよりも安い賃貸物件に移るなど、家計にかかる負担を抑える対策が取れます。
売却代金では残債に足りないときは、金融機関に交渉し、不動産を担保にするための「抵当権」を外してもらう「任意売却」を利用する方法もあります。
任意売却について知りたい方は、「住宅ローンを滞納したらどうなる?競売・任意売却の流れ」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
不動産売却の理由は成約に影響がある?報告義務がある場合も
不動産売却の理由が成約に影響することはあるのでしょうか。
結論から言いますと、ネガティブな理由は、売却価格や売却期間に影響を及ぼす可能性があります。
売却価格・期間への影響する不動産売却の理由とは?
売却理由がネガティブなものだと、売却価格は低下、売却にかかる時間は長引く可能性があります。
例えば、売却の理由が次のようなものだった場合、「購入意欲が削がれる」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- 近隣に便利な施設がなくて不便だから
- 隣人と騒音トラブルがあるから
- 家が劣化してきて不具合が多いから など
物件や立地、周辺環境などの条件の悪さが理由にあると、一般的な買い手は購入を避ける傾向にあります。
ここに挙げた以外にも、離婚や住宅ローンの返済が厳しいといった場合に、ネガティブに捉える人もいるでしょう。
売却がスムーズにいかないと、焦って安く売ってしまうケースもありますので、売り急ぎにはご注意くださいね。
物件に「瑕疵」がある場合は報告義務がある
売却価格と期間へ悪い影響が及ぶと聞くと「ネガティブな理由は言わないほうがいいな」と考える人は多いでしょう。
しかし、売り主には報告義務があるため、物件に不具合や欠陥といった「瑕疵(かし)」がある場合は、買い主に事実を伝えなければいけません。
報告義務を怠り、瑕疵を伝えていないと「聞いていたら契約しなかった」などと、買い主に損害賠償や契約解除を求められることがあります。
瑕疵の具体例や売り主の義務については、「不動産売却で注意すべき瑕疵担保責任とは?責任への対策方法も解説」にてお伝えしていますので、ぜひあわせて参考にしてください。
不動産売却の理由の伝え方のポイント
不動産売却の理由を伝える際は、買い手にネガティブな印象を与えないよう、伝え方を工夫することが大切です。
次のポイントを知っておきましょう。
- 売り主の個人的な事情は伝えなくても良い
- 解決策も一緒に伝える
- デメリットをメリットに言い換える
- 伝え方を不動産会社に相談する
買い手は少しでも良い物件を購入したいので、具体的な理由を聞いてくることもあるでしょう。
しかし、「離婚するから」「住宅ローンの返済にまとまった資金がほしい」など、個人の事情まで伝える義務はありません。
「家族の事情」とか「経済的な理由」と答えて大丈夫です。
また、何か問題があっても、傷んでいる部分をリフォームするなど、具体的にどの部分をどう改善すれば良いのか解決策を提示してあげると、買い手の安心感は増すでしょう。
実際に依頼したとき、修理やリフォームにいくらかかるか、相場観をイメージしやすい利点もありますね。
伝え方として、嘘はダメですが、視点を変えて言い換えるのは良い工夫です。
例えば、周辺に便利な施設がない場合は「閑静で落ち着ける」ともいえます。
いずれにしても、伝え方次第で買い手の印象が変わってくるので、客観的にどう伝わるかの判断を仰ぐことも大切ですね。
不動産売却の経験豊富な不動産会社に相談することをおすすめします。
まとめ
●不動産売却で多い理由は主に6つ
不動産を売却する主な理由は、「家族構成やライフステージの変化」「より良い暮らし」「転勤」のための住み替えの他、「遺産相続・離婚時の財産分与」「空き家の処分」「資金調達」が挙げられます。
●不動産の売却理由によっては売却価格・期間に影響を及ぼす可能性がある
ネガティブな理由の場合、売却価格が安くなったり、売れるまでの時間が長引いたりする可能性があります。売り主の個人的な事情は打ち明ける義務はありませんが、物件の瑕疵は報告義務があることを知っておきましょう。
●売却理由を伝える際にはネガティブな印象を与えない工夫が大切
不動産の売却理由を伝える際には、解決策も一緒に伝えたり、デメリットをメリットに言い換えたりといった伝え方の工夫が大切です。「この伝え方で大丈夫か」と不動産会社に相談することをおすすめします。
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著者
滝川店 上家 郁也スポーツ全般が大好きで、サッカー、バスケット他いろいろな競技を行ってきました。体力とチームワークには自信があります。お客様満足を目指して、精一杯対応致します。又、以前は別会社で賃貸仲介業務に携わっていました。 売却、購入ともに、ご提案の際には実際の賃貸との比較など、経験を生かしたご提案をさせていただきますので、どうぞ宜しくお願いします。
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