土地や空き家のこと2026.05.08

空き家のライフラインどうする?維持費の目安と管理のポイント

こんにちは。イエステーション北章宅建 小樽店の枝久保です。

空き家を所有していると、電気・ガス・水道などのライフラインを維持すべきか、解約すべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

「維持費がもったいない」と感じる一方で、「止めると建物に影響が出ないか」と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

今回のコラムでは、空き家のライフライン維持費の目安から、電気・水道・ガスそれぞれの継続・停止の判断ポイントまでをわかりやすくご紹介します。

LIFE LINE

 

空き家のライフライン維持費はいくら?費用目安と管理の重要性を解説

人が住んでいなくても、ライフラインを契約したままにしている空き家では、使用量がゼロでも毎月基本料金がかかります。

ライフラインを契約している限り、使用の有無にかかわらず料金が発生するため、空き家を所有・管理する維持費の中でも、継続的にかかる固定費といえます。

各ライフラインの月額費用の目安は、一般的に以下の通りです。

  • 電気代:500円〜2,000円程度
  • 水道代:1,000円〜1,500円程度
  • ガス代:1,000円〜2,000円程度

3つの金額を合わせると月に約2,500円〜5,500円、年間では約3万円〜6万6,000円が一つの目安となります。

※自治体、物件の規模、契約内容(電気のアンペア数、水道管の口径、ガスの種類など)によって実際の金額は変わります。

 

空き家の管理の重要性

また、ライフラインの維持費とともに、管理の重要性も確認しておきましょう。
空き家のライフラインを適切に管理しないでいると、気づかないうちにさまざまなリスクにつながることがあります。

【ライフラインの管理が適切でない場合の主なリスク】

  • 水道管の錆・劣化(水を流さないと管内が空気にさらされ、破損リスクが高まる)
  • 下水からの悪臭の発生(排水トラップの封水が蒸発し、においが家中に広がる)
  • 害虫の侵入(封水切れにより下水口からゴキブリなどが入り込む)
  • 漏電火災(配線の経年劣化により出火する危険性がある)
  • 建物劣化の加速(換気不足や水道管の破損で、建物全体が傷みやすくなる)

空き家であっても、所有者には建物を適切に管理する責任があります。

維持費や手間はかかりますが、ライフラインをうまく活用しながら管理を続けることが、建物を守ることにつながります。

 

空き家のライフラインは継続がおすすめ?維持する理由と管理のポイント

空き家のライフラインの判断目安をまずお伝えすると、「電気・水道は継続、ガスは解約」が一般的な考え方です。

それぞれの理由と管理のポイントをご説明します。

 

電気の継続がおすすめの理由

電気の継続が推奨されるのは、管理作業のしやすさに直結するからです。

掃除や家財を片付ける際、電気がなければ掃除機も使えませんし、空調も動かせません。

売却を検討している場合は内覧の機会がありますが、照明がついている状態のほうが購入希望者に好印象を与えやすくなるでしょう。

給湯器や浄化槽が設置されている物件では、これらが常時通電を必要とするため、電気を止めると設備故障につながるおそれもあります。

普段はブレーカーを落としておき、管理訪問のたびに上げるようにすれば、漏電リスクと電気代の両方を抑えやすくなります。

また、電気は防犯対策にも役立ちます。
一般的に、空き家は侵入などの犯罪のリスクが高いです。

「人が出入りしている形跡がない」と確信されると標的になりやすいため、タイマー設定で夜間に照明を灯す設定にしたり、人の姿を感知して光るセンサーライトを設置したりすると防犯対策になります。

 

水道の継続がおすすめの理由

水道は、「通水」という観点から継続が望まれます。

水道管は長期間水を流さないと内部に錆が生じ、劣化が進んで破損しやすくなります。

また、排水口にたまっている「封水」が蒸発すると、下水からのにおいや害虫侵入につながるため、各蛇口から水を流す通水が必要です。

 

ガスは停止(解約)が一般的である理由

一方、ガスについては停止(解約)が一般的です。

空き家の管理で炊事や入浴をする場面はほとんどないため、掃除・換気・通水といった作業はガスなしで対応できます。

また、使われないまま長期間放置されたガス設備は、経年によって接続部が傷み、ガス漏れを招くリスクがあります。

安全性の面からも、また維持コストの観点からも、ガスは早めに解約しておくのが一般的です。

 

適切な空き家管理を続けるポイント

ライフラインを継続しながら空き家を良い状態に保つには、定期的な管理を習慣づけることが大切です。

以下のポイントを参考にしてみてください。

  • 定期的な通水:月1回を目安に、家中の全ての蛇口から1分以上水を流す
  • 換気の実施:カビや湿気を防ぐため、定期的に窓を開けて空気を入れ替える
  • ブレーカーの管理:普段は落としておき、訪問時のみ上げることで漏電リスクを軽減

遠方在住などで自分での管理が難しい場合などは、空き家管理の専門会社に相談し、定期的な管理を委託する方法も検討してみましょう。

空き家の管理について詳しくは「空き家は自分で管理できる? 管理の流れや代行サービスなどを徹底紹介」で詳しく解説しています。
ぜひあわせてご参考ください。

 

空き家のライフラインを止めても良いケースとは?判断のポイント

POINT

ライフラインの継続が基本とはいえ、状況によっては停止を検討できるケースもあります。
どのような場合に停止を選択しやすいのか、リスクと合わせてご確認ください。

 

ライフラインの停止を検討しやすいケース

次のような状況では、ライフラインの停止も選択肢の一つです。

  • 建物の解体が確定している
  • 売却や処分の方針が決まっており、早期に手続きが見込まれる
  • 家財の片付けが完了し、今後一切立ち入る予定がない
  • 管理訪問の予定がなく、長期間使用しないことが明確である

不要な維持費を払い続ける必要はないといえるでしょう。

不動産売却に際してのライフライン解約のタイミングについては、「不動産売却時にライフラインを解約するタイミングは?手続き方法も確認」で解説しています。
ぜひあわせてご参考にしてください。

 

ライフライン停止によるリスクや注意点

ライフラインを止める際には注意点もあります。

まず、水道を止めると配管内の水が動かなくなり、サビや劣化が進みやすくなります。

また、排水口の封水が蒸発すると、下水からの湿気や悪臭が上がり、カビや害虫発生、近隣への悪臭トラブルにつながるおそれもあります。

電気を止めた場合も、換気設備が使えず湿気がこもりやすくなるため、カビや木材の腐朽を招くかもしれません。

さらに、掃除機や照明、空調が使えないことで、家財の片付けや売却前の内覧準備に支障が出やすくなる点にも注意が必要です。

水道・電気のいずれにしても、停止をした場合は、上記の兆候が見られないかの確認も含めて、空き家管理をより徹底して行い、放置しないことが重要です。

管理が行き届かない状態が続くと、悪臭・害虫の発生に加え、行政から「管理不全空き家」や「特定空き家」に指定されるリスクもあります。

指定・勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例が適用外となり、固定資産税額が最大で6倍になる場合があることを知っておきましょう。

管理が難しい場合は、管理会社への委託を検討してみましょう。

 

ライフラインの維持費負担が大きい場合の選択肢

ライフラインを含め、空き家の維持費負担が重いと感じている場合もあるでしょう。

空き家の維持を金銭的・時間的に負担と感じる場合は、次の2つの方向性が考えられます。

  • 賃貸として活用する
  • 売却する

賃貸として活用できれば、入居者に住んでもらうことで空き家の管理負担が軽減され、家賃収入も期待できますので、ライフラインの維持費負担も軽減できるでしょう。

入居者対応、建物の維持管理などの経営上の負担は増えますが、入居者の需要がある立地であれば、家を手放したくない方への良い選択肢といえます。

一方、売却は「ライフラインの維持費だけでなく、将来的な管理の手間や負担を全てなくしたい」という場合におすすめです。

空き家を将来的に使う予定がなく、手放しても良いという状況であれば、売却が向いている方法といえるでしょう。

判断に迷う場合は、不動産会社に相談すると、状況に合った進め方を提案してもらいやすくなります。

 

まとめ

●空き家のライフライン維持費の目安を確認しておこう
空き家のライフラインを契約したままにすると、使用量がゼロでも毎月基本料金(固定費)がかかります。
一般的な目安として、電気代・水道代・ガス代あわせると月額2,500円〜5,500円程度(年間で約3万円〜6万6,000円ほど)の維持費がかかる試算になります。
自治体、物件の規模、契約内容によって差があるため、実際の費用も一度確認しておくと安心です。

●空き家の電気・水道は継続が推奨、ガスは停止(解約)が一般的
電気と水道は管理作業や内覧対応のために継続が推奨されています。
定期的な通水や換気を行うことで、建物の劣化や悪臭・害虫のリスクを抑えやすくなります。
ガスは空き家管理で使う場面が少なく、安全面・維持コストの観点からも早めの解約が一般的です。

●ライフラインを止める場合でも、空き家を放置しない方法の検討を
解体予定や処分方針が明確な場合は、ライフラインの停止も選択肢に入ります。
管理維持の負担が大きくなっている場合は、売却・賃貸活用・管理委託なども含めて、空き家を放置しない方法を早めに考えておくことが大切です。
空き家の維持を金銭的・時間的に負担と感じる場合は、賃貸活用や不動産売却なども視野に入れながら、今後の活用方法を検討してみましょう。

北章宅建は、不動産に関するご相談を全て無料で対応しています。
空き家に関する相談や無料査定、相続問題など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

 

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空き家のライフラインどうする?維持費の目安と管理のポイント

小樽店 枝久保 良太私は生まれも育ちも小樽です。愛着あるこの地域に貢献したいと考え日々仕事に取り組んでいます。 ここ小樽でも人口が年間約2000人ずつ減少している現状がありますが、観光入込客数が2025年には800万人を超えるなど明るい話題もあります。 環境変化は止まりませんが、どの時代でも対応する方法はあると感じます。絶えず変化する中でも不動産取引が活性化していくよう、地域の情報に詳しくなり、学びや経験から得た知識を元に適切なご提案をさせていただければと思います。

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