マンションのこと2022.11.11
郊外にあるマンションの売却は難しい?対策をご紹介。
こんにちは。イエステーション北章宅建 石狩店の藤田です。
都心部などアクセスの良い立地にある不動産と比べて、郊外にあるマンションは通勤・通学や買い物など外出時に不便なことも多く、売却しづらい印象がありますよね。
郊外のマンションの売却を検討中の方には、「ちゃんと売れるのかな?」と不安に感じる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、郊外にあるマンションの売却が難しい理由を解説。
郊外のメリットを交えて、売却するための対策や注意点もご紹介します。
郊外にあるマンションの売却は難しい?その理由は?
郊外にあるマンションが売りづらいと、悩まれる方は多いです。
売却が難しい理由や、売れないまま時間が経ってしまうことのリスクについて、お話ししていきましょう。
郊外のマンションの売却が難しい理由とは
郊外のマンションが売却しづらい理由として、主に以下の2つが挙げられます。
①日常生活で不便が多い
郊外にあるマンションの売却が難しい理由は「日常生活で不便なシーンが多い」から。
たとえば、通勤・通学といった毎日のルーティーンに時間がかかるのが大変と感じる方が多いようです。
通勤先や公共施設などへのアクセスの良さは、新居選びで重要視されるポイントです。
不動産の売却情報欄に「買い物は近くの商業施設まで車で20分」などと書かれていたら、それまで公共交通機関を利用していた人にとっては特に不便さを感じてしまうでしょう。
②エリアの人気がないと過疎化が進んでしまう
生活に不便な土地柄であるほど、将来的な過疎化のリスクも抱えています。
利便性を求めて人口が都市部へ流出すれば、住人の減少に伴って商業施設が撤退したり、電車やバスといった交通機関の運行時間の変更、路線の廃止が起こったりする可能性も。
少子高齢化が進む日本では、子どもの数の減少に伴い、小・中学校の統廃合も考えられます。
郊外のそうした過疎化しやすい側面も、マンションが売れづらい一因と言えます。
売れないまま放置した場合どんなリスクがある?
郊外のマンションを売らないまま放置していると、同様に売れない中古マンションに埋もれてしまい、需要が下がってマンション自体の価値が下がったりする可能性も。
また、不動産は所有するだけで固定資産税や都市計画税の支払い義務が発生します。
加えて、マンションの所有者には、毎月の管理費、修繕積立金など維持費の支払いもあります。
修繕積立金とは、定期的に行われる「大規模修繕」に備えて積み立てるお金。
費用は修繕回数を重ねるたび高くなり、修繕費に足りない場合は一時金として徴収される場合もあります。
長く所有すればその分負担が増すため、売りたいマンションはなるべく早く売却できるよう対策が必要です。
郊外のマンションを売却するための対策もチェック
郊外にあるマンションの売却が難しい理由を挙げてみると、デメリットばかりに感じてしまうかもしれませんが、メリットを打ち出すことで売れやすさにつながります。
郊外のマンションを売るためには、主に次の3つのポイントが大切です。
- 利便性以外の条件を整える
- 郊外に住むアピールポイントを見直す
- 信頼できる不動産会社に依頼する
それぞれ1つずつ、どのような対策があるか解説していきます。
利便性以外の条件を整える
買い手が住宅を選ぶポイントは、利便性だけではありません。
見た目のキレイさや設備の良さといった住みやすさも、大切な判断基準となります。
このような対策を行うことで、売却につながるケースもあります。
対策①:ハウスクリーニングで汚れをキレイにする
マンションに訪れる内覧者にアピールするには、掃除をしておくことが基本ですが、プロに行ってもらうと格段に変わります。
自分で取り切れない汚れやにおいは、ハウスクリーニングがおすすめです。
対策②:ホームインスペクション(住宅診断)で不具合を調べてもらう
ホームインスペクションを受けると建物のプロが物件の状態を診断し、不具合や修繕が必要な箇所、かかる費用の目安を教えてくれます。
その結果に沿って改善することで売却しやすくなりますし、購入後の安心にもつながるため、買い手からの印象アップも期待できます。
対策③:リフォームやリノベーションを行う
古くなった壁紙を張り替えたり、キッチンの設備を交換したりと、リフォームを施すことで見た目を良く整えれば、内覧者へのアピール効果が高まります。
また、大規模な工事により、住まいの性能を高めるリノベーションを行うのも1つです。
間取りのデザイン性を高めたり、仕切りを取り払って動線を良くしたり、住環境を買い手のニーズに近付けることで、他の売却物件と差別化を図れます。
ただし安く買って自分好みにリノベーションしたいという買主もいるため、トレンドを踏まえた内装や設備を取り入れるなど、需要のありそうな改装にすることが必要です。
リフォーム・リノベーション費用が大きくなってしまうと、売却をしても利益が少なくなる可能性もあるため、まずは不動産会社に相談してみると良いでしょう。
郊外に住むアピールポイントを見直す
郊外の「日常生活で不便なシーンが多い」という欠点は、次のような人にはデメリット要素が弱く、考え方によってはメリットにも転じます。
-
- テレワークなど、通勤・通学の必要がない人
- 車の運転が好きな人
- 日当たりや風通しの良さを重視する人
- 比較的安価で、広いマンションに住みたい人
テレワークで通勤の必要はないけれど、息抜きに自然と触れ合いたいという、アウトドア志向の人も増えています。
山登りや釣りが楽しめる場所や公園情報も押さえておくと、多角的にアピールできるでしょう。
郊外は土地が比較的広く、余裕をもった建築ができるため、都心に比べて周囲との距離があり、日当たりや風通しの良さを求める人向けです。
洗濯物が良く乾く、窓を開けると風が良く通るなど、住み心地を内覧者にアピールするのも良いでしょう。
また、同様の理由で駐車場も確保しやすいので、車を所有する人や運転が好きな人にもおすすめできます。
車で訪れることができる近隣の商業施設や公共施設、ショッピングモール情報などをあらかじめまとめておき、内覧者にアピールできるよう準備しておきましょう。
また当然ながら、都市部よりも一般的に相場が安くなるため、できるだけ低い予算でマンションに住みたい人にも好まれるはずです。
郊外に住むメリットについては、「今が売り時?新たな生活様式で別荘の需要が高まる⁈」でも紹介していますので、ぜひあわせてご覧くださいね。
信頼できる不動産会社に依頼・相談する
先にご紹介したポイントを活かせるかどうかは、売却活動のパートナーとなる不動産会社の選定にかかっています。
信頼できる不動産会社を選ぶポイントは、次の3つ。
-
- 丁寧に話を聞き、相談への対応や対策もアドバイスしてくれる
- 査定の際、値付けの理由を教えてくれる
- 担当エリアの知識が深く、市場のニーズを把握している
このポイントを踏まえて不動産会社選びを行い、売れにくい場合はまず相談をするのが早いでしょう。
物件が売れない場合は、市場の相場に合わせて売却価格を下げることも1つの手段です。
価格の相場を調べるには、不動産流通機構の「REINS Market Information」や国土交通省のサイト「不動産取引価格情報検索」、一括査定サイトのサービスなどが利用できます。
市場の相場や売り時など自分では判断しづらいことも多く、リノベーションをしようにも買い手のニーズがわからないと実施しづらいため、不動産会社に相談することも大切です。
郊外のマンションを売却する際の注意点
これまでお伝えした通り、郊外のマンションを売却するのは、都心部に比べ難しい部分もあります。
ですが、昨今の働き方の変化から、毎日通勤しなくても仕事ができる人も増えており、比較的安価で購入できる郊外のマンションは、一定の需要が見込めるといえるでしょう。
すぐに現金化したい場合は、不動産会社に直接「買取」を依頼する手段もあります。
買取は不動産会社に直接買い取ってもらう方法で、売主は不動産会社と直接価格を交渉し、条件がまとまればすぐに契約可能です。
売却価格は通常の売却より下がりますが、すぐに現金化することができます。
また、住宅ローンの支払い・新居の購入費など、資金のやりくりも視野に入れて資金計画を考えることも大切です。
マンションの売却で失敗しやすい点は、「マンション売却の失敗例とは?事例をもとに対策を立てよう!」でも解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
●郊外にあるマンションの売却が難しい理由は「日常生活で不便なシーンが多い」ことが大きいです。将来的な過疎化のリスクも否定できません。ところが売れないまま放置すると、長く所有するほど負担も増すため、なるべく早く売るための対策が必要です。
●売却するための対策としてポイントとなるのは、利便性以外のマンションの条件を整えること、郊外に住むアピールポイントを考えること、信頼できる不動産会社に依頼・相談すること。郊外ならではのメリットを事前に調べ、内覧者に伝えられるようにしておきましょう。
●郊外のマンションは、都市部よりも比較的安価なため、テレワーク時代の需要に合っているともいえます。需要のある客層にうまくアプローチし、売却成功を目指しましょう。
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